名前なし
2024/10/23 (水) 01:01:04
c3ebd@24934
戦前戦中期の軍用機の整備兵についてですが整備兵の腕の良し悪しはどのようなところで評価されたのでしょうか?整備兵はマニュアルをきちんと守りネジを付け忘れたり配線を間違えたりというミスさえしなければ最低限のことは出来ると思うのですがメンテナンスの質がエンジンの性能を左右する場合は何が影響したのかとても不思議です。
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整備員が正確に整備をするのは当たり前だから、スピードとか?「新米は2時間かかるけどベテランは1時間で整備が出来る」みたいな。
被弾して帰還した機体の穴を塞いだり、交換やオーバーホウル(再組み立て)の必要な箇所を点検で発見したり。
マニュアルが有るといっても戦時の日本のエンジンだと"未習熟な整備兵でも読めば整備が出来る"レベルのマニュアルではなかったとされているから、ある程度の読解力や知識は必要だし、不調原因の特定も長い間同じエンジンに触ってきた人の方が経験則で早く特定出来たり、あるいは特にどこが駄目なのか解像度高く発見して対処できるのが差になると思う。ここに南方等の戦地の環境の違いや質の悪いエンジンなどの要因が加わると差は広がるんじゃないかな。そもそも戦時の日本だと整備兵が簡単にマニュアルを読める環境が少なかったり…
エンジンの整備つっても摩耗した部品の摩耗度合いを見て適切なタイミングで交換していくって作業があるので、ピストンが摩耗して燃焼圧が抜けてくのか、ビストンロッドのベアリングが摩耗して摩擦が大きいのか(×シリンダー数)、プラグが劣化して特定条件で燃焼しないシリンダーがいるのか(×シリンダー数xプラグ数)を見極められないといけないんだよね。で、複数個所で摩耗が大きいと潤滑系のどっかの抵抗大きいんじゃないかとか。FW190が一定時間の飛行で部品を強制交換させていたのが評価されてるところもそれがあるわけで。
現代でも○○さんが組んだエンジンは良い。みたいな事があります。これはマニュアルを守って組むのは当然として組付け精度(締め付けNmやカムセットする時の角度を0.何度までで妥協するか?ベアリングを打ちかえる時、両者にダメージが無いか?)とか色々ありまして小さめのバイクでも数十馬力異なる場合も有り得ます。マニュアルは最低限「動く」の領域を出ないともいえます(今のディーラーマニュアルは精確ですがそれ以上に組み上げる人も居るのも事実です)
そういえばソ連製、ヤコブレフのどこ工場は質がいいみたいなのを史実欄で見たけどあれもそういうの?
大戦中は混乱からソ連は工場単位で作っている物の名前は同じでも中身そのものが(今でいえば中華製品が同じ名前商品なのにロットによって違うアレ)違ったりすることが多いので何とも・・・。
今の自動車でもドコソコ工場は不具合が多いみたいなのあると中の人から聞いた。接着剤がちょん付けで済まされてるとか、ナットにスパナをかけずにボルトを締めてる(誰でも習う正しい締め方が無視されて、なんとなく締まってる風に見えるけど緩みやすくなってる)とかあるんだと。現代の日本製品で品質いいやつも実は丁寧な作業をする〇〇さんが☓☓工程やってるから成り立ってるみたいなの結構あると思うぞ。人が直接触れない鉄鋼とかだと逆に熟練オペレーターがその日の気温とか湿度からカンで調整パラメータ入れてて品質いいとかあるし。
先輩から聞いた話、自動車を車検に入れた後タイヤがガタガタするので見てみたら、ナットがユルユルでタイヤが外れかけてたと。在日米軍ヘリ(CH-53)がボルトに装着する割りピンをつけ忘れてボルトが外れ、テイルローターが制御不能で墜落した事件もあったな。人的ミスを無くすのは大変なことだよ
バイクのエンジンをばらして修理したことあるけど、素人だから不具合原因がキャブ、エアフィルター、配管系等々どこにあるのか特定するのに苦労した。航空機エンジンの整備にマニュアルがあっても、現場で全てのパーツを分解して消耗品を全て交換するのは現実的じゃない。不具合原因の特定と調整はやはり整備士のカンと経験が物を言うところはあると思う。
触ったことあるから思うけど後方とはいえ戦地の限定環境でそんな整備やってらんないよね。結局はモジュール丸ごと交換で破損の可能性があるやつは工場直送が正解だわな。え?工場が爆撃された?輸送部隊が壊滅?南無三
日本軍の場合、エンジンの分解整備の様な部隊での整備で対応できないレベルだと、拠点にある整備ができる施設(海軍航空廠・野戦航空廠等)に送ると言う感じになっていたはずです
ありがとうございます!内燃機関の実物のことは全くの無知であったため具体的にとてもよく理解出来ました。
飛燕のパイロットの伝記かなんかで日本から南方に向かう際にタイヤの空気圧を半分にしてくれている気の利く整備士に感謝していた描写があった気がする