本日は世界知的所有権の日であります。
1970年のこの日に「世界知的所有権機関を設立する条約」が発効し、
「世界知的所有権機関」(WIPO)が発足した事に因んで2000年に制定されました。
知的財産の範囲や役割、人間の試みや努力に対する意識や
理解の向上を図る事が提唱されております。
知的財産は、「人間の精神活動の結果として創作されるアイデアなど
無形のものの中に、財産的価値が見出されるもの」と定義されており、
その範囲は、特許権/実用新案権/意匠権/商標権/回路配置利用権/著作権/
著作隣接権/育成者権/営業秘密/など多岐に渡っております。
・世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization)
(以下、WIPOと表記)は、全世界的な知的財産権の保護を促進する事を
目的とする国際連合の専門機関であります。
1883年に知的財産権の保護に関する最初の国際条約である
「工業所有権の保護に関するパリ条約」が作成され、
次いで1886年には著作権に関する条約である
「文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約」が作成されました。
1892年にはこれら両条約の国際事務局を統合して、WIPOの前身である
知的所有権保護合同国際事務局(BIRPI)が設立され、これ以降永年にわたり、
BIRPIが知的財産権に関する様々な条約の作成及び管理を行う事となりました。
BIRPIは当初、スイスのベルンに本部を置いておりましたが、
1960年にジュネーヴに移転しております。
1967年に、BIRPIを発展的に解消してより強化された
知的財産に関する国際事務局を設立するために
「世界知的所有権機関を設立する条約」(WIPO設立条約)が作成され、
1970年に同条約が発効した事によりWIPOが設立された。
そして、WIPOは1974年に国際連合の14番目の専門機関となりました。
・WIPOは、知的財産権保護の国際的な推進のための活動を行うと共に、
知的財産権に関する条約、国際登録業務の管理や運営を行っております。
このうち、知的財産権保護の国際的な推進のためには、
知的財産の保護に関する条約の作成、途上国への技術協力を通じた
知的財産の保護水準の向上および情報化の推進等の活動が行われております。
WIPOは、その活動を行うために、一般総会/締約国会議/調整委員会/
国際事務局を有する事がWIPO設立条約に定められております。また、事務所が
リオデジャネイロ/北京/東京/シンガポール/モスクワに設けられており、
東京に設けられた日本事務所は2006年9月1日に開設されております。
・毎年WIPOは世界知的所有権の日に合わせて、
活動を簡素に説明したものをホームページで公開しております。
・「中小企業支援機関マップ」世界中の中小企業が使用できる
サービスを地図に表示しております。
・「イベントのカレンダー」世界約80の国と地域の知的所有権の説明や
中小企業支援についての講演会等を説明しており、
日本では2件表示されております。
・「知的財産資産の保護」PCT(Patent Cooperation Treaty・
特許協力条約)で発明を保護する方法や、
マドリッド制度で商標を保護する方法及び
ハーグ制度で意匠を保護する方法等を説明しております。
その他、知的所有権を使いアイデアをビジネスに変える方法を説明しております。
けものフレンズというコンテンツも様々な知的所有権の上に成り立っております。
また、このようなサブカルチャーには二次創作が存在しておりますが、
けものフレンズの場合は、公式のガイドラインによって
二次創作および三次創作が認められているのが大きな特徴となっております。
知的財産は文化を形成する上で最も重要なものの一つであります。
そして、知的所有権や著作権等が存在するのは、アイデアというものが
多くの労力や時間を費やした末に生み出されるものだからであります。
私達は知らず知らずのうちに、多くのアイデアによる恩恵を受けております。
この日を機に、身近にある様々なアイデアに
目を向けられるのも良いかもしれません。
本日もお祈りいたします、みんみー。