本日は国産ブナ材の日であります
「ブ(2)ナ(7)」の語呂合わせに因んで、
中田工芸株式会社によって制定されました。
記念日を通して国産ブナ材を資源として持続可能な仕組みで活用し、
森林保全と地方創生に繋げる事を目的としております。
因みに、中田工芸株式会社は翌日の2月8日も
「木製ハンガーの日」として2021年に制定しております。
・ブナはブナ科ブナ属に属する落葉広葉樹高木であり、
温帯性落葉広葉樹林の主要構成種で、日本の温帯林を代表する樹木であります。
木材としては「ビーチ」と呼ばれ、材は家具材や曲げ木の椅子に珍重されます。
漢字で「橅」と表記されますが、これは材が腐りやすく
役に立たないからとされるのが由来といわれております。
主な分布は北海道の道南の渡島半島を北限に、本州/四国/九州においては
鹿児島県までとなっており、特に青森県津軽平野から秋田県能代にかけての
白神山地は最大級のブナの原生林として知られております。
樹高は30mにまで成長する場合もあり、樹皮は灰白色できめ細かく割れがなく、
よく地衣類などが付着して独特の模様のように見えます。
ブナは保水力が大きく、湿り気がある森林を形成します。
また、多雪環境に極めて強く、そこでは樹形を変化させて地を這うような
(匍匐型)形となり、これはユキツバキやヒメアオキでも知られております。
花は4月~5月に雌雄同株で、葉の展開と同時に開花し、雄花は枝先から
ぶら下がった柄の先に6~15個付いて、全体としては房状となります。
果実は総苞片に包まれて10月頃に成熟し、その殻斗が4裂して散布されます。
シイの実の表面を少しトゲトゲさせた感じで、殻斗に包まれた2個の果実は
断面が三角の痩せた小さなドングリのような外見でありますが、
中の胚乳は渋みがなく脂肪分も豊富で美味であり、生食も可能であります。
しかし、この果実はは基本的に毎年不作であり、
豊作のたるのは5~10年に一度程度となっております。
木材としては非常に重く川を流して搬出する事が困難であり、
商取引には向かない上、腐りやすく、加工後に曲がって狂いやすい性質があり、
20世紀の後半まで用材としては好まれませんでした。
一方で、他の資材に比べ重量に対する引っ張り強度に優れた特性があり、
20世紀に入ってからは薬品処理と合板の接着・加工技術の向上によって
需要が増えております。また、曲げに適しているため家具の脚に好まれ、
円筒形に曲げやすい事から太鼓類の胴としても利用されております。
その他、紙パルプ/家具材(主に脚物家具)/スキー板/ベニヤ材/玩具材/
楽器の鍵盤/ブラシの柄などにも用いられております。
日本では平安時代後期から鎌倉/室町時代にかけては、
上質のケヤキの代用として、漆器の椀・皿の普及品の材料として
欠かせない素材であった他、キノコ栽培の原木にも利用されております。
・中田工芸株式会社は兵庫県豊岡市に本社を置く木工メーカーで、
様々な用途に応じた木製ハンガー/ディスプレイ什器/
インテリア/木製クラフトの製造及び販売を手がけている他、
ホームページではハンガーの選び方など様々な情報を紹介しております。
1917年に兵庫県城崎郡日高町(現在の兵庫県豊岡市日高町)にて、
中田要太郎氏が荒物屋「中田要商店」を創業。
1946年に中田要太郎氏の長男・敏雄氏が後継となられ、
職人の森山清氏と共にハンガー作りを開始。
以降、業務用(ディスプレイ用)ハンガー製造に特化。
1956年に「有限会社 中田要商店」として法人化。
1960年代には木工技術の精度を高め、「湾曲型」ハンガーや
立体的な厚型ハンガーの製造、什器製造のために轆轤(ろくろ)や
フラッシュ等の技術を磨くなど商品の横展開を図る。
1970年代には東京の業者とも取引が始まり、量販店や百貨店で販売される
小売用のハンガーも請け負う事となる。
1981年に中田敏雄氏の長男である孝一氏が入社され、デザイナーとの協業で
立体的なハンガーの開発に着手。以後、このハンガーはスーツや
ジャケット用ハンガーの定番アイテムとして評判となり、
数多くのテーラーやアパレルブランドで採用される。
1984年に岩中工場を新設。一時的に拠点を全て岩中工場に移し、
本社社屋の改築工事を開始。
1985年に中田敏雄氏が長年の洋服掛製造業を称えられ、黄綬褒章が受与。
イギリス王室のエリザベス女王の来日を機に、
中田工芸製のプレジデントハンガーが迎賓館に納入される。
1986年に台湾のハンガーメーカーと取引を始め、木製ハンガーの輸入を開始。
1990年代は自社の輸入定番品シリーズの販売を開始。
1992年に中田孝一氏が二代目社長に就任。
1997年に自社のウェブサイトを開設。
2000年に通販サイト「Hanger-Network」を開設してネット販売を開始。
2007年7月に自社ブランド「NAKATA HANGER」を設立し、
東京の青山にショールームを開設。
2017年に中田修平氏が三代目社長に就任。
けものフレンズにおいて木材で思い浮かびやすい場面といえば、
アニメ一期の第五話かもしれません。この話で登場した混合林は
様々な種類の樹木が立ち並ぶ一般的な森林であると思われ、
みんみ様達はその中から建築に適した針葉樹を選んでおられました。
また、ジャパリパークは非常に広大であるため、
もしかしたら、どこかの地域にブナ林が形成されているかもしれません。
樹木および森林は地球環境を形成する上で欠かせないものであり、
森林が国土の大部分を占める日本にとっても恩恵は大きいものであります。
カーボンニュートラルに向けて森林の保護は優先課題の一つであり、
私達の日々の取り組みの積み重ねも大きく関わっているのであります。
本日もお祈りいたします、みんみー。