本日は時刻表記念日であります。
1894年のこの日に、庚寅新誌社(こういんしんししゃ)から日本初となる
本格的な時刻表「汽車汽船旅行案内」が出版された事に因んで制定されました。
・日本において、駅における列車の出発時刻を
時系列的にまとめた形式の時刻表は1872年10月、
新橋~横浜間に日本初となる鉄道が開業した時から存在しており、
当時の錦絵の片隅に描かれておりました。その当時の特徴として、
時刻の表示に「時」ではなく「字」を使用しておりました。
同年11月9日、太政官布告第337号により明治改暦と時法の改定が発布され、
翌年1月1日から時法が定時法となり「字」は「時」に改められる事となりました。
運行系統全体における発着時刻を図表に網羅的にまとめた形式の時刻表は
1872年6月、品川~横浜間の仮開業の時から存在しておりましたが、
1874年5月に鉄道寮が配布したものでは、「時」の表記が用いられております。
日本で最初の月刊時刻表は、1894年10月5日に庚寅新誌社
(創業した1890年が干支の庚寅であった事に由来する)が刊行した
「汽車汽船旅行案内」であります。この時刻表は福澤諭吉氏が
イギリスの時刻表を元にして編纂、手塚猛昌氏が発行されたものであります。
その後、この10月5日は「時刻表記念日」に制定されております。
なお、「汽車汽船旅行案内」などといった時刻表は
右開きで漢数字による縦書きの表示でありましたが、
1925年4月に創刊された「汽車時間表」(現在の「JTB時刻表」)は欧米に倣って
現在とほぼ同じ左開き/アラビア数字/記号使用表記を採用しております。
その他の時刻表は在来の表記法をその後も使用し続けておりましたが、
第二次大戦後は全て新しい表記法となっております。
1987年3月号まではJTB(現・JTBパブリッシング)の「時刻表」が
日本国有鉄道の監修として発行されておりましたが、
5月号より弘済出版社(現・交通新聞社)の「時刻表」がJR各社の編集する
「JR時刻表」として発行されております。なお、民営化の移行期にあたる
4月号については旧国鉄が編集し弘済出版社が発行する形となっております。
アニメ二期におけるジャパリラインはパーク周遊用のモノレールであり、
駅などの施設も通常の鉄道と同じく設置されております。
もちろん時刻表も改札口やプラットホームに設置されており、
次の目的地への出発および到着時刻が掲示されているものと思われ、
また、パンフレットにも同様の情報が記載されているものと思われます。
ただし、劇中においてはセルリアンの襲撃の影響もあってか、
駅の時刻表はその機能を果たしておりませんでした。
鉄道の時刻表は鉄道を安全かつ速やかに運行するための手段の一つであり、
利用される方々が移動の計画を練られるための目安でもあります。
運行に混乱が生じないようにダイヤを幾重にも重ねる事は、
至難の業といってもよいほどの複雑な作業であり、
時刻表の作成に携われる方々には頭が下がる思いであります。
本日もお祈りいたします、みんみー。