「なあ信じてくれ。確かに俺の肉体は既にエイリアンに改造されたよ。でもな、何故かは知らないが他の奴らと違って心までは弄られなかったんだ。多分奴らの不手際か何かだろうが」
「すまないが、そういう都合のいい奇跡とやらは信じないタチなのでね。私は」
「いやほんとに」
「そう言って、警戒を解かせてから隙を見て背後から刺すつもりかね?浅はかにも程がないかい。もう少しマシな理由を考えるべきだな?」
「だから違うって」
俺の必死の弁明を、あんみつは当然のように信じない。まあそりゃ疑うわな。だがこれを証明する方法なんて何処にもないんだ。それにこいつの力が無ければ奴らを打ち負かすことはできない。はて、どうすればいいものか……
「反論はないのかね。ならば容赦なく死んでもらおうか。我が同胞の名を騙った罪は大きいぞ?」
俺があたふたしている内にあんみつは話を進め始める。交戦はするべきではないだろう。ならば此処は一先ず逃げるべきか────────『ガッシャァァァァァァン!!!!』
「「!?」」
突如、部屋の奥から何かが壊れる音が炸裂した。多分窓だろう。そして数秒後。壁ごと部屋のドアが破壊され、半裸の男が俺たちの前に姿を現す。そいつは2ヶ月前にエイリアンによって攫われた、俺たちの元仲間だった。
「退屈なものだ。ブン殴るだけで跡形もなく散る雑魚ばかり。ああ─────────欠伸が出るな」
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