本日はナインチェ・プラウス様の誕生日であります。
ナインチェ・プラウス様は、オランダのグラフィックデザイナーで
絵本作家のディック・ブルーナ氏が描かれた絵本の主人公でいらっしゃいます。
ブルーナ氏は元々、オランダの抽象美術運動
「デ・ステイル」の傾向を色濃く受けられ、単純明快な色とデザインによる
書籍装丁などを手がけるデザイナーでいらっしゃいました。
そして、当時は写実的な絵柄作りが当然とされていた絵本の挿し絵に、
自身のデザインと同様の、単純で抽象化された線と原色による色遣いとを
用いる手法を持ち込まれ、擬人化された小ウサギの主人公たちの日常を描写した
新しいタイプの絵本を書き上げられました。ブルーナ氏はその主人公に、
小ウサギを意味する「konijntje(ウサギkonijn+縮小辞-tje)」の短縮形
「Nijntje」という名前を与えられ、これがナインチェ様の誕生となりました。
初期のナインチェ様は耳が横向きになっており、
現在のものとはキャラクターデザインが異なっております。
1963年に耳が立ったデザインに改定された他に輪郭も楕円形で
耳が長く尖っておりましたが、年を追うごとに耳も輪郭も丸くなり、
現在親しまれているデザインに至っております。
ナインチェ様の誕生日は、本国オランダでの最初の絵本
(日本名「ちいさなうさこちゃん」と「うさこちゃんとどうぶつえん」の2冊)が
出版された1955年6月21日という設定となっており、
以降、ナインチェ様の絵本は世界約40ヶ国語に翻訳されて親しまれております。
ナインチェ様の名前についてですが、オランダ/ベルギー/ルクセンブルクでは
オリジナルである「ナインチェ」の名前で発行されており、
1960年にイギリスで英語訳版が発売される際には、
英語風の名前である「ミッフィー」という名前が付けられております。
この名前の日本での初出は1979年に発行された刊行物からであります。
一方、日本では1964年に発行された刊行物において付けられた、
石井桃子氏による訳語である「うさこちゃん」という名前が知られております。
ただし、英語圏での展開の広さ、日本では講談社による販路の大きさや
出版媒体の多彩さから、現在では「ミッフィー」の方が広く普及しております。
ナインチェ様の作品はこれまで多数出版されている絵本のみならず、
テレビ番組の作品としてもお馴染みとなっております。
けものフレンズにはウサギのフレンズの方々がいらっしゃいます。
どの方も元の動物のデザインが活かされた愛らしいお姿であり、
ナインチェ様に負けず劣らず魅力的な方々でいらっしゃいます。
ナインチェ様は、他の様々なキャラクターと同様に
けものフレンズにとって動物の擬人化の偉大なる先達でいらっしゃいます。
けものフレンズもナインチェ様と同じように、
長く親しまれるコンテンツとなる事を願っております。
本日もお祈りいたします、みんみー。