kagemiya@なりきり

サーヴァントバトルコロッセオ / 7

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7

【第二回】
サーヴァントバトルコロッセオ!それは英霊たちの戦いの場である!!
この闘技場では英霊たちが日夜戦いを繰り広げている。どの試合も相手が消滅するまで戦い合うことだろう。
その決死の戦いを見て観客たちは盛り上がるのだ。

さて、どうやら次の試合が始まるようだ。
出てきたのは筋骨隆々のバーサーカー。対するのはエクストラクラスであるブラックスミス。
彼もなかなかの身長だがバーサーカーと比べては子供も同然だ。
観客たちもこれはどう見てもバーサーカーが勝つと思っているようでブラックスミスへの声援は少ない。
そして試合のゴングが鳴った。

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  • 8

    まず仕掛けたのはバーサーカー、手近にあった鉄柱を持ち上げるとそのまま振り下ろす。
    対してブラックスミスはそれを難なく避ける。
    さらにバーサーカーの攻撃が続く、今度は壁を破壊して瓦礫を飛ばしてきた。
    これには流石のブラックスミスも避けきれずいくつか食らう。しかし、致命傷には至らない。
    次にブラックスミスは何かを取り出した。それは一冊の古びた本。表紙の文字を見る限り魔術書の類だろうか。
    それを開き、呪文のようなものを唱え始めた。すると、黒い炎のような物が吹き出し、バーサーカーに襲いかかる。
    「おおっと! ここでブラックスミス選手の攻撃が決まったァ!」
    確かに決まったように見えたのだが、当のバーサーカーは全く効いていない様子。
    逆にバーサーカーの方からも反撃が来る。巨大な拳が繰り出され、それをまともに受けたブラックスミスは大きく飛ばされ、地面に叩きつけられる。「ぐっ……!?」
    かなりのダメージを負ったのか、ブラックスミスはそのまま動かなくなる。
    どうやら気絶してしまったようだ。
    「ああっ、これはまずいぞ! バーサーカーの勝利かと思われたその時、なんとブラックスミスが意識を取り戻したああ!!」
    そしてそのまま立ち上がり、再び戦闘態勢に入る。
    「まだやる気なのか、あいつ……」
    「そのようですね」
    しかし、そんな状況でも、ブラックスミスは戦い続ける。今度は剣を構え、果敢に攻めていく。
    対するバーサーカーも応戦し、両者の攻防が続く。
    そして、一瞬の隙を突いて、ブラックスミスの攻撃が決まる。
    それは、今までで一番大きいダメージを与えた一撃であった。
    「おおっと、ここでついにブラックスミスの攻撃が決まったああ!」
    「すげぇ、やるじゃねぇかアイツ!!」
    「いけえ、ぶっ殺せ!!」
    「あのバーサーカーに勝てるかも!!」
    「頑張ってください!!」
    観客たちからの声が飛ぶ。
    だが、それでもバーサーカーはまだ倒れない。
    バーサーカーが手に持っていた武器を構える。それは大ぶりの剣だった。
    「お、おいあれってまさか……」
    「そう、彼が持っているのは不毀の極刃。その名の通りの宝具です!!」
    「不毀の極刃、だと?」
    ブラックスミスは、それが何を意味するか理解しているらしく、少し焦っているようにも見える。
    「なぁ、アレやばくね?」
    「だよなぁ……。あんなの食らったら死ぬんじゃねぇの?」
    「だな……」
    「いいから黙って見てろよ。面白いからよぉ!!」
    観客たちも不安を感じているらしい。

  • 10

    そんな中で、遂に勝負が決まろうとしていた。バーサーカーが走り出す。それに反応して、ブラックスミスは迎え撃つべく構える。
    そして次の瞬間、両者がぶつかり合った。
    「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
    「きゃあああああああ!?」
    「うぎゃああああああ!?」
    その衝撃は凄まじいものだった。まるで地震でも起こったかのように地面が大きく揺れたのだ。
    ブラックスミスも吹き飛ばされ、地面に叩きつけられる。
    しかし、バーサーカーの方も、ダメージが大きかったのか、膝をついてしまう。
    ブラックスミスは、よろめきながらも立ち上がり、剣を構え直す。だが、もう限界なのか肩が激しく上下に動いている。
    「ああっ、これはまずいか……?」
    「どうやら決着がついたようですね……」
    「そんな……!」
    「そんなことってあるんですかっ!」
    観客たちは、この結末を受け入れられないようだ。
    その時、ブラックスミスが動いた。彼は懐から何かを取り出し、それを天に掲げると、突然光り出した。
    それは、とても眩しく、目を開けていられなかった。
    光が収まり、目を開けると、そこには、先程まで戦っていたはずの二人の姿は無く、代わりに、二人の男が立っていた。
    一人は、全身を黒の衣装に身を包んだ、長身の男。
    もう一人は、スーツを着た、金髪の男性。
    二人は、互いに睨み合っている。
    「な、なんだこれ?」
    「え、どういうことだ?」「も、もしかして、今、あの二人が、闘っているんじゃないでしょうか?」
    「そ、そういえば、なんか、声が聞こえるような……」
    「お、おい、あれって……」
    観客たちがざわめく。
    そして、ブラックスミスは、スーツ姿のバーサーカーに向かって、宝具である『W.・F.・D(ワールドフェイクデイドリーマー)』 を放つ。
    「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
    「きゃー!!」
    「な、何だ!?」
    「一体、なにが起こってんだよ!!」
    「どっちが勝ったんだ!!」
    観客が混乱する中、突如、会場が揺れ始めた。
    すると、観客席の壁の一部が開き、そこから、巨大な恐竜が現れた。
    「ぎゃあああ!!」
    「に、逃げろ!!」
    「た、助けてくれぇ!!」
    「いやぁぁぁ!!」
    「ま、待て!! 俺を置いていくな!!」
    「ひぃいい!!」
    「くっ……! こうなったら、やるしかないか!」
    (こいつらは、ただの人間じゃない)
    「はああっ!!」
    ブラックスミスが叫ぶと、ブラックスミスの周囲に、恐竜や怪獣などの模型が現れる。
    「さ、再現完了! 行け!!」

  • 11

    ブラックスミスが指示を出すと、恐竜達は一斉にバーサーカーへと襲いかかる。しかし、恐竜達の攻撃は全てかわされてしまい、逆に反撃されてしまう。
    「うぐぅ……」
    「ブラックスミスさん!!」
    「そんな……」
    「うおおおっ!!」
    バーサーカーは恐竜達に気を取られている隙にブラックスミスに近づき、彼の腹に拳を叩き込む。「がふッ!?」
    「ブラックスミス!!」
    「ブラックスミス!!」
    「ブラックスミス!!」
    「ブラックスミス!!」
    ブラックスミスは吹っ飛ばされ、壁に激突し、そのまま気絶してしまった。
    そして、バーサーカーはブラックスミスの方を向いた。
    ブラックスミスは、スーツのポケットから、小さな瓶を取り出し、その蓋を開ける。
    すると、中から、白い煙のようなものが出てくる。「な、なんですか? あれ……」
    「さ、さあ……?」
    「む? なにか、様子が変だぞ?」
    「た、確かに」
    「どうしたんでしょうか?」
    「……?」
    観客が不思議に思っていると、突然、黒い霧のような物がブラックスミスを包み込み始める。
    「なんだこれは!? き、消えていく!? どういうことだ!!」
    「うおっ!!」
    「な、なんじゃありゃ!!」
    「お、おい、まさか、あいつ消えるのか!?」
    「おい、嘘だろう? まだ決着ついてないじゃないかよぉ!!」
    観客が騒いでいると、ブラックスミスの姿が変わっていき、やがて完全に消えた。
    「ど、どこに行ったんだ?」
    「も、もう終わりなのか……?」
    「………………?」
    「ああ……なんて素晴らしい戦いだったのだ……」
    「え……」
    「な、何言ってるんですか……?」
    「すげぇ……あんな化け物相手に一歩も引かずに戦ってたぜ……」
    「ブラックスミスさん、凄かったなぁ……」観客達が感動していると、「いいや、まだまだだね」と誰かが言った。
    声がした方を見ると、そこにはブラックスミスが立っていた。「な、なにぃ!?」
    「ば、馬鹿な!!」
    「い、一体、どうやって復活したんだ!!」
    「なにを言っている。私は最初からここにいるが?」
    「なにを言っているのはこっちのセリフだ!!」
    「そうですよ!!」
    「そうだ、そうだ!!」
    観客達は口々に言う。しかし、ブラックスミスには通じていない。
    ブラックスミスは自分の手を見た後、自分の腕の皮膚を剥がしてみせた。

  • 12

    「な、なにをしている!?」
    「ちょ、ちょっと、グロすぎますよ!!」
    「血だらけじゃねぇか!!」
    「ほら、見てくれ。この傷を。痛々しいだろ。だから、お前達の心に訴えかけているんだよ。お前達を楽しませるために、あえてこんなことをしたんだ。どうか許してくれないか。お前達を喜ばせるためなら、どんなことでもするから。なぁ、頼むよ。なぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁ」
    「な、なにがお前をそこまでさせるんだ……!?」
    「俺を楽しませてどうするつもりだ!!」
    「ひいっ!!」
    「こ、怖い!!」
    観客は悲鳴をあげる。ブラックスミスは笑顔のまま、無言で彼らの顔を見ている。
    「た、助けて!!」
    「た、たすけてー!!」
    彼らは泣きながら逃げ出した。
    「待ってくれよぉ!!」
    「置いてかないでくれよぉ!!」
    「俺はお前らに最高のエンターテイメントを提供するぞぉ!!」
    「嫌だぁあああ!!」
    「たすけてぇえええ!!」
    「俺を置いていかないでくれよぉ!!」
    こうなってはもはや試合どころではない。観客は皆逃げていき、残っているのはブラックスミスとバーサーカーだけになった。
    「おい、バーサーカー。あいつらを追っかけようぜ。俺が連れてきてやるからよ。なに、簡単さ。追いかけっこだよ。お前が逃げる連中を追いかければいい。そして全員捕まえたら勝ちだ。簡単だろ? なぁ、やろうぜ?やらないのか? あ? やれよ。なぁ。俺と遊ぼうぜ。なぁ、なぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁ!!」
    「Astolfoooooooooooo!!!!」
    バーサーカーが走り出した。ブラックスミスは剣を構える。
    「ふんぬぅうううううう!!」
    バーサーカーがブラックスミスをぶん殴った。吹っ飛ばされる。
    「なにやってんだよぉおおお!! もっと俺を楽しませろよぉ!!俺は……俺の作った物を楽しんでくれる観客が好きなだけだ!!」
    「Astolfoooooo!!!!」
    「うるせぇよ!! 俺が楽しむには観客が必要なんだよ!! 俺が満足するためにお前らは存在するんだ!! そうだろぉお!?」
    「Astolfo!!」
    「なに言ってるか分かんねぇよぉおお!! 黙って殴られやがれ!!」
    「Astorfooooooooo!!」
    「ぐわぁああ!!」
    ブラックスミスがぶっ飛んだ。
    「もういい。飽きた」
    「Astolfo?」
    「なぁんか、面白くねぇよなぁ。俺が作ればもっと面白いはずなのによ。なにがいけねぇんだ? もっと観客を沸かせられるはずだ。もっと観客を喜ばせてやりゃあ俺も嬉しい。俺が楽しい。お前らも楽しい。それで良いじゃねぇか。なんでそれができねぇ?」
    「Astorfoooo!」
    「なにを怒ってるのか知らねぇけど、俺が気に食わないなら、殴り返してみろよ。ほぉら、どうした。来いよ! なぁ!!」
    「Asto-」
    「遅いッ!!」ブラックスミスが腹パンをぶち込んだ。
    バーサーカーが膝をつく。

  • 13

    その頭を踏みつける。ぐりぐりと、踏み躙るように。
    バーサーカーの目が見開かれる。
    そこに映るのは怒りではない。
    憎しみでもない。
    ただ、退屈。それだけだ。
    つまらない。ただひたすらにつまらん。
    そう感じている。
    この男の本性は、おそらくこちらだろう。観客を、作品を、己自身を、愛している。
    だからこそ、それらを傷つけられることを何よりも嫌う。
    だが、同時に、彼は、自分自身もまた、作品の一つなのだと考えている。
    彼の作品は、彼自身。
    そして、彼の作品に傷をつけることは、彼にとって、自分を傷付けられることに等しい。
    だから、許せないのだ。自分の作品が、他人によって汚されることを。
    「俺は、俺の作品は完璧であるべきだ。それは、俺自身が最高傑作であるという証明でもあるからだ。それを、否定する奴がいる。ふざけるんじゃねぇぞ。誰であろうと、絶対に許さん。俺が、俺の作品を侮辱することは……俺自身を否定することだ。俺が俺を殺せば、作品は完成しなくなる。俺が俺の作品を殺すということは、俺を俺が殺すのと同義だ」
    「…………」
    「お前は、俺を怒らせた。俺の作品に泥を塗った。お前のようなクズには死すら生温い。俺の怒りを知れ。悔い改めよ。それが、お前にできる唯一の贖罪であり救済だ」
    「Astorfooooooooooo!!!!!!!!」
    「お前に、俺の最高傑作をくれてやる。ありがたく思え。お前に相応しい舞台を用意してやった。お前が俺と戦うのに相応しくない場所だと? 馬鹿を言うな。俺の戦いにふさわしい場所はここしかない。さあ、戦おうぜ。最高の演者同士による、最高の舞台で、最高に楽しく、最高に派手に、最高に盛り上がって、最高に、最高に、最高に、最高に、最高に、最高に、最高に、最高に、最高に、最高に!最高な戦いを始めようじゃねぇか!」
    「Astolfooo!!! Fooooaaahhh!!!」
    「俺が憎いか。俺が殺したいか。いいとも! 来いよベネット! その怒り、憎悪、殺意、全て受け止めてやろう! お前はそこで見ていればいい! お前のために用意した、最高に楽しい余興を、とくと味わってくれ!!」
    「Astorfoooooooooo!!!」
    「行くぞオラァアアッッ! 俺の最高傑作を、テメェに叩き込んでやるよォオオオオッ!!」
    「Astolffu!!! Astoldouf!(アストルフォ!!!ああ、素晴らしい!)」バーサーカーは、手にした剣を振り上げた。
    まるで、獣のように。
    そして、彼は叫んだ。
    それは、まさに。
    獣の雄叫びだった。
    バーサーカーの宝具、『不毀の極刃(ドゥリンダナ)』が振り下ろされる。ブラックスミスは、避けない。
    そのまま立ち尽くしている。
    直撃すれば、間違いなく即死だろう。だがブラックスミスは、微動だにせずそれを待ち構えている。
    「FuOooooooo!!!!」
    「…………」
    そして、ついに。
    彼の脳天目掛けて『不毀の極刃(ドゥリンダナ)』が落下し。
    その瞬間、ブラックスミスの姿が消えた。

  • 14

    「!?」
    「Astolfooooohh!!」
    直後、バーサーカーの背後から、声が響いた。
    「──────────」
    「………………あ?」
    それは、何かの詠唱だった。
    だが、何の呪文かわからない。理解できない言葉だった。
    「………………」
    「……!」
    「………………」
    「ッ──────!!」だが、それがどうしたと言うのか。
    「Gaaaaahhaaaaahhh!!!」
    そんなものは、関係ない。
    「────────────」
    バーサーカーは、振り向かずにそのまま突っ込んだ。
    「Astolfooooonnn!!!」
    そして、ブラックスミスの姿を捉えた瞬間、彼は叫んだ。
    「────────────」
    だが。
    その時既に、勝敗は決していた。
    「────────────」
    バーサーカーが、自分の首に刺さっている短刀を見た。
    「…………」
    だが、何も言わない。
    何故なら、もう終わっているからだ。
    「───」
    ブラックスミスの手には、先程までなかったはずの一冊の本があった。
    そしてその表紙を、黒い光が覆っていた。
    「……」
    だが、バーサーカーは何も言わずに崩れ落ちた。
    「───」
    その後頭部に、ぽつりと血の花が咲いた。
    バーサーカーは、倒れ伏した。
    「……………………ふぅ」
    ブラックスミスの勝利だ。「…………」
    ブラックスミスが、ゆっくりと息を吐いて、構えを解く。
    「勝った」
    そして、そう言った。
    「……」
    だが。

  • 15

    「──────────」
    バーサーカーが、立ち上がった。
    「え?」
    「Astolfooooohh!!」
    「なっ───」
    「うおおおおぉおああぁアァアアアッ!!」
    「くっ…………」
    「Astol!!」
    バーサーカーが、再び突進してくる。
    だが、ブラックスミスの表情に変化はない。
    「……」
    そして、またあの詠唱を始める。
    「───」
    「Gaaaahh!!」
    だが、今度は止まらない。
    「…………」
    「Astol!!」
    「……仕方ないか……」
    「Ga!?」
    ブラックスミスが、右手を前に出す。すると、彼の目の前に巨大な盾が現れた。
    「……!」
    「Astol!!」
    「───ッ!!」
    「Astolfooooohhh!!!」
    そして、激突。
    だが、今回は拮抗しなかった。
    「うああっ───」「Gyaaaaaahh───」
    押し切られたのは、ブラックスミスの方だった。
    「───」
    だが、まだ終わらない。
    「Astol!!」
    「───ッ!!」
    「Astolfooooohhh!!」
    「─────」
    「Astolfooooohhh!!」
    「─────」
    「Astolfooooohhh!!」
    「─────」
    「Astolfooooohhh!!」
    「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
    ブラックスミスが膝をつく。その体には無数の切り傷があり、血を流している。
    対して、バーサーカーはほとんど無傷。

  • 16

    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    ブラックスミスはもう、限界だ。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    もはや、立っていることすら奇跡に等しい。だがそれでも、彼は立ち上がる。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    ついに、ブラックスミスは倒れ伏す。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」
    バーサーカーは、その巨体を震わせ、天へと叫ぶ。
    「Astolfooooohhh!!!!」
    そして、その拳を、振り下ろす。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    ブラックスミスだったものは、もはや原形を留めていなかった。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」
    試合が終わってもバーサーカーは叫び続ける。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    それは、正に、嵐。荒れ狂う、猛威の化身。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    だが、それ故に、その一撃は、必殺となる。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    彼は、バーサーカーなのだから。
    彼の前に、敵など、存在しない。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    ゆえに、彼は、無敵。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    勝者はバーサーカー。
    「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」「Astolfooooohhh!!」「───」
    だが、この結末は当然だろう。
    彼は最強。最強のバーサーカー。
    彼は、決して負けない。
    たとえ相手が神であろうとも。
    彼は、最強だからだ。