本日は2019年に、第43回世界遺産委員会にて「百舌鳥・古市古墳群」が正式に
国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の世界文化遺産に登録された日であります。
・「百舌鳥・古市古墳群 -古代日本の墳墓群-」(もず・ふるいちこふんぐん)は、
大阪府堺市/羽曳野市/藤井寺市にある45件49基の古墳群の総称で、
百舌鳥古墳群及び古市古墳群に含まれます。
・百舌鳥古墳群は大阪府堺市にある古墳群で、
半壊状態のものも含めて44基の古墳があります。
かつては100基を上回る古墳が存在しておりましたが、第二次大戦後の
急速な宅地開発のため、半数以上の古墳が破壊されてしまった経緯があります。
大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵)、ミサンザイ古墳など、
墳丘長200m以上の大型の前方後円墳4基が含まれております。
堺市北西部に位置しており、古代の海岸線に近い上町台地に続く
台地上に築かれております。古墳は東西/南北それぞれ約4kmの範囲に分布し、
前方部が南向きに築造されている上石津ミサンザイ古墳、大山古墳、
田出井山古墳などと百済川の谷の両岸に築造された土師ニサンザイ古墳、
いたすけ古墳、百舌鳥御廟山古墳の二つの古墳群から構成されております。
この台地の西側の低い背梁部に上石津ミサンザイ古墳が営まれ、
その北方へ大山古墳、田出井山古墳などが順次築造されていく一方、
百済川の東方へも既述した古墳群が拡大されていったと推測されており、
つまり、上石津ミサンザイ古墳が先行し、川の東部には百舌鳥大塚山古墳・
いたすけ古墳が、次いで西方では大山古墳、川の東方では百舌鳥御廟山古墳が
ほぼ同時期に造られ、西方の土師ニサンザイ古墳と田出井山古墳が、
これもほぼ同時期に築造されたと推測されております。
・古市古墳群は大阪府羽曳野市と藤井寺市にある古墳群で、
東西約2.5km、南北4kmの範囲内に、誉田御廟山古墳(伝応神陵)など
墳丘長200m以上の大型前方後円墳6基を含む、123基(現存87基)の古墳で
構成されており、いずれも標高24m以上の台地や丘陵上にあります。
北部の誉田御廟山古墳(伝応神陵)・仲津山古墳(伝仲津姫陵)・
市ノ山古墳(伝允恭陵)・岡ミサンザイ古墳(伝仲哀陵)などの古い古墳群と、
南方の前ノ山古墳(白鳥陵)を中心とする前方部の著しく発達した
西向きの新しい一群とに分類されております。
・2007年の文化庁による世界遺産候補地公募に
「百舌鳥・古市古墳群 -仁徳陵古墳をはじめとする巨大古墳群-」として応募し、
2008年の文化庁世界文化遺産特別委員会(現・文化審議会世界文化遺産部会)
によって暫定リストに掲載する物件に選ばれ、2010年11月に
世界遺産センターに受理されて正式に暫定リストに掲載されました。
2013年から毎年世界遺産への推薦を目指して、
推薦書素案を文化庁へ提案してきたが国内選考から漏れ続け、
2017年7月に2019年登録審査候補として正式に推薦する事が決定されました。
なお、2019年登録審査候補を決める文化審議会では推薦候補なしという
意見も出ましたが、最終的に百舌鳥・古市古墳群が選出されました。
2018年9月11~17日、UNESCOの諮問機関である
国際記念物遺跡会議(ICOMOS)による現地視察調査が行われ、
文化庁は「一定の理解は得られた」という見解を示しました。
2019年5月14日の未明にICOMOSによって世界文化遺産への登録を勧告され、
2019年6月28~29日に大阪市で開催された「第14回20か国・地域首脳会合」
(正式名称「金融世界経済に関する首脳会合」・通称「G20大阪サミット」など)
において、サミット閉幕の翌日から始まる第43回世界遺産委員会にて
世界文化遺産への登録が見込まれている
百舌鳥・古市古墳群についての広報活動が行われました。
2019年7月6日、アゼルバイジャンのバクーにて開催された
第43回世界遺産委員会において、百舌鳥・古市古墳群の登録が決定されました。
大阪府下では初の、宮内庁によって治定されている陵
(皇室関連施設)としても初の世界遺産登録となりました。
ジャパリパークの土台は海底火山の噴火によって出現した島でありますので、
百舌鳥・古市古墳群などのような遺跡群が発見される可能性は低いと思われます。
しかし、フレンズという希有な存在が暮らしてきた土地は、
後世に語り継がれるべき要素を数多く有しております。
遺跡は先人の方々が紡がれてきた文化を示す証であり、その文化や生活が
現在の私達に繋がっている事を確認させてくれるものであります。
壮大な歴史の流れを感じずにはいられません。
本日もお祈りいたします、みんみー。