毎月6日はメロンの日であります。
全国的に6月がメロンの出荷量が最も多い時期である事と、
6という数字がメロンの形に似ている事から、
全国のメロン産地の自治体が参加する
「第2回全国メロンサミットinほこた」が開催される茨城県鉾田市の
「第2回全国メロンサミットinほこた開催実行委員会」によって制定されました。
メロンの美味しさを多くの方々に知らせて消費の拡大を図るのが目的であります。
また、各産地ごとに相応しい月の6日にアピールがされております。
・メロンは、果実を食用とするウリ科の一年生草本植物であります。
北アフリカや中近東地方の原産地と推定されておりましたが、
最近の遺伝子研究によってインドが原産地と裏付けられており、
紀元前2000年頃に栽培が始まったとされております。
通常、西方に伝わった品種群はメロンと呼ばれ、東方に伝わった品種群は
瓜(ウリ)と呼ばれており、日本のマクワウリなどもその一つであります。
漢字では甜瓜(てんか)と表記しますが、これはメロンを指すと同時に
マクワウリを含む表記でもあります。
紀元前5世紀頃にエジプトで作られた苦味の少ないメロンが
地中海を超えてヨーロッパに渡った当時はキュウリよりは甘いという程度で、
サラダや酢漬けに利用されました。その後、甘いメロンが作られるまで
数世紀に及ぶ改良の努力が行われ、ルネサンス期の頃に南フランスにて
カンタルー種のような甘い品種が作られるようになり、
メロンは野菜の仲間ではなくなっていきました。
・日本では中世の考古遺跡から炭化種子が検出されており、
古い時代に渡来して雑草化したものは「雑草メロン」と呼ばれ、
西日本の島嶼部などに自生しております。
メロンの産地として北海道の夕張市などの冷涼な地域が有名であります。
これは、熱帯性の種の多いウリ科植物には珍しく、日本で流通している
高級メロンの元になった品種がヨーロッパ生まれであるため、
夏の高温多湿に耐えられないからであります。
同じウリ科の果菜のスイカが庶民の味として親しまれてきたのに対して、
一般的にメロンは高級品というイメージを持たれております。
近年では品種改良が進み産地も広がっている事なより、
生産量ベースではメロンがスイカの約半分にまでなっております。
時期や地域によっては同程度の小玉スイカと価格が逆転する場合もあります。
スイカの旬は夏であり、より冷涼を好むメロンの出荷期の方が早いため、
出始めの高値のスイカと安いメロンが市場に出回る事となります。
また、普及を目指す過程で様々なタイプの品種が開発あるいは移入されたため、
外見も味も価格帯も多様な品種を見かける事ができます。
なお、メロンは園芸分野では果菜(実を食用とする野菜)とされますが、
青果市場での取り扱いや、栄養学上の分類では果物または果実と分類されます。
・品種は「カンタルペンシス群」「チト群」「コノモン群」
「ドゥダイム群」「フレクスオスス群」「イノドルス(フユメロン)群」
「マクワ群」「レティクラトゥス群」に分かれており、最もよく栽培され、
私達にも馴染み深いのは「レティクラトゥス群」とされております。
世界の出荷量上位は中国/トルコ/エジプト/イラン/エジプト/インド等であり、
日本では産地により収穫時期も異なり、南の県では春、北の県では夏となり、
ハウス栽培が基本のアールスメロンは通年流通しております。
メロン出荷量の上位3位は茨城県/熊本県/北海道となっております。
・メロンの果肉の主成分においてショ糖/ブドウ糖/果糖などの糖類、カリウム、
食物繊維のペクチンが多く、赤肉メロンの場合はカロテンが多く含まれます。
また、スイカと同様に水分が多いウリ科の植物であり、
体内の塩分(ナトリウム)を排泄させるカリウムが多く含まれる他、
腎臓病や高血圧の予防・体内温度を下げる成分も含まれており、
夏バテによる食欲不振の予防も効果的とされております。
また、含まれる成分には解毒作用も確認されており、
リウマチ/神経の痛みや痺れの予防にも効果的とされております。
一方、ククミシンというタンパク質分解酵素を多く含むため、
多量に食べると口腔内がピリピリと痛みを生じ、稀に出血する場合もあります。
また、収穫後は熟成するにつれて分解酵素が増加していき、
熟成期を極度に過ぎたものは、甘さよりも苦味を強く生じます。
・果物および野菜として生食される事が多いですが、アカゲウリなどは
煮物にされる事もあり、加工品用や飼料用として利用される事もあります。
また、特有の風味と香りから飲料や菓子のフレーバーにも多用されます。
ジャパリパークでは様々な農作物が生産されている事は、
これまで書き込みをさせていただいた通りであり、
メロンもその中に含まれるであろう事が想像できます。
また、前述の成分による様々な効果は、多くのフレンズの方々にとって
有効に働いてくれるものであろう事も想像できます。
前述の通り、日本では高級品のイメージの強いメロンでありますが、
お求め易い品種もございますし、メロンを材料に含む食品も多くございます。
この日を機に、メロンに更に注目されてみるのも良いかもしれません。
本日もお祈りいたします、みんみー。