雑火屋
Colt_M1877
2017/06/02 (金) 22:40:22
「それならば。回復する間も無く全てを裂けば良いだけの事。農家よ。面白いものを見せてもらった。だから。貴様は。此処で死ね。」
ヒレカツあがそう言うと、腰にかけてある数十本もの短刀が宙に浮かび、目にも留まらぬ速度で舞い始めた。
音もなく、見えもしない、だがそこにあるのがハッキリと解る熾烈な斬撃。
──────触れれば確実に死ぬ。
そう直感した俺は、背中を向けて逃げ出すことを選択した。しかし後ろにも斬撃が舞っていた。ダメだった。
逃げ場がない、俺は一体どうすれば────、
「──────絶ッ!」
その刹那。
まるで瞬間移動するかのように現れた男の腕が、轟音を纏って斬撃を砕き、それと同時に縦横無尽に舞う刀を全て破壊した。
膨大な熱量を纏った刀の残骸が蒸気を立てる。
「我が雷霆の真髄、それは即ち功夫。世界を叩き潰すその一撃は、この身体を以って覚醒する。故に、我が名は雷霆を鍛えし者。鍛治神、ヘファイストスである」
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