〜図書館〜
ヒグマ「起きてみたら、大変な事になってるみたいだな…」
リカオン「ヒグマさん、怪我は!?」
ヒグマ「もう大丈夫だ。けど…くそっ、私が動けていれば、まだマシな事態に出来てたかも知れないのに」
セルミミズク「それを言うなら、メモリの破壊を指示した我々に一番の責任があるのです。気に病む必要は無いのです」
ガイ「そもそも、俺がメモリ回収よりも事態の説明を優先していたら良かっただけの話だ。これ以上過去の話をしていても仕方がない、次の事に切り替えるのが最善手だ」
キンシコウ「そうですね…って、あれ?」
ガイ「どうした?」
キンシコウ「クロちゃんがいません。さっきまでそこにいたのに…」
〜海岸〜
スネーク「…フゥ」
気晴らしに、海岸に向かいながら葉巻を一服するスネーク。
スネーク「今のうちに吸っておかないとな…ん?」
クロ「…」
彼は、海岸で海の方を見つめるクロを見つけた。彼女の向く方向は、丁度ゼロから聞かされたソ連軍の来る方角。
スネーク「…分かってるのか、嬢ちゃん。あっちから何が来るのか」
クロ「…グルル」
スネーク「野性の勘って奴か?…!?」
その時、スネークは見てしまった。隣に佇む彼女の目を。
その瞳は、何か大切な物を捨てる覚悟に満ちていた。例えるならばそう、かつて戦場で見た自爆特攻寸前の兵士の…
スネーク「お前…!?」
そんな彼など意に介さず、クロはその場から歩き去って行ってしまった。
忘れてはならない。
彼女は死なり。
世界の破壊者なり。
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「我は死神なり。世界の破壊者なり」
原爆の破壊力を恐れた“原爆の父”ロバート・オッペンハイマーの言葉。彼はヒンドゥー教の聖典からこの言葉を引用している。
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