本日は1954年にアメリカのIBMとジョージタウン大学が
世界初の機械翻訳の実験を行った日であります。
・機械翻訳とは、ある自然言語を別の自然言語に翻訳する変換を、
コンピュータを利用して全て(または可能な限り全て)自動的に行う事であります。
機械翻訳の着想は17世紀まで遡り、起原の一つは暗号学であります。
時代が進み、第二次大戦後には「暗号化された英語の文章」とみなせば、
暗号解読の要領で機械的に翻訳できるのではないかと提案されるも、
自然言語の曖昧な表現は暗号解読のように巧くいかないと考えられました。
この時代に機械翻訳の需要が高まった背景には世界各国の事情があり、
アメリカやソ連の場合は冷戦、ヨーロッパの場合は多国間交渉や
条約等における多国語間の翻訳、日本の場合は英和/和英の翻訳でありました。
1954年にジョージタウン大学等の研究グループによる成果が発表され、
これを皮切りに必要な技術の研究が進み、日本では1950年代に九州大学や
電気試験所(後の電子技術総合研究所)の研究チームが実験機を作成し、
アメリカでは研究にしばらく予算がつかず研究が停滞していた時期を経て、
1980年代になるとルールベースの機械翻訳システムが
一定の成果を上げるようになった一方、IBMは1990年代に「IBMモデル」という
手法を提案し、2000年代には句構造を利用した翻訳手法が発表され、
語族が異なる言語間でも翻訳の精度が飛躍的に向上する事となりました。
2010年代に入ると、文章翻訳への応用はできないとされていた
ニューラルネットワークによるディープラーニングを使ったニューラル機械翻訳
(NMT)が登場した事によって機械翻訳の品質が向上しております。
近年はAIのディープラーニング技術により急速に成長している分野となっており、
特定の用途に限った翻訳においては人間の手で補助する事で、
ある程度の解決がみられるようになっております。
今後、人々の日常生活における異言語間のコミュニケーションに
大きな影響を与える事が期待されております。
動物がサンドスターによってフレンズとなられると、
それと同時にヒトと変わらないコミュニケーション能力が備わっております。
但し、それは「聞く/理解する/考える/話す」といった事に限定されており、
聞いた内容を書き留める段階には至っていないようであります。
しかし、それは教育を施す事によって解決される可能性があり、
そうなれば、人間と同じ社会生活を送られる事も可能となります。
現在、翻訳はポケトーク等のツールによってかなり進んでおります。
様々なパターンの文章に対しての回答を応用も含めて多数データ化しておりますが、
あらゆる方言や細かなニュアンス等を全て表現するには至っておりません。
しかし、テクノロジーの進化が翻訳を更に進めてくれるものと期待しております。
本日もお祈りいたします、みんみー。