本日は国際テナガザルの日であります。
国際自然保護連合(IUCN)の霊長類専門家グループの
テナガザル部門(SSA)により2015年に制定されました。
世界各地の動物園などでは、この日に合わせてイベント等を実施し、
絶滅危惧種であるテナガザルの暮らしや現状を知ってもらう事で、
保全への意識を高めてもらうべく活動が行われております。
・テナガザルは哺乳綱霊長目テナガザル科に属するサルの総称であります。
主な生息地はインド東端を西限、中国最南端を北限とし、
バングラデシュ/ミャンマー/インドシナ半島を経て、マレー半島から
スマトラ島/ジャワ島西部/ボルネオ島に至る地域となっております。
なお、中国の文献には1000年ほど前には黄河より
北の地域にも生息していた事が記載されております。
テナガザル科はヒト上科に属しておりますが、同じくヒト上科に属する
ヒト科から分岐したのは2000万年から1600万年前と言われております。
以前は構成種全てがテナガザル属に分類されていた一方で、
テナガザル属とフクロテナガザル属の2属に区別する説もありましたが、
2001年にテナガザル属に含まれていた4つの亜属を
それぞれ独立属とする説が提唱され、現在に至っております。
テナガザルの特徴は様々な資料にて示されておりますが、
その中でも際立ったものを幾つか挙げてみますと、
・現生ヒト上科の中では小型で、尻だこを持つ。
体の大きさおよび犬歯の性差は小さい。
また、テナガザル科はどの種類も雌雄ともに鋭い牙を持つ。
・前肢は後肢の1.7倍ほどの長さを持っている。
主に樹上で生活しており、特徴である長い前肢で
「枝わたり」(ブラキエーション)をして林冠を移動する。
・生後6年目ぐらいに性成熟、8年目までには社会的にも成熟し、
それまでに群れを出て行っていなければ
父親によって家族集団からの離脱を促される。
・歌を歌う事で知られている。家族間の絆を深めたりする場面や、
他の群れに対して縄張りを主張したりする場面に役立っていると考えられ、
カップルの雄と雌が交互に叫び合いながら
複雑なフレーズを取り混ぜたデュエットを行う事もある。
頻度は1日2回から5日で1回と種や社会的状況によっても異なる。
縄張りの境界で集団が出会った場合などは、
1回の平均継続時間が35分にも及ぶ場合がある。
この歌い方は種によってそれぞれ特色があるため、
歌を聞き分ける事により種の判別を行う事が可能である。
以上の事だけでも、テナガザルの特徴が際立っております。
テナガザルの生息域である熱帯雨林は伐採により減少しており、
特に東南アジアではプランテーションや畑、人間の居住地創設のために
減少が進んでおります。国立公園や自然保護区も存在しておりますが、
監視が行き届いていないのが現状であります。
また、ペットとしての捕獲も種の生存を圧迫しております。
なお、テナガザルはペットとして飼育するには適しておりません。
残念ながら、けものフレンズのどの作品にも
テナガザルのフレンズはいらっしゃらないようであります。
歌という大きな特徴を持っているのも関わらず
公式にフレンズ化されていないのは意外な気もいたします。
是非とも公式にフレンズ化していただきたく思います。
テナガザルはその種類に関わらず絶滅危惧種に指定されております。
彼らが暮らしやすい環境は私達にとっても重要な事は明白であり、
その環境の実現のための取り組みが重要となるのであります。
本日もお祈りいたします、みんみー。
こちらもツイッターで(ry ?
返信が遅くなって申し訳ありません。
もちろん、よろしくお願いいたします!