本日は川根茶の日であります。
4月は新茶シーズンの直前で、4月21日は立春から数えて七十七夜となる事が
多い事などから、川根お茶街道推進協議会によって制定されました。
地域の最大の資源である川根茶を多くの方々に深く知っていただき、
豊かな味や香りの川根茶の生産を高め、消費拡大や販売を促進し、
その歴史や文化を知り、思いを新たにして新茶シーズンを迎える
スタートの日としようとするものであります。
・川根茶は静岡県の名産の一つで、香りが高く、
甘みと渋みのバランスのとれた日本屈指の銘茶とされております。
その起源は明らかとなっておりませんが、仁治3年(1242年)に
聖一国師が中国より茶の種子を持ち帰られ、自身の郷里近く安倍川のほとり
美和村足久保(現在の静岡市美和)に撒かれ、その茶樹が次第に広まり、
その付近でとれたお茶が本山茶といわれております。
そして、ここから大井川上流にも伝わり、次第に中流にも伝わっていきました。
川根地域では、慶長7年(1602年)に旧・中川根村地名で
お茶が租税として上納された記録が残っております。
寛政年間(1789~1800年)には小澤林蔵氏らによって集団開墾が始まり、
文化年間(1804~1817年)には久野脇の諸田新左衛門氏や
瀬名の村松嘉蔵氏によって茶商が営まれ、文政年間(1818~1829年)には
水川の中村藤五郎氏によって仕上茶の製法研究が始まっております。
そして、天保8年(1837年)には伊久身村(現在の島田市伊久美)の坂本藤吉氏が、
宇治郷にて製茶師の又兵衛氏に宇治の煎茶製茶法の伝習を受けられ、
この煎茶製茶法を郷土に広めたといわれております。
明治時代になって、前山(現在の東藤川)の山本長右衛門氏および、
その弟子の方々によって更に研究が進められました。
このように多くの先覚者の方々の努力によって川根茶は次第に発達し、
宇治茶・狭山茶と共に日本の三大銘茶として育て上げられてきました。
その後、藤川の中村光四郎氏の手揉製茶法「川根揉切流」という
独自の手揉製法が作り出され、川根茶の品質が更に向上されてきました。
近年になって、茶業経営の近代化や合理化も進み、
製茶工場もコンピュータ制御を含めた最新式の設備が採用され、
研究も一段と進んで、上級川根茶も生産性を高めるようになっております。
・川根お茶街道推進協議会は、静岡県川根本町・島田市・川根町の関係者が
一堂に会して、協働の精神で地域づくりを目指す団体であります。
川根茶の品質向上に努め、長年育まれてきた川根茶の文化や歴史、
また、お茶と関わる人々の暮らし等をテーマに、
川根茶を中心とした豊かなまちづくりを目指した取り組み
「川根お茶街道」を推進すべく様々な活動を行っております。
川根茶の日には、お茶の手揉み体験/お茶のみくらべ「闘茶会」/
「川根茶の日 SL特別号」のお披露目/川根茶接待などが行われます。
他にも、全国まちづくりフォーラムin奥大井/川根茶塾/
茶手揉み保存会 夏季講習会が実施されております。
けものフレンズにおいてお茶で思い浮かぶものといえば、
やはりアニメ一期のジャパリカフェでありましょうか。
アルパカ・スリ様が淹れられる紅茶は癒しのひとときをもたらしてくれます。
緑茶とは無関係にも思えますが、緑茶も紅茶も烏龍茶も茶葉は同じであります。
お茶は身体に様々な良い効果をもたらすだけでなく、
ゆっくりとお茶を嗜む事で癒しを含む精神の安定にも寄与しております。
たまには喧騒から離れて、じっくりとお茶を嗜みたいものでありますね。
本日もお祈りいたします、みんみー。