本日は1994年に広島県にて、新交通システム・広島新交通1号線
(アストラムライン)の本通~広域公園前が開業した日であります。
・広島高速交通広島新交通1号線は、広島県広島市中区の本通駅から
同市安佐南区の広域公園前駅に至る、広島高速交通株式会社の
自動案内軌条式旅客輸送システム(AGT)路線であります。
日本語の「明日」に英語の「トラム」(路面電車)という意味から付けられた、
アストラムライン(Astram line)が通称となっております。
・広島市中心部と広島市北西部(主に安佐南区)の
住宅地とを結ぶ足として建設が進められた路線で、
広島市中心部から長楽寺駅までの区間が1989年に建設が着手されました。
一方で、安佐南区と佐伯区に跨がるニュータウン「広島西部丘陵都市」の
一角に整備された広島広域公園を主会場とする「広島アジア大会」が
1994年10月に開催される事が決定されたのを受けて、その会場へと
アクセスできる鉄道として長楽寺駅~広域公園前駅間も1990年に着工され、
1994年8月20日に本通駅~長楽寺駅~広域公園前駅間の18.4kmの全区間が
同時開業しております。現在は市中心部と住宅地とを結ぶ機能の他、
広島広域公園内に建設された広島広域公園陸上競技場
(エディオンスタジアム広島)へのアクセス路線としての機能も有しております。
全線が既存の道路、本通駅~中筋駅間は国道54号、
中筋駅~大原駅間は広島県道38号広島豊平線、
大原駅~伴中央駅間は広島県道265号伴広島線、
伴中央駅~広域公園前駅間は広島県道71号広島湯来線の上空
(または地下)を走っております。現在営業中のAGTの中では総延長日本一で、
また一部区間のみながら地下を走行するものは
桃花台新交通桃花台線に次いで2例目であります。
本通駅~新白島駅の先までの1.9km(全線の10.3%)が地下区間であります。
このうち、本通駅~県庁前駅間の0.3km(全線の1.6%)が
鉄道事業法に基づく鉄道区間であり、この区間のみ「地下鉄」とみなされ、
地下高速鉄道整備事業費補助制度を受けておりました。
なお、案内軌条式鉄道による地下鉄は日本で札幌市営地下鉄とここだけで、
側方案内軌条式を採用している地下鉄としては日本で唯一であります。
残る県庁前駅~広域公園前駅間の18.1km(全線の98.4%)は、
地下線も高架線も含めて軌道法に基づく軌道区間であります。
また、広島県内のみならず、中国地方の鉄道で
初めて自動改札機が導入された路線でもあります。
なお、案内軌条式鉄道としては、オーストラリア・アデレードで運行される
ガイドウェイバスシステム「アデレード・オーバーン」が、
1989年8月20日に全線開業しております。
けものフレンズにおいて案内軌条式鉄道に近いものといえば、
アニメ二期にて登場したジャパリラインかもしれません。
ジャパリラインはモノレールとなっており、
レールからの給電による走行はもちろん、太陽光発電による
バッテリーでの自走も行う事ができるシステムを備えております。
温室効果ガスに対する規制がこれから更に厳しくなり、
乗り物にはますます地球環境に対する配慮が求められます。
地球に優しい移動手段は私達に課せられた課題であり、
それは私達の日々の取り組みの一つでもあるのです。
本日もお祈りいたします、みんみー。