20xx年、ざわざわはエイリアンに侵略されていた!
その悍ましく凶悪な力を持つエイリアン達は、まるで子供の遊びのように、ざわざわ民達を殺し、殺し、そして殺してきた。
そんな惨状に抗うこともできぬまま、ざわざわエイリアンに征服されてしまうのかと誰もが思った……が、しかし!往生際の悪い奴というのはやはり何処にでもいるようで、一部の民達は侵略に抗い、ざわざわを救って見せた。
そんな男達を、人は敬意を表して「
Colt_M1877
雑火屋
通報 ...
「……ぬ、ふぅ…………」
居住区の隅に広がる広大な農地。そこで俺、アクティブは、農作業に精を出していた。
エイリアンの侵攻により居住区内での生活を余儀なくされ、保存食料もそろそろ節約を迫られる量にまで減ってきたこの頃において、唯一の食料調達手段である野菜栽培を一人でせっせと行う俺は、生き残った全ざわざわ民の命を握っていると言っても過言ではない。ここの住民は揃いも揃って無能だらけな為、この俺がいなくなれば餓死は不可避だろう。
しかし、奴ら戦闘員はたかが農家と侮って俺を日々馬鹿にしてくる。大自然への感謝というものがないのだろうか?今に見てろ、保存食料が完全になくなったその時、あいつらは俺に向かって泣きながら謝るんだ。どうかこの愚かな私達に野菜を恵んでください、と。くっくっく、奴らの哀れな様が目に浮かぶぜ!さあ休憩終わり、その為にも今は頑張らなくっちゃ──────
ぴしゃり。
地面に赤い血が飛び散った。
足元を見ると、俺の腕が、桑を握っていた俺の腕が、無残に落ちていた。
「…………え?」
「人の命というものは。その貪欲さとは裏腹に。こうして剣を振るだけで。いとも容易く落ちて逝く」
機械のような、だけど確かに意思を持った声が、貴重な作物を踏み潰して畑に佇んでいた。
「──────そう、ヒレカツのように。」
「ヒレカツあ……ッ!お前、エイリアンになっていたのか……!」
「ほう。そんな姿でよく喋れる。農家といえど。ここまで生き残るからには。それなりの腕前はあるのだな」
─────エイリアン化。
エイリアンに捕獲された人間は、彼らの研究所にて強力で従順な兵士に改造される。
彼らには既に人間だった頃の記憶などない。残滓は残っているのかもしれないが、そんな曖昧なものよりエイリアンとしての役目を果たす方が優先だ。
悲しいが、懐かしんでいる暇などない。こちらも、敵として処断するだけである。
「ならば。今度は足を裂こう。五体を分離させ。そして最後には首を刎ねよう。」
「ハ、そんなことしても無駄だぜ。俺の身体は既にその全てがベジタブル化している。痛みは普通に感じるが、十数秒あれば再生するのには充分だ。現に、俺の腕はもう完璧に元どおり。貴様の刃なんて、錆びるまで振っても効果はない」
そう、俺の能力「仮定菜園 」は、植物と他の物体を連結し、同化させる力である。肉体に野菜を詰めて同化し、超野菜状態となったアクティブに最早怪我などという概念は存在しない。その身に滾る栄養素が、傷ついた身体を即座に修復してしまうのだから。
サイバーパンク系かと思ったけど結局能力でワロタ
「それならば。回復する間も無く全てを裂けば良いだけの事。農家よ。面白いものを見せてもらった。だから。貴様は。此処で死ね。」
ヒレカツあがそう言うと、腰にかけてある数十本もの短刀が宙に浮かび、目にも留まらぬ速度で舞い始めた。
音もなく、見えもしない、だがそこにあるのがハッキリと解る熾烈な斬撃。
──────触れれば確実に死ぬ。
そう直感した俺は、背中を向けて逃げ出すことを選択した。しかし後ろにも斬撃が舞っていた。ダメだった。
逃げ場がない、俺は一体どうすれば────、
「──────絶ッ!」
その刹那。
まるで瞬間移動するかのように現れた男の腕が、轟音を纏って斬撃を砕き、それと同時に縦横無尽に舞う刀を全て破壊した。
膨大な熱量を纏った刀の残骸が蒸気を立てる。
「我が雷霆の真髄、それは即ち功夫。世界を叩き潰すその一撃は、この身体を以って覚醒する。故に、我が名は雷霆を鍛えし者。鍛治神、ヘファイストスである」
なんだ雷霆 か
「恐ろしいまでの力だ。こと打撃において。汝の上を征くものはそういまい。今はもう忘れてしまったが。この身は汝のような相手を求めていたのかもしれぬ。ヒレカツあ。全霊で参る……ッ!」
「誠ッ!」
鋭い刃を、雷霆は素手で弾く。その瞬間に雷撃が迸り、周りの作物を瞬時に燃やした。酷い。勿体無い。場所を変えてほしい。
「ハァッ!」
「統ッ!」
ヒレカツあが流麗な刀さばきをこなし、雷霆はそれに雷を纏った拳で応える。両者一歩も引けを取らない苛烈な闘い。さっきから雷霆が絶ッ!だの誠ッ!だの統ッ!だのと言っているが、おそらく意味はないのだろう。そのうち猫ッ!とか言い出しそうなものだ。
「猫ッ!」
「ぬぅ……!」
本当に言い出した。ちなみにこの間、俺はただ遠くで見物してるだけである。農地は最早どうしようもないくらいに荒れ果ててはいるが、何ができると言うわけでもない。即座に再生するとはいえわざわざ痛い目に逢いたくはないのだ。今後暫く、居住区の食事は雑草になってしまうのだろう。野菜を身体に宿し常時栄養補給ができる俺には関係のないことだが。
支援
「戯れは終わりにしよう。良い争いだった。苦しむことなく殺してやろう」
ヒレカツあの腰に付けられた数十にも及ぶ鞘には、さっき壊されたはずの短刀が刺さっていた。短刀はさっきと同じように宙に浮遊し、さっきと同じように高速で動き始めた。
「ワンパターンだな、そんな数だけの剣で俺は殺せない。神域、ヘファイストス!」
雷霆が己の真名を叫ぶと、拳に纏った雷は更に勢いを増し、
「翠ッ!」
特に意味もなさそうな言葉を吐いて、さっきと同じように超速で舞う斬撃を叩き壊した。
ちょっとワンパターンすぎやしないか。こいつ実際大して強くないんじゃ─────
「残念だな。惜しい命をまた一つ。では。さらばだ」
その瞬間、雷霆の背後に短刀が現れ、いや、違う。元々雷霆の死角に潜んでいたのだ。ソレが、雷霆が他の短刀を壊した瞬間に、不意を撃つように放たれて
「雷霆!逃げろ─────」
叫ぶも既に出遅れ。音もなく放たれた刀が、雷霆の首を射抜いた。
「がっ───ぁ──────!?」
「悲しい。如何に武勇を振るう大英雄も、思考の外から穿たれる暗器にはまるで無力。そう、まさにヒレカツの如く………」
雷霆が死んだ?いや、そんなわけにはいかない。奴は我が計画のために必要な駒だ。仕方ない、私が今出向くとしようか─────!?今俺は何を考えていた?計画?駒?なんだそれは、俺はそんなこと知らない、なのに、何故─────
「開眼、私は掴み取る者。名乗るに、"オルタナティブ"。」
俺の口が勝手に動いて、俺のわからない言葉を喋った。
「なに?」
俺の、俺じゃない奴の言葉に気付いたヒレカツあは、俺に向けて刀を向けた。
「第二世界、移行。
時間座標軸を一分ほど前に設定」
世界が瞬く間に変化した。
眼に映るのはついさっきの光景。雷霆の背後から短刀が発射され、首を穿つ数秒前の光景。叫ぼうとするが声が出ない。代わりに自分と全く同じ声が言う。
「座標移動、72m北に」
その刹那、視界がまた変化した。
足元は畑で、目の前には刀が、自分へ向けて高速で飛んできている。
その光景とさっき言い放たれた言葉を見るに。雷霆の背後に転移した、と言うことなのか。
「元第一世界、デリート。第二世界を第一世界に設定。私の仕事はこれで終わりだ、あとはなんとかできるだろう?もう一人の私よ」
また俺が俺の考えてないことを言う。そんなことはどうだっていい、今俺の出来ることは、雷霆を助けることだけ────!
ぐしゃっ、飛んできた短刀を俺は素手で弾いた。
「いだあああぁぁぁぁ……」
嘘だ。実際は弾けてなかった。俺は雷霆ほど戦闘能力が高いわけじゃない。
刀は俺の右腕を刎ね飛ばし、勢いを殺して腹へ刺さった。まあいい、どうせすぐ再生するし……あれ?何故か再生されない。いや、再生しているのだがいつもよりかなり遅い。ちょ、このままじゃ俺痛過ぎて死んじゃうし、あ、段々気が遠くなって………
「アクティブ!?お前いつの間に、大丈夫か!?アクティブ────!」
草
アクティブ強そう(小学生並の感想)
「オルタナティブよ、本当にあそこで出向いてよかったのか?確かに雷霆は我らが計画の上で必要となる存在だが、別にいなくても代用は効くだろう」
「助けてくれた者を見殺しにしては目覚めが悪かろう?プロアクティブ。そんなことをいちいち気にしてては、折角の綺麗な肌が荒れてしまうぞ」
「異議あり。私インディカティブは、あそこで自らの正体の片鱗を見せてしまうことにより、アクティブが我らの存在を見抜いてしまう可能性を提起する」
「そうですよ。私、ネガティブもその意見に賛成します」
「そこは問題ない。オルタナティブの能力使用により、アクティブは体内の野菜力が大幅に減り再生速度が遅延され気絶した。その時の衝撃で戦闘時の記憶を失っているだろう」
「いえ、スペキュレイティブ。貴方は大雑把過ぎます。必ずそうなるとは限らないのだから、最低の状況のことを考えなければ……」
「ネガティブよ、君の話を聞いていては話が進まない。いちいちそんなことを考えてればキリがなかろう。時間は有限だ。もっと話を円滑に進めなけれはならぬ」
「プロダクティブも……貴方は毎回毎回効率を重視して議論を交わそうとしますが、それで本来考慮されるべき話を無視していてはそれこそ非効率的なのではないでしょうか」
「I am tired. Let's take a break.」
「何を言っているのだ、ネイティブ」
「英語もわからないのに効率的を抜かすとは愚かしいですね、プロダクティブ。私もわかりませんが」
「Oh……」
「この話はもう終わりにしないか?そろそろアクティブが目覚めてしまう。誰も犠牲にならなかったんだから、それでいいじゃないか。前向きに、ポジティブに考えよう。おやつタイムの開始を提唱する」
「同意。どのみち今私達に出来ることは裏方を務めるのみと、私インディカティブは推測する」
「そうですね……」
ティブ一族は草
プロアクティブとプロダクティブはややこしい
ウルトラマンティブまだ?
「はっ、ここは!?」
目に映ったのは見覚えのある天井。
居住区内の医療テントだ。
「ようやく目覚めたか。丸一日のんびり寝てたんだぞ、お前は」
こっちを向きもせず、通信の出来ないパソコンを睨みながら無造作にキーボードを叩いている、いけ好かない白衣姿の男。萩原である。
「そんなに長い間気絶してたのか……ところで、お前は何をしてるんだ?」
「何をしてるって、何もやれることがないんだよ」
「お前が無能だって話か?」
「違う、外を見てみな」
言われるがままに外を眺める。
荒れ果てた大地。転がる死体。
徘徊する無数のエイリアン。
黒い煙が立ち、ゴミが散らばり、どうしようもない絶望が漂う。
「ここ、居住区じゃなかったっけ」
「残念だが、お前が寝てるうちに全部侵略されちまったんだよ。このテントだけは僕の異能、『実在嘯く不可視の組織 』でギリギリ守れているがね。保つのは今日一日が限界だ。なんとかなるうちに逃げなきゃならん」
実在嘯く不可視の組織。
記憶が正しければ姿の見えない兵隊を使役する能力だった筈だ。
認識はできないが外でエイリアンを相手に戦っているのだろう。
「他に生き残りはいないのか?」
「さあな、みんないざこざの間に逃げていくか逃げ切れず死ぬかだ。それも纏めて逃げずにバラバラに。僕らに協調性とかないからねえ。行く宛もない、作戦もない、数少ない仲間とはぐれ、一人、二人で逃げ出すなんざ非合理的というよりただの馬鹿だろう。バケモノ共に囲まれて勝ち目なんかまるでないのにこんなところに引き籠ってる僕も同じくらいに非合理な馬鹿だ。結局、足掻くか死ぬかしか選択肢のないこの状況にそもそも最善なんざ存在しない。何をしようが悪手なのさ、あははははー」
「舌が回るな」
対抗して俺も冗長な受け答えをするべきなのかもしれないが、特に考えつかなかったので適当に返す。
「ハ、所詮僕は文字を綴るしか能のない人形さ。それすらできなきゃただのガラクタ、バラバラにされて焼却炉送りだ。そもそもとっくに捨てられてるんだけど、ただの人間より人間になりたい人形の方が余程ロマンチックだと思えばまあ」
「は?」
唐突に意味不明なことを語り始めやがった。難解な例えを使いたい年頃なのか、はたまた脳内設定に夢を見る年頃か。つくづくどうでもいいがせめて伝わる言葉を用いて欲しい。
「……ま、要するに僕達は必死に抗うしかないってことさ。つーわけでさっさと此処を出るぞ野菜農家。向かうは奴らの本拠地だ。行き着く先は救世か、若しくはただの急逝か。死ぬ為の道は無限にあるが、生きる為の道は最早これしかないのだから」
「へえ。面白いことに、めんどくさいことになってきたねえ」
見た目若い男が、床に落ちたカードを拾って破り捨てる。数字の0をマジックペンで雑に書いただけの、白い無地のカードだった。
「まさか横取りされるなんて思いもしなかったなぁ。流石はボクの異能だ。強そうに見えて案外脆い、肝心なところでミスをする。惚れ惚れするほど捻くれてんな」
「……まあいいや。それなら別の方から石を返すだけのこと。"数ばかりの虚無 "、開演」
見た目若い男が、卓に並べられたカードを数枚捲って床に投げ捨てる。数字の0をマジックペンで雑に書いただけの、白い無地のカードだった。
エイリアンに侵略された街。瓦礫に残された嘗ての面影は、彼らの残酷さを見事に表している。建築技術がないのか、ただ単に今は殲滅に専念しているからなのか、前者だと思い込んでいたいが、突如地球に降り立った、向こうに見える「船」以外に彼らがこの地球に作り出したものは何処にもない。
彼らは未だ地球に残存している原生生物を鼠一匹残さず殺す為に、常に荒廃した街をふらふらと歩いている。しかし俺はこうやって、堂々と道の真ん中を歩いていても、彼らはこちらに目を向けさえもしない。
幸か不幸か、俺はもう「生き残り」には分類されてないからだ。
エレベーターがもう機能していないことに溜め息を吐きながら、廃墟と化したマンションの階段を駆け上がる。
目的地、506に到着した。ドアに鍵がかかっていることを確認し、誰かいますかーとノックする。
「山」
「川」
誰にだってわかるような、数百年前の使い古された暗号だ。機能性を棄てて憧れを優先するのは厨二病の悪いところである。
鍵が開く。早速遠慮なくドアを開けてみると、そこには武装した若い男が立っていた。
「雷霆か……生きてたのか」
「よっあんみつ、久し振りだねぇ。なあに、そんなに身構えるなよ」
「何の用かな、生憎こっちも備蓄が尽きていてね」
「別に飯を奢れとかじゃあない。向こうのでっかいお城にいる奴らの元締めを、俺と協力して倒さねえかって話さ」
「なるほど、断る」
「なんでさ、備蓄が尽きるってんなら尚更だ。此処でしぶとく生き延びてても、結局殺されることには変わりないだろ」
「理由はまあ色々あるが、一番大きいのは……お前がエイリアン化しているからかな」
あんみつが俺に銃口を向ける。
特に深い意味はないが、敢えて不敵に笑ってみた。
エイリアン以外もヤバくて草
大抵アクティブひどい目にあってんな
「エイリアンじゃないぞ、と言ったら?」
因みにこれは嘘です。
「この『異星人判別器』で調べる」
あんみつがポケットからテレビのリモコンのような機械を取り出す。
「そんなものあるのか」
「研究の成果さ」
「まあいいや、意味ないだろうけどやってみな」
あんみつが判別器のスイッチを押すとリモコンの先端から赤い光が放たれた。即座にピー、ピーという音がなる。
「黒だな」
「あー」
「死んでくれ」
「待て。確かにエイリアンではあるがこの地球を襲いにきたエイリアンではない、旅行でたまたまやってきたエイリアンだ、と言ったら?」
因みにこれも嘘です。
「この『敵性異星人判別器』で調べる」
あんみつがポケットからテレビのリモコンのような機械を取り出す。
「そんなものあるのか」
「研究の成果さ」
「まあいい、意味ないだろうけどやってみな」
あんみつが判別器のスイッチを押すとリモコンの先端から赤い光が放たれた。即座にピー、ピーという音がなる。
「黒だな」
「あー」
「死んでくれ」
「待て、エイリアンにされたが精神までは弄られてない、と言ったら?」
「この「洗脳判別器」で調べる」
あんみつがポケットからテレビのリモコンのような機械を取り出す。
「流石に無理あるでしょ」
「研究の成果さ」
「わかったやってみな」
あんみつが判別器のスイッチを押すとリモコンの先端から赤い光が放たれた。即座にピー、ピーという音がなる。
「黒だな」
「お前適当言ってるだろ」
「帰れって言ってんだよ、察してくれ」
「なあ信じてくれ。確かに俺の肉体は既にエイリアンに改造されたよ。でもな、何故かは知らないが他の奴らと違って心までは弄られなかったんだ。多分奴らの不手際か何かだろうが」
「すまないが、そういう都合のいい奇跡とやらは信じないタチなのでね。私は」
「いやほんとに」
「そう言って、警戒を解かせてから隙を見て背後から刺すつもりかね?浅はかにも程がないかい。もう少しマシな理由を考えるべきだな?」
「だから違うって」
俺の必死の弁明を、あんみつは当然のように信じない。まあそりゃ疑うわな。だがこれを証明する方法なんて何処にもないんだ。それにこいつの力が無ければ奴らを打ち負かすことはできない。はて、どうすればいいものか……
「反論はないのかね。ならば容赦なく死んでもらおうか。我が同胞の名を騙った罪は大きいぞ?」
俺があたふたしている内にあんみつは話を進め始める。交戦はするべきではないだろう。ならば此処は一先ず逃げるべきか────────『ガッシャァァァァァァン!!!!』
「「!?」」
突如、部屋の奥から何かが壊れる音が炸裂した。多分窓だろう。そして数秒後。壁ごと部屋のドアが破壊され、半裸の男が俺たちの前に姿を現す。そいつは2ヶ月前にエイリアンによって攫われた、俺たちの元仲間だった。
「退屈なものだ。ブン殴るだけで跡形もなく散る雑魚ばかり。ああ─────────欠伸が出るな」
(なんだエロじゃねえのかよ…)
ここでエロ書いたら抹消されちゃうから……