本日は生コンクリート記念日であります。
1949年のこの日に生コンクリートが初めて市場に出荷された事に因んで、
全国生コンクリート工業組合連合会によって1988年に制定されました。
生コンクリートが出荷される以前はセメント等の材料を
工事が行われるその場で混ぜて作る方法が主流でしたが、
工場で混ぜた生コンクリートを現場へ運ぶ技術が確立された事で、
工事現場での作業負担や運搬設備が大幅に軽減される効果をもたらすなど、
生コンクリートを使用する建設が画期的な進歩を遂げる事となりました。
・コンクリートは骨材を結合剤によって固めた複合材料の総称で、
骨材には砂利/砂/砕石/砕砂などが、結合剤にはセメント/石灰/石膏/
アスファルト/硫黄/プラスチックなどが使用されております。
狭義には結合剤にセメントを用いて、骨材をセメントペースト
(セメントに水を加えたペースト)で固めたセメントコンクリートを指します。
大小様々な規模の建築土木工事の材料として多く利用される事から、
鋼材と共に現代の建築・土木工事には不可欠な構造材料であり、
強度と価格の面や施工の容易さから最も一般的に使用される建築資材の一つで、
建築物/道路/ダム/高架橋/トンネル/港湾設備など幅広い用途が特徴であります。
コンクリートは圧縮力には強い一方で引張力には弱いため、
一般的な方法としてはコンクリート単体で使用するより、
コンクリートの中に鉄筋などの材料を封入させる形で製造/使用されます。
凝固する前の状態はフレッシュコンクリート(生コンクリート/生コン)と呼ばれ、
日本では1949年11月15日に生コンクリートが初めて市場に出荷されました。
コンクリートの歴史は古く、類似したものは古代エジプト時代にも存在した他、
コンクリートと確認できる最も古代のものは古代ローマ帝国の時代にまで遡り、
ヴェスビオ火山の山麓にあった火山灰/石灰/砕石を混合したものが
水中で硬化した事を発見したのが歴史の始まりとされております。
また、その時代から様々な添加物が試されてきた事も判明しております。
・全国生コンクリート工業組合連合会は東京都中央区に本部を構える団体で、
同じ拠点に本部を構える全国生コンクリート協同組合連合会と共に、
生コンクリートに関わる多くの企業や工場が加入しております。
全国生コンクリート工業組合連合会には、その傘下に全国地域をカバーする
45工業組合によって組織されており、2249社/2556工場が組合員として加入し、
全国生コンクリート協同組合連合会には249協組3県協組連/
1875社/2105工場が加入し、両連合会は有機的に連携/運用されております。
社会インフラの維持/更新、また激甚化する自然災害に対する
防災/減災/復旧工事において生コン産業が果たす役割の重要性を鑑み、
従来からの「生コンの更なる品質向上」「需要開拓」「業界のイメージアップ」の他に
「カーボンニュートラルへの対応」と昨今の急激な物価高騰に伴う
「コスト上昇分の生コン価格への転嫁」を加えた5つの重点課題に対して、
地区本部ならびに会員工業組合や協同組合と連携して取り組んでおり、
安心で安全な社会の実現のために生コンの安定供給維持と技術力向上を図り、
自助努力と相互扶助の精神のもとで業界の一層の発展を目指しております。
ジャパリパークもその他の多くの施設と同様に、
主要な施設の資材にはコンクリートが使用されているものと思われます。
フレンズの皆様が過ごされるエリアに関しては自然環境を最大限活用する一方で、
商業/研究/娯楽などの施設に関しては長期間の様々な利用に対応するために、
コンクリートや鋼材など強度の高い資材が多用されている事が考えられます。
現在の日本のインフラは高度成長期に建設されたものが多いため、
それらの維持や管理が21世紀の大きな課題となっており、
カーボンニュートラルの時代に向けての取り組みも欠かす事はできません。
これからの時代に向けたコンクリートの研究は現在も進められており、
研究/開発/建設に携わっておられる方々に対して頭が下がる思いであります。
本日もお祈りいたします、みんみー。