本日はいちごの日/いいいちごの日であります。
「いい(1)いち(1)ご(5)」の語呂合わせに因んで、
全国いちご消費拡大協議会によって制定されました。
・イチゴはバラ科の多年草であります。
一見して種子に見える一粒一粒の痩果(そうか・単純で乾いた果実の一種)
が付いた花托(かたく(または花床)・茎が厚くなって花が育つ部分)が
食用として供されます。甘みがあるため果物に位置づけられる事が多いですが、
草本性の植物であるので野菜として扱われる事もあります。
通常、可食部の表面は水溶性色素アントシアンによって赤色となっておりますが、
栃木県いちご研究所が開発した「ミルキーベリー」のように白色の品種もあります。
狭義にはオランダイチゴ属の栽培種オランダイチゴを意味しており、
イチゴとして流通しているものは、ほぼ全てオランダイチゴ系であります。
広義にはオランダイチゴ属全体を指し、英語のstrawberryはここに該当します。
バラ科オランダイチゴ属の半落葉性草本であり、北半球の温帯に広く分布する他、
ハワイ諸島や南半球のチリ中南部にも分布しております。
更に最広義には、同じバラ亜科で似た実をつける、キイチゴ属やヘビイチゴ属
といった、いわゆるノイチゴも含まれます。
・北半球では古くから各地で野生イチゴの採集と利用が行われており、
スイスのトゥワン遺跡で出土した紀元前3830年から3760年頃の
穀物のスープからはイチゴの痩果が発見されております。
イチゴの栽培は古代ローマの時代に既に行われており、
14世紀から16世紀には幾つかの品種が栽培されておりました。
近代栽培イチゴであるオランダイチゴは、18世紀にオランダの農園にて、
北米産のバージニアイチゴとチリ産のチリイチゴの交雑によって作られました。
北米原産のバージニアイチゴは、探検家や植民者の方々によって
16世紀前半から18世紀半ばにかけてヨーロッパへ持ち込まれた種で、
植物園を通じてヨーロッパ各地に普及していきました。
一方、チリ原産のチリイチゴはマプチェ族などの先住民の方々によって
長年栽培されてきた品種で、18世紀初頭から19世紀半ばにかけてヨーロッパへ
持ち込まれ、植物園を通じてヨーロッパ各地に普及していきました。
20世紀前半に創業したアメリカ合衆国のDriscoll's社は、イチゴ等の
ベリー種の栽培で急成長し、世界最大手の企業となりました。
Driscoll's社の製品はコストコなどの量販店で販売されております。
日本には江戸時代にオランダ人の方々によってもたらされました。
イチゴが一般の方々に普及したのは1800年代であり、
本格的に栽培されたのは1872年からであります。イチゴ栽培が産業として
行われるようになったのは第二次大戦後になってからで、
イチゴが農林水産統計表の品目に初めて登載されたのは1963年でありました。
・イチゴは土地にあった特有の栽培法を用いる事で、
世界各地で栽培が行われております。中国/韓国/台湾/日本は
多雨湿潤気候に属しており、本来はイチゴの栽培に適しておりませんが、
ビニール被覆による保温と雨除けを用いた栽培技術が普及している事で、
アジアの熱帯や亜熱帯の地域でもイチゴの栽培が行われております。
利用としては生食が定番となっており、コンデンスミルクまたは
ヨーグルトをかけたもの、ジャムやジュースなどの材料として利用され、
アイスクリームや菓子に練り込まれる方法も多用されております。
他には、ショートケーキやタルトなどの洋菓子の装飾・トッピングや、
いちご大福などの和菓子の材料としても用いられている他、
凍結乾燥させたものをチョコレートなどで包んだ菓子も作られております。
一般的な可食部の成分は、日本の「食品標準成分表」によれば約90%が水分で、
糖質が約10%、タンパク質と食物繊維がそれぞれ約1%であり、
総カロリーは100gで35kcalであります。
また、イチゴにはキシリトールが約350mgと豊富に含まれている他、
アスコルビン酸(ビタミンC)の量もレモンを上回ると言われております。
フレンズの方々にとっての完全栄養食であるジャパリまんには
非常に多くの材料が用いられていると考えられ、
その中には多くの野菜や果物も含まれている事と想像できます。
もちろん、イチゴに含まれている成分の多くも
フレンズの方々にとって有効に働いているものと思われます。
いつでも購入して味わう事のできるイチゴでありますが、
そこに至るまでには多くの手間と時間がかかっております。
作り手の方々への感謝を忘れないようにしたいものであります。
本日もお祈りいたします、みんみー。