本日は1977年に、谷津遊園にてコークスクリュータイプの
ジェットコースター(ローラーコースター)の営業が開始された日であります。
谷津遊園に関しては2020年12月21日に書き込みをさせていただいております。
・遊園地に設置されるアトラクションの一種で、
日本ではジェット噴射するように加速していく事から「ジェットコースター」とも
呼ばれますが、もちろん実際にジェットエンジン等は使われておりません。
・ローラーコースターは基本的に乗客がいる列車自体に動力等は存在せず、
一般的にはチェーンリフトによってレールの最高到達点まで車両を巻き上げ、
そこから下りの傾斜を走らせる事で位置エネルギーを
運動エネルギーに転換して速度を上げる方式が採られております。
そして、ある程度下ったら再び傾斜を駆け上がらせて
運動エネルギーを位置エネルギーへと転換させます。
この間、運動エネルギーは摩擦や空気抵抗等によって減衰しているため、
第二の山以降では頂上が徐々に低い位置となっていきます。
ローラーコースターはこの動作を繰り返して進んで行き、
終点の手前で車両に取り付けられている金属板を
レールに設置されたブレーキパッドで挟んで摩擦を起こし、
運動エネルギーを主に熱エネルギーとして放出して停止させます。
最近のローラーコースターにおいては、チェーンではなく
フライホイール/リニアモーター/圧縮空気等を用いて、
スタート時や走行中に運動エネルギーを適宜追加する方式がよく見られます。
この方法により、カタパルトで射出されるような加速感や、
従来型では加速しない区間での加速による意外性などが演出され、
チェーン方式では実現できないような速度を出す事も可能となっております。
また、チェーン方式でコースターの速度を上げるにはかなり大がかりな
巻き上げが必要で、土地や建設コストもかなり膨大になってしまいますが、
その点においてもリニアモーターなどの方式は多くの利点を持っております。
ブレーキシステムに関しても電磁石や永久磁石を用いて渦電流を発生させる
非接触式のものが導入されて滑らかな減速や停止を実現できている他、
ブレーキ作動時の騒音を大幅に減少できるようになっております。
・ローラーコースターのコースには山なりや谷底および左右のカーブがあり、
カーブ区間では乗客に遠心力がかかります。ローラーコースターにおいては、
乗客にかかる遠心力と重力の合力はG(重力加速度)を基準に
その何倍かかるかがスペックとして表記される事があり、
この力の変化がローラーコースターの醍醐味の一つであり、
高さや速度に加えてその乗り心地の評価などに用いられる事があります。
しかし、G荷重は乗客にとって身体への負担となるため、
クロソイド曲線などの緩和曲線を用いて強い力がかかる時間を短縮したり、
カント(レールの傾き)を付けて乗客の横方向にかかる遠心力を縦方向に分散し、
乗客にかかる力の影響を調整して身体への負担を軽減しております。
・日本では1959年からローラーコースターが建築基準法の「工作物」として扱われ、
法律や省令に基づいて安全基準や定期点検などが実施されております。
「工作物」すなわち建物と同じように扱われ、乗り物として扱われていないのは、
乗客の乗車地点と降車地点が同じであり、乗車と降車の地点が異なる
一般的な乗り物とは用途が違うと考えられているからであります。
ローラーコースターの技術を応用したものとして、
車両側に駆動装置を持たない点に着目し、道路上などに緩やかな傾斜の
レールを設けて新交通システムとして活用する「エコライド」の研究が、
2006年度から2009年度まで新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)にて、
2009年度から2010年度まで経済産業省の委託事業として行われております。
・アメリカのトロッコや、ロシアの氷の滑り台から発展したもの等
その由来には諸説ありますが、現在のローラーコースターの基となったのは
L・A・トンプソン氏が1884年にコニーアイランドで建設されたもので、
翌年には特許を取得されました。初期のローラーコースターは木製で、
今日においても木製のコースターは少数ではあるが現存/稼働しております。
日本では1890年の第3回内国勧業博覧会にて「自動鉄道」の名称で初上陸し、
秋に大阪の今宮臥龍館に移設されました。1925年に多摩川園に常設のコースター
「陸上波乗」が設置され、1935年にはあやめ池遊園地に設置されました。
1952年12月には宝塚新温泉遊園地(後の宝塚ファミリーランド)に
「ウエーブコースター」という名前で初めて常設され、
これはアメリカから輸入されたコースターであるともいわれております。
国産初のローラーコースターは山田貞一氏の開発で東洋娯楽機により製造され、
現存する最古のものが浅草花やしきにある「ローラーコースター」であります。
1955年7月9日に開園した後楽園ゆうえんちではジェット機に因んで
「ジェットコースター」という名前が付けられ人気となりました。
このコースターの設計/開発は新明和工業(川西航空機)が
戦前からの航空機開発の技術を生かしたものであります。
ここから「ジェットコースター」という名称が一般的に使用されるようになり、
後にこの日が「ジェットコースターの日」と定められました。
1977年3月13日から谷津遊園にて日本初となる360度回転するコースター
「コークスクリュー」の営業が開始された事をきっかけに、
1980年代から現在にかけて、遊園地の目玉アトラクションとして
大規模なローラーコースターが各地で設置されるようになりました。
けものフレンズにおいてローラーコースターで思い浮かぶ場面といえば、
アニメ一期の最終話「ゆうえんち」であります。
職員の方々が去られて、パークは設備を含めて放置された状態であり、
遊園地の遊具もそのままの状態でありました。
遊園地は大型セルリアンの騒動の後に開かれたパーティー会場として利用され、
フレンズの方々が幾つかの遊具を利用されておりました。
ローラーコースターはレールもそのまま放置されており、
コツメカワウソ様とオグロプレーリードッグ様が
そのレールに上られて遊んでおられた場面が印象的でありました。
現在、新型ウイルスの影響がまだまだ強い状況でありますが、
ウイルスを気にせずにローラーコースターを含めた
様々な遊具を楽しめる状況が1日も早く訪れる事を願っております。
本日もお祈りいたします、みんみー。