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みんみ教徒の集い / 3551

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流浪のみんみ教徒 2022/12/09 (金) 03:33:33 457e0@395be

本日は1872年(明治5年11月9日)に明治政府が、
この年の12月31日(旧暦・12月2日)の翌日から太陰太陽暦を廃止して
太陽暦を採用する事を決定した日であります。なお、グレゴリオ暦については
2022年2月24日に書き込みをさせていただいております。
・太陽暦とは、地球が太陽の周りを回る周期(太陽年)を基にして作られ、
 1年の日数を1太陽年に近似させている暦(暦法)であります。ユリウス暦や、
 世界の多くの地域で使用されているグレゴリオ暦は太陽暦の1種であります。
 要約すると、太陽を基準にして1年を基本的に365日とし、
 12か月に分ける事を基本としている暦であります。
・太陽年の周期は約365.24218944日(2015年・年央値)であり、
 1年を単純に365日とすると4年でほぼ1日(より正確には約0.968758日)の
 ずれが生じ、このずれを補正するために閏日が設けられます。
 エジプトでは太陽暦は歴史が始まってから使用されており、
 ローマ共和国(ローマ帝国の前身)では紀元前46年に
 従来の太陰太陽暦であるローマ暦に代えて導入され、その時に導入された
 皇帝ユリウス・カエサル氏の名をとって「ユリウス暦」と呼ばれます。
 その後、1582年に、ユリウス暦の補正の仕方(置閏法)を改良した
 「グレゴリオ暦」がローマ教皇グレゴリウス13世により制定され、
 その後世界中に普及する事となりました。
・日本では、ほぼ西暦1872年に当たる明治5年、
 「太陰暦ヲ廃シ太陽暦ヲ頒行ス」とする改暦ノ布告が布告されました。
 この布告では、明治5年12月2日(1872年12月31日)をもって
 太陰太陽暦(天保暦)を廃止し、翌・明治6年(1873年)から太陽暦を採用する事
 「來ル十二月三日ヲ以テ明治六年一月一日ト被定候事」として、
 グレゴリオ暦1873年1月1日に当たる明治5年12月3日を
 改めて明治6年1月1日とする事などを定められました。
 それにより、明治5年まで使用されていた天保暦は
 明治6年以降は旧暦となりました。これが「明治改暦」であります。
 改暦ノ布告は年も押し迫った明治5年11月9日
 (グレゴリオ暦1872年12月9日)に公布され、社会的な混乱をきたしました。
 暦の販売権を持つ弘暦者(明治5年に頒暦商社が結成)は
 例年10月1日に翌年の暦の販売を始める事としており、
 この年も既に翌年の暦が発売されておりました。
 急な改暦によって従来の暦は返本されて急遽新しい暦を作る事になり、
 弘暦者は甚大な損害を被る事となってしまいました。
 これほど急な新暦導入が行われた理由として、
 当時の明治政府の財政状況が逼迫していた事が挙げられます。
 当時参議であった大隈重信氏の回顧録「大隈伯昔日譚」によれば、
 旧暦のままでは明治6年は閏月があるため13か月となり、
 当時支払いが月給制に移行したばかりの官吏への報酬を
 1年間に13回支給しなければならない計算となりました。これに対して、
 新暦を導入してしまえば閏月は無く、12か月分の支給で済む計算となります。
 また、明治5年12月は2日しかない事を理由に支給を免れ、
 結局、月給の支給を11か月分で済ます事ができるのも理由でありました。
 更に当時は1と6のつく日を休業とする習わしがあり、節句などの休業を加えると
 年間の約4割は休業日となる計算でありましたが、新暦導入を機に
 週休制に改める事で休業日を年間50日余りに減らせるのも理由でありました。
・この時代以前にも、古くは戦国時代の末頃よりキリシタンの方々に使われ、
 江戸時代の数学者の本多利明氏は太陽暦の便利さを説かれ、
 儒学者の中井履軒氏や学者の山片蟠桃氏は太陽暦の見本を作成されました。
 蘭学医の大槻玄沢氏は寛政6年閏11月11日(1795年1月1日)に
 オランダ正月を開催されました。安政元年(1854年)以降、天文方の
 渋川景祐氏によって日本最初の本格的な太陽暦「万国普通暦」が刊行されました。
ジャパリパークにおいても、こちらの世界と同じくグレゴリオ暦が用いられ、
それを基に様々なスケジュールが立てられているものと考えられます。
もちろん節目の日ごとに様々なイベントなどがあり、
4年ごとに閏年があるのも、こちらの世界と同じであると考えられます。
太陽暦は世界中の国や地域にとって基軸となる暦法であり、
生命の源の一つである太陽を基準とする事によって
私達の生活のリズムを形作る大切なライフサイクルであります。
この日を機に、暦に注目されるのも良いかもしれません。
本日もお祈りいたします、みんみー。

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