ブラックスミスが指示を出すと、恐竜達は一斉にバーサーカーへと襲いかかる。しかし、恐竜達の攻撃は全てかわされてしまい、逆に反撃されてしまう。
「うぐぅ……」
「ブラックスミスさん!!」
「そんな……」
「うおおおっ!!」
バーサーカーは恐竜達に気を取られている隙にブラックスミスに近づき、彼の腹に拳を叩き込む。「がふッ!?」
「ブラックスミス!!」
「ブラックスミス!!」
「ブラックスミス!!」
「ブラックスミス!!」
ブラックスミスは吹っ飛ばされ、壁に激突し、そのまま気絶してしまった。
そして、バーサーカーはブラックスミスの方を向いた。
ブラックスミスは、スーツのポケットから、小さな瓶を取り出し、その蓋を開ける。
すると、中から、白い煙のようなものが出てくる。「な、なんですか? あれ……」
「さ、さあ……?」
「む? なにか、様子が変だぞ?」
「た、確かに」
「どうしたんでしょうか?」
「……?」
観客が不思議に思っていると、突然、黒い霧のような物がブラックスミスを包み込み始める。
「なんだこれは!? き、消えていく!? どういうことだ!!」
「うおっ!!」
「な、なんじゃありゃ!!」
「お、おい、まさか、あいつ消えるのか!?」
「おい、嘘だろう? まだ決着ついてないじゃないかよぉ!!」
観客が騒いでいると、ブラックスミスの姿が変わっていき、やがて完全に消えた。
「ど、どこに行ったんだ?」
「も、もう終わりなのか……?」
「………………?」
「ああ……なんて素晴らしい戦いだったのだ……」
「え……」
「な、何言ってるんですか……?」
「すげぇ……あんな化け物相手に一歩も引かずに戦ってたぜ……」
「ブラックスミスさん、凄かったなぁ……」観客達が感動していると、「いいや、まだまだだね」と誰かが言った。
声がした方を見ると、そこにはブラックスミスが立っていた。「な、なにぃ!?」
「ば、馬鹿な!!」
「い、一体、どうやって復活したんだ!!」
「なにを言っている。私は最初からここにいるが?」
「なにを言っているのはこっちのセリフだ!!」
「そうですよ!!」
「そうだ、そうだ!!」
観客達は口々に言う。しかし、ブラックスミスには通じていない。
ブラックスミスは自分の手を見た後、自分の腕の皮膚を剥がしてみせた。