あなた方は死ぬことについて考えたことはありますか?
こんな質問、生きてるわたし達には関係のないことですよね でも、わたしは暇人なので、ぼんやり考えます
今回は、わたしの独り言におつきあいください
わたしが死んだら、おそらく、みんなわすれてしまうだろうと思います そもそも、死んだことにすら気づいてもらえないでしょう
英雄は歴史に残ります 別のスレにも似たようなことを書きましたが、たとえば、著名人が死ねば歴史に残り、未来永劫語り継がれるでしょう
先日、祖父を病気で亡くしました 祖父は死ぬことよりも、人に忘れ去られていくことをとても恐れていました 当時のわたしには理解できなかったんですけど、今はなんとなくわかる気がします
話題とは直接関係ないんですけど、KREVAの『存在感』という曲をよく聴きます
「周りは結果で判断してる なら目に見えるカタチで出せってこと」
というフレーズがわたしの頭に残って離れないんです 昨今のよくわからない言動の正体かもしれません
死んだらわたしはどこにいくんでしょう?
いいことをすれば天国に行ける、わるいことをすれば地獄に行く 閻魔さまがそれを決めるんだ!
という話をよく耳にします
わたしは小さいころ、お母さんに悪いことをして怒られた時、恐ろしくて泣いたことがあります 今でも、悪いことをしないのは、それが正しいものだって心のどこかで考えているのかもしれません
芥川龍之介は、『侏儒の言葉』で「人生は地獄より地獄的である」という言葉を遺しています
そう考えると、実は、地獄や天国というものは、生きていることよりも幸せなのかもしれません
わたしは、自殺のニュースによく心を痛めます
自殺はいけないことだ 生きていればいいことはある!
そういう人を、とてもしあわせなんだろうなって羨ましく思います
かれらにとっては、今から死ぬ人のことなんて、どうでもいいんです そんなことよりも、自分が正しいと思いたいだけだからです
ほんとうに死んでほしくないなら、死んでほしくないってちゃんと本心を伝えればいいだけです
自分が生かしてやる!
その本心だけで、何人のひとが救われるでしょう!
……というのは、建前です
本当は、自殺できる人が嫉妬するほどにうらやましいんです
南無阿弥陀仏という念仏は、わたしの唯一の救いです 死後に幸せになれるかもしれないという希望です
わたしにとって、喧嘩とは暇つぶしです
どんなカタチであっても、問題提起し続けています 納得されないのは、わたしの能力が低いからだと自覚しています
しかし、変わらないのは、あまりにも残念なことだと思います それが喧嘩だと思いこんで変えられないから廃れるんです
「人は同じ過ちを繰り返す」と言いますが、一体いつまで同じことを繰り返すんでしょう?
わたしはけんか死なのでしょうか?
──ただ、わたしが死にたいだけなのかもしれません
『月夜』
一
真っ暗な廊下の先に、非常ベルの赤いランプがぼんやり光っている 3-Bと書いた部屋から、息を切らせた少女の声が聞こえた
「無事、侵入できたね、花音」
「途中、警備員にバレそうで、ドキドキしたよ」
月夜に照らされた黒板には、卒業おめでとうの文字が書かれていた 私服の少女たちは、花音の机をかこんで笑い合った
しかし、その目は涙で輝いていた────
二
卒業式前に突然花音からLINEがきた
「今度、〇〇に引っ越すことになったの」
「え?」
不意を突かれたわたしは無意識のうちに返してた 前から噂で、遠くの大学に通うことは知ってたけど、本人に聞いても、笑ってはぐらかすだけで、教えてくれなかった
「ごめんね」
「風香を悲しませたくなかったから」
いつも本心を隠す癖もわかってた 雪乃にいじめられて、ノートを破られた時、わたしに借りて、課題を一日で終わらせてた そして、心配するわたしに優しく微笑んで、ノートを返してくれた
今でも覚えてる、隅に小さく書かれたありがとうの文字を──
三
──「ごめんね」
わたしは震えながらLINEを送った 画面は水滴で歪んでた
ノートを返したあの日、わたしは、風香の前で意識をなくした そのまま救急車で運ばれたらしくて、目が覚めたのは無機質な部屋だった 横で点滴がぽたぽたしてた
点滴が終わったあと、先生は、神妙な顔して言った
「精密検査をしましょう」
わたしはなんの事かわからなくて、任せるままだった 後から来たお母さんも焦った顔をしてた
次の日、検査の結果を聞いた 目の前がゆがんで、世界が真っ暗になった
四
「大丈夫だった?」
「わたしの前で倒れて大変だったよ笑」
心配だったわたしはその日の夜にLINEを送った 未読無視だった
父親の怒声でわたしの心配はかき消された またお酒がなくなったらしい 未成年にお酒を売ってはいけない…って社会の先生は言ってたけど、世の中はそんな甘くはない
わたしは今日も泣きながらお金を握りしめて闇の中を歩いてた LINEもしずかだった
3日後、休んでた花音が学校にきた 病みあがりだっていうのに彼女はいつも通り元気にニコニコしてた
「LINE、見てないでしょ?」
安心したわたしは笑いながら言うと、「わすれてた!」って照れ笑いを浮かべながら既読つけた そして言った
「ごめんね、だいじょうぶだよ」
五
お互いの息の音が聞こえそうなくらい静かな教室で、黒髪の少女たちは深いキスをしていた
「ほんとに、いいの?」
「だいじょうぶだよ」
花音の優しい微笑みも今となってみると恐ろしくなる でも、後戻りはできなかった
わたしたちは、名残惜しい教室を後にして、暗い廊下を進んで、階段をのぼった先にある、白く光った窓から屋上に出た
そこからは、自分たちの育った町がよく見えた 病院のビル、お父さんのいる家、お母さんの職場……
わたしたちは屋上のフェンスが壊れていることを知っていた しっかり手をつないで、小さくつぶやいた────
六
黒髪の少女たちは手をつなぎながら眠っている その表情はとてもしあわせそうだ 辺りは花畑になっていて、さまざまな花が咲いていた
とつぜん、近くの木に止まっていた二羽の青い小鳥たちが日をめざして飛んでいった
あとがき
本当は恋バナに投稿する予定だったんですけど、どうもしっくりこなかったので、ついでにこっちで供養することにしました
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わたしが死んだら、おそらく、みんなわすれてしまうだろうと思います
そもそも、死んだことにすら気づいてもらえないでしょう
英雄は歴史に残ります
別のスレにも似たようなことを書きましたが、たとえば、著名人が死ねば歴史に残り、未来永劫語り継がれるでしょう
先日、祖父を病気で亡くしました
祖父は死ぬことよりも、人に忘れ去られていくことをとても恐れていました
当時のわたしには理解できなかったんですけど、今はなんとなくわかる気がします
話題とは直接関係ないんですけど、KREVAの『存在感』という曲をよく聴きます
「周りは結果で判断してる なら目に見えるカタチで出せってこと」
というフレーズがわたしの頭に残って離れないんです
昨今のよくわからない言動の正体かもしれません
死んだらわたしはどこにいくんでしょう?
いいことをすれば天国に行ける、わるいことをすれば地獄に行く
閻魔さまがそれを決めるんだ!
という話をよく耳にします
わたしは小さいころ、お母さんに悪いことをして怒られた時、恐ろしくて泣いたことがあります
今でも、悪いことをしないのは、それが正しいものだって心のどこかで考えているのかもしれません
芥川龍之介は、『侏儒の言葉』で「人生は地獄より地獄的である」という言葉を遺しています
そう考えると、実は、地獄や天国というものは、生きていることよりも幸せなのかもしれません
わたしは、自殺のニュースによく心を痛めます
自殺はいけないことだ
生きていればいいことはある!
そういう人を、とてもしあわせなんだろうなって羨ましく思います
かれらにとっては、今から死ぬ人のことなんて、どうでもいいんです
そんなことよりも、自分が正しいと思いたいだけだからです
ほんとうに死んでほしくないなら、死んでほしくないってちゃんと本心を伝えればいいだけです
自分が生かしてやる!
その本心だけで、何人のひとが救われるでしょう!
……というのは、建前です
本当は、自殺できる人が嫉妬するほどにうらやましいんです
南無阿弥陀仏という念仏は、わたしの唯一の救いです
死後に幸せになれるかもしれないという希望です
わたしにとって、喧嘩とは暇つぶしです
どんなカタチであっても、問題提起し続けています
納得されないのは、わたしの能力が低いからだと自覚しています
しかし、変わらないのは、あまりにも残念なことだと思います
それが喧嘩だと思いこんで変えられないから廃れるんです
「人は同じ過ちを繰り返す」と言いますが、一体いつまで同じことを繰り返すんでしょう?
わたしはけんか死なのでしょうか?
──ただ、わたしが死にたいだけなのかもしれません
『月夜』
一
真っ暗な廊下の先に、非常ベルの赤いランプがぼんやり光っている
3-Bと書いた部屋から、息を切らせた少女の声が聞こえた
「無事、侵入できたね、花音」
「途中、警備員にバレそうで、ドキドキしたよ」
月夜に照らされた黒板には、卒業おめでとうの文字が書かれていた
私服の少女たちは、花音の机をかこんで笑い合った
しかし、その目は涙で輝いていた────
二
卒業式前に突然花音からLINEがきた
「今度、〇〇に引っ越すことになったの」
「え?」
不意を突かれたわたしは無意識のうちに返してた
前から噂で、遠くの大学に通うことは知ってたけど、本人に聞いても、笑ってはぐらかすだけで、教えてくれなかった
「ごめんね」
「風香を悲しませたくなかったから」
いつも本心を隠す癖もわかってた
雪乃にいじめられて、ノートを破られた時、わたしに借りて、課題を一日で終わらせてた
そして、心配するわたしに優しく微笑んで、ノートを返してくれた
今でも覚えてる、隅に小さく書かれたありがとうの文字を──
三
──「ごめんね」
わたしは震えながらLINEを送った
画面は水滴で歪んでた
ノートを返したあの日、わたしは、風香の前で意識をなくした
そのまま救急車で運ばれたらしくて、目が覚めたのは無機質な部屋だった
横で点滴がぽたぽたしてた
点滴が終わったあと、先生は、神妙な顔して言った
「精密検査をしましょう」
わたしはなんの事かわからなくて、任せるままだった
後から来たお母さんも焦った顔をしてた
次の日、検査の結果を聞いた
目の前がゆがんで、世界が真っ暗になった
四
「大丈夫だった?」
「わたしの前で倒れて大変だったよ笑」
心配だったわたしはその日の夜にLINEを送った
未読無視だった
父親の怒声でわたしの心配はかき消された
またお酒がなくなったらしい
未成年にお酒を売ってはいけない…って社会の先生は言ってたけど、世の中はそんな甘くはない
わたしは今日も泣きながらお金を握りしめて闇の中を歩いてた
LINEもしずかだった
3日後、休んでた花音が学校にきた
病みあがりだっていうのに彼女はいつも通り元気にニコニコしてた
「LINE、見てないでしょ?」
安心したわたしは笑いながら言うと、「わすれてた!」って照れ笑いを浮かべながら既読つけた
そして言った
「ごめんね、だいじょうぶだよ」
五
お互いの息の音が聞こえそうなくらい静かな教室で、黒髪の少女たちは深いキスをしていた
「ほんとに、いいの?」
「だいじょうぶだよ」
花音の優しい微笑みも今となってみると恐ろしくなる
でも、後戻りはできなかった
わたしたちは、名残惜しい教室を後にして、暗い廊下を進んで、階段をのぼった先にある、白く光った窓から屋上に出た
そこからは、自分たちの育った町がよく見えた
病院のビル、お父さんのいる家、お母さんの職場……
わたしたちは屋上のフェンスが壊れていることを知っていた
しっかり手をつないで、小さくつぶやいた────
六
黒髪の少女たちは手をつなぎながら眠っている
その表情はとてもしあわせそうだ
辺りは花畑になっていて、さまざまな花が咲いていた
とつぜん、近くの木に止まっていた二羽の青い小鳥たちが日をめざして飛んでいった
あとがき
本当は恋バナに投稿する予定だったんですけど、どうもしっくりこなかったので、ついでにこっちで供養することにしました