本日は2006年に長崎県の女島灯台の業務が自動化された日であります。
・女島(めしま)灯台は、長崎県・五島列島の福江島から南西に80kmの沖にある
男女群島の中の一つ、女島に設置されている灯台であります。
女島は遣唐使(南路)を派遣した時代において、大陸と日本列島との間にある
一つの島として目標とされていた事から航海の要所でありましたが、
見上げるような断崖が続く上に、海面も一年を通して
平穏でない場合が多いため接近や上陸がしづらい島でもあり、
灯台を建設するのは困難であったといわれております。
設置場所は女島の南端、屏風ヶ浦の100mあまりの断崖の上であり、
1925年6月2日に着工した工事は船着場や道路の整備から始まり、
資材の運搬など全ての作業が人力によって進められました。
工費も当時の額で約15万円と大瀬埼灯台の工事と比べても多額で、
この工事がどれほど大変なものであったかが窺えます。
1927年7月8日にようやく竣工し、同年12月1日に初点灯されました。
その月に日本の灯台で初の公衆電報取扱の電信局が、
1941年10月1日には無線方位信号所が設置され、
1956年6月1日には船舶気象通報業務も加えられた事で、
この灯台の重要度が大いに増す事となりました。
電信局と無線方位信号所の業務は後に廃止されましたが、
この灯台で観測される気象データは気象庁に送られて活用されております。
また、女島灯台は灯台守と呼ばれる職員が勤務されていた
日本で最後の灯台でありましたが、2006年11月12日より業務が自動化され、
同年12月5日に残務処理も終了したため、現在は無人灯台となっております。
また女島灯台は、1998年11月1日の第50回灯台記念日の行事として
海上保安庁が募集して一般の方々の投票によって選ばれた
「あなたが選ぶ日本の灯台50選」の一つに選ばれております。
ジャパリパークへのアクセスは、けものフレンズのコンセプトデザインにおける
空港のイラストやアニメ一期・第十話における描写からも想像できる通り、
空路によるアクセスも主要な方法の一つであると考えられますが、
島をそのまま利用した動物園施設である事からも想像できる通り、
海路によるアクセスも一般的な方法であろうと考えられます。
もちろん、場合によっては夜間の航行も充分に考えられるため、
パークの各所に灯台が設置されているものと思われます。
日本は世界有数の経済規模を持つ海洋国家であるため、
海上航行の安全のために灯台が担う役割は殊更重要なものとなっております。
現在の灯台は無人化されているとはいえ、その業務から得られるデータなどを
取り扱っておられる方々によって海路の安全が守られている事は確かであり、
灯台の建設を含めて、携わっておられる方々に対して頭が下がる思いであります。
本日もお祈りいたします、みんみー。