本日は1962年に、建設省によって全国の主要国道に
ガードレールの設置が決定された日であります。
・ガードレールは道路に沿って設置される車両用防護柵の一種で、
進行方向を誤認した車両の路外逸脱防止、車両乗員の傷害や
車両の破損の最小化、逸脱車両による第三者への人的・物的被害の防止、
車両の進行方向復元を目的としております。
・一般的には、道路に埋め込まれた支柱にビームと呼ばれる
波型の鋼板が取り付けられた構造をしており、
交差点や横断歩道などでの切れ目には、波板ではなく歩道側に丸く反った
袖レール(または袖ビーム)が取り付けられます。
場所によって異なりますが、ビームの高さは80cm前後が一般的であります。
日本では1958年に神奈川県箱根町宮ノ下交差点付近に初めて設置されました。
なお、景観への配慮や間伐材の有効活用を目的とした
木製のガードレールもあり、長野県では自治体としては全国初となる
木製ガードレールの開発に着手されております。
・ガードレールは進行方向に重ねられるものであり、
沖縄県での車両の左側通行周知のためのキャンペーン「730」において、
アメリカ式の右側通行から日本式の左側通行に改められた時に、
進行方向に合わせて重ね直されました。
日本でのガードレールの設置にあたっては国土交通省道路局の方針を定めた
「防護柵の設置基準」において、設置される場所や目的などに応じて
SS種(衝撃に対する強度650kJ以上)~C種(同45kJ以上)などの
強度種別が決められており、道路区分(高速道路とそれ以外)、設計速度、
設置区間(一般区間、重大な被害が発生するおそれのある区間、
新幹線等と交差または近接する区間)に応じて設置基準が定められております。
例えば、高速道路の一般区間にはA種が、主要国道などの一般道路
(設計速度60km/h)の一般区間にはB種が用いられております。
・2004年以前に設置されたガードレールの標準色は白色でありますが、
高速道路や国道などでは灰色や銀色(亜鉛めっきを施したのもの)があり、
現在は良好な景観形成に配慮した適切な色彩を基本としております。
山口県の県道には黄色(ナツミカン色)のガードレールがあり、
1963年、第18回国民体育大会が開催されるにあたって、
当時の橋本正之山口県知事のもと、ガードレールを山口県特産の
ナツミカンの色に塗り替える事が提案されたものといわれ、
現在でも山口県管理の道路(県道及び一部の国道)は
黄色のガードレールが標準となっております。
広島県ではアーバングリーンのガードレールが使用されている地域もあり、
また、岐阜県飛騨地方の国道41号では白いガードレールの上部のみを
黄色に塗装したものを使用している区間があります。
けものフレンズにおいてガードレールで思い浮かぶ場面といえば、
アニメ一期の第四話・さばくちほーにおいて、
車両通行用に設けられているバイパスかもしれません。
そのバイパスには車両逸脱防止用のガードパイプが設けられており、
地下迷宮などに通じる歩道とを隔てる役割も担っております。
なお、ジャパリパークでは車両は左側通行となっております。
ガードレールは車両の安全な通行を支え、車両の乗員や
歩行者の方々を守る大切な役割を有する設備であり、
それは設置そして維持して下さる方々あってこそであります。
道路設備に携わっておられる方々に感謝であります。
本日もお祈りいたします、みんみー。