仏教のお話

02 インドの仏教 / 43

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ダルマ太郎 2024/04/16 (火) 20:19:21 >> 11

十二因縁 3
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(じゅ)

ヴェーダナー vedanā 
感受
外部との接触によって起こる感情のこと。快・不快・中立の三つがあります。

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(あい)
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トリシュナー tṛṣṇā 
渇愛 渇望 欲望
トリシュナーとは、渇き・欲望・願いのことです。感受することで、快・不快・中立という感情を起し、快であれば近づいて手に入れようとし、不快であれば離れようとし、中立であれば無視します。近づくのも、離れるのも、欲望に変わりありません。キリスト教の愛とは意味が違います。もともと仏教用語だった愛を聖書を訳すときに使ったため、混乱が起こりました。

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(しゅ)
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ウパーダーナ upādāna 
執着 しがみつく
ウパーダーナの原意は「燃料」です。火に燃料を与えれば燃え続けるように、欲望に執着すると欲求は高まっていきます。欲しいものが手に入らないのなら、あきらめるのがいいのですが、何とかしようと執着することがあります。ストーカーになったり、盗んだり、騙したり、暴力を振るったり、悪行に走ることになってしまいます。嫌なことから離れたいのに、離れられない時も同じです。そのことに執着すると、ろくなことにはなりません。生物は、食物を見つけて、それを手に入れることによって生きています。よって、欲求・執着は必要なことです。しかし、必要以上に欲しがり、執着すれば、悪い結果を招くことになります。

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バーヴァ bhava 
生存 存在
バーヴァとは、生存のことです。欲望・執着を繰り返すことで、我執を強めていき、迷いの存在に成ります。

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(しょう)
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ジャーティ jāti 
生まれること 出自
ジャーティとは、誕生のことです。生きることだと解釈する人もいますが、ジャーティにはそのような意味はありません。生まれなければ、苦しむこともなくなります。特にインドには、カースト制度があり、出自によって一生の苦楽が決定するようなものですから、生まれること自体を苦だととらえる傾向があります。カースト制度を知らない私たちには、分からない世界です。

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老死(ろうし)
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ジャーラーマラーナ jarā-maraṇa 
老いと死
ジャーラーが老化、マラーナが死の意味です。⑪の生と合わせて「生老病死」を意味します。なぜか病については触れていません。

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十二因縁 3
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