半世紀ほど前の昭和の学生時代より、こだわりと自己満足を繰り返してきたオーディオとの関わりを中心に書き留めております。
勝手な意見や感想を述べさせていただいておりますが、皆様のご意見ご感想をお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
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ksusumu777 様
AL1について解説を少々
AL1はフィリップスが1933年に発表したE443Hという球のベースをUF5ピンからサイドコンタクトに変更することにより1935年に誕生しました。
物理特性はRENS1374dとよく似ていて三極管接続時の出力はRENS1374dと同等の1Wほどです。
三極管接続時には程よい内部抵抗となるため量感のある低音再生が可能と思います。
また、電極間の静電容量が小さいためスピード感も十分あります。
ヨーロッパ製の直熱型出力管の中では最もコストパフォーマンスの高い球の一つでしょう。
AL1はテレフンケン、TEKADE、バルボも製造していました。
今回のAL1シングルアンプは3段増幅のため少々音のフォーカスは甘くなるかもしれませんがドライバー管に強力な球を配置しているので力強い音が出るのではと予想しています。
博士さま
ドライバー管というのはロシア製の6SN7のことで、3段増幅しているから我が家のコンパチアンプRENS1374dより
出力が大きいのでしょうか?
このアンプを初めて聴いた時に、とにかく厚みがあって、うねるように息づく低域には驚かされました。
当初の制作意図通り、大地に根を張ったような低域と少しくぐもった中高域の音質のバランスを持っており、アンプだけでこれほどうまく音質を調整できるものかと感心いたしました。
AL-1は力感のある構造の美しいTUBEでした。
ksusumu777 様
3段増幅が出力を大きく感じる要因ではありません。
6SN7という比較的内部抵抗の低い電圧増幅管をプレートチョーク回路で使っているからなのです。
6SN7のプレートにチョークコイルを入れることによって通常のCR結合よりも多くのプレート電流を流せるためより内部抵抗の低い領域で動作が可能になります。
このような状態をパワードライブと言い通常の電圧ドライブよりも少し大きな出力が得られ再生音は力強くなります。
これに合わせて整流管を水銀蒸気入りタイプの2本使いとして電源インピーダンスを下げて出力管を後押ししています。
難しいですね〜。
知識が乏しいので素人にはよく理解できないようです。
本日、K村さんからRFTの珍しい6H8Cが追加で届いたので、試聴確認しております。
ksusumu777 様
TungsramのAL1やRFTの6H8Cの調達元は私です。
RFTの6H8Cは極めて高い信頼性が要求される用途に使われていたと思われます。
電圧増幅管にセラミックサポートを移用しているのは極めて稀です。
RFT製の6H8Cは6SN7系の最高峰ではないでしょうか。
ksusumu777様が感じたように6SN7系は力強い音が特徴で、6SL7系は繊細な音楽表現が特徴と思います。
アンプの使用部品と球の構成で考えるとコンパチアンプの方が音の深み、音楽の深層を表現する力が勝っているのではと思います。
ことにRE604が表現する音楽の深層世界は他の球では表現しえないものではないでしょうか。
博士さま
そうだったんですね。
我が家のコンパチアンプとAL-1アンプは「静と動」全く性格が異なるものでした。
WE-300BのSV-91Bも力強さはあるのですが、ここまで豪放快楽ではありません。
ここまでアンプによって音質が大きく変わるとは全く驚きでした。
本日は楽しい時間を有難うございました。
試聴機のAL-1アンプとKさん愛用のRE604コンパチアンプとの比較が中心となりましたが、いろいろと考えさせられることが多い時間となりました。
Kさんの言われるようにAL-1アンプは水銀整流管を用いていることもあって中低域に力があって魅力的な一面を持っていたように思えました。
しかし、次のLPレコードをかけた時、その評価に「?」がつくこととなりました。
そのLPはアルトウール・ローター指揮ベルリンドイツオペラ管弦楽団・合唱団、ワーグナー「タンホイザー」客人たちの入場(テレフンケン盤)ですが、合唱部になると音が混濁して歪むのです。
オーケストラに合唱が加わるという一番再生の難しいところではあるのですが、その高域部分の再生が十分に行われていない感じでした。
そこで、前段のRFTの6H8C(6SN7)を変えてみることにしました。4種の6SN7を試してみたのですが、結果的には私の持参したKen-Radの6SN7が高域の抜けの良い歪みのない音を奏でてくれました。前段の球を変えるだけでこんなにも違うものかと驚かされました。
希少な球とか古典球というのは当たりはずれが多いのでとても難しい世界なのだなあということを感じた次第です。
後半はRE604アンプを聞かせてもらいました。さすがにKさんが手塩にかけて調整しているだけあって、聴きやすくバランスのとれた音でした。こう表現すると当たり障りのないような音を思われるかもしれませんが、さにあらず、エッジの立った輪郭をはっきりと描き出すアンプと言ったらよいのでしょうか、楽器の定位がきちんとしているので聴いていてとても楽しいのです。
KさんからはこのアンプにAL-1アンプのような低域が加わればもっと良くなるのではないかとのコメントがありましたが、
多くのオーディオマニアが低域の処理で悩んでいるのを聞くにつけ、今のRE604アンプのままのほうが良いのではとお話させていただきました。
その他、SPU-Aのことなどあるのですが、長文となってしまいました。これにて失礼いたします。
shigetaさま、本日はありがとうございました。
当方も本日ご一緒に試聴させていただいて感じたのですが、AL-1が持っている押出しの強い低域も良いのですが、コンパチアンプが聞かせてくれる、余韻の深い臨場感のある低音も捨てがたいと感じました。
また「タンホイザー」の女性合唱陣の中高域のこもり音はこれまで耳にしたことのない響きでしたので驚きでした。
ご一緒にそれぞれのアンプの良さを確認できましたが、今後は低域の質感や雰囲気を替えたいときには、コンパチアンプの前段管(6SL7)をメーカーの異なるものに入れ替えて対応しようと思います。
カートリッジではshigetaさんが愛用されているSPU-Aタイプの音質が、最強と感じていたSPU MEISTER-GEとWEトランスの組み合わせを凌駕したのは驚きでした。
またよろしくお願いいたします。
K様
症状があればすぐにその原因を突き止めようとするKさんのその姿勢に敬意を表します。
私の考えでは、持参したKen-Radの6SN7は良かったもののRAYTHONはダメだったところが気になりました。自宅では両方とも歪み感なく鳴っていたのでどうしてなのかなという思いが残ります。
右チャンネルからの雑音については私も気が付いていたところですが、そのあたりの内部のパーツを見直して正常に作動させてやれば一気に解決するのではと思うのですが、いかがなものでしょうか。
前回の書き込みでも述べたことなのですが、古典球、希少球といったヴィンテージものは特性の揃ったものをペアでそろえることが難しく、今回のひずみの原因を6SN7だけに負わせるのは酷なことなのかもと思ったりしています。
せっかく貸し出してくれた試聴機AL-1アンプ、良い点についてはKさんのコメントにある通りです。あれだけ趣味性に富んだものをパーツを吟味して作るとなると、一般のオーディオメーカーで作るとなると何倍ものタグプライスがつくことでしょう。今回もまたチューブオーデイオラボの良心を感じさせてくれました。
shigetaさま
ありがとうございます。
飽和したようなこもり音が右chの女性合唱群で発生していることから、同じ右chから発生しているノイズが影響なのかもしれませんが、そのこもり音の発生はRFT>RAYTHEON>ロシア管>Ken-Radと、Ken-Radではほとんど解消されることから、やはり根本原因は組み合わせる前段管との相性かもしれません。
(右chから聴こえるガサゴソノイズについては前段管だけでなく出力管、整流管も左右入れ替えてみましたが、発生chが移動しなかったので、原因は真空管ではなさそうでした)
どこかにパーツの劣化があって中高域の音質にも悪影響を与えている可能性もありますが、その「こもり音」だけについて言えばノイズとの関係は薄そうで、やはり前段RFTとの組み合わせが中域の女性合唱の混濁感を強調するような傾向にあると言えそうです。
どちらにしろビルダーのK村さんの技術力からすれば、ノイズを発生させるパーツ劣化の修理はお易いことでしょうし、今回のアンプの低域の力強さをみても、通常のSPとの組み合わせを考慮して抜けの良い中高域を持ったアンプを作り上げることはそれほど難しいことでもないと考えております。
その辺りもK村さんや真空管博士にお伝えいたしますので、我々の感じた「喉に刺さった骨」はすっきりと霧散するのではないでしょうか。
K村です。
AL1アンプで、ご指摘のノイズ発生源の疑わしい所のコンデンサーを入れ替えました。
新品ミューズを使ったのですが、新品でもダメなモノはダメですね、ついでに初段とドライバー段の動作点も変更しました。
電流を今までの倍近く流しています、気になっていましたJAZZライブの空気感及びオーケストラの広がりが改善されたように
思います。
ご指摘が無ければもう少しの所で止まっていましたが、自分なりに納得の行くアンプとなりました、ありがとうございました。
K村さま
今回のALアンプではSPの音質傾向に合わせて、バランスが取れるように調整できることが良くわかりました。
そうですか、右chのゴソゴソノイズはコンデンサーが怪しかったのですね。
K村さんもご存知の、shigetaさんが使用されているアンプビルダーの方のお話では、女性合唱団の高域の歪みについては、回路的に6SN7とインターステージトランスの1次側のマッチングが取れていない場合に起きるかもしれませんとのことでした。当方は全く理解できておりませんが、K村さんが初段とドライバー段の動作点を変更されたとのことですが、やはり同じところを修正されたのでしょうね。
真空管博士から、もう少しコンパチアンプの低域方向の力感を付けたいのなら、6SN7と同じくらいのサイズのEF51というメタルベースの前段管に変更すればかなり良くなるとのお話を頂戴いたしました。ソケットと一部抵抗を交換するだけで使用が可能とおっしゃっています。いかがでしょうか?
ksusumu777様
EF51はメッシュシールドのキレイな球ですので見た目も動作的にも良いとは思いますが、未だ使用したことが無いので
音的には何とも言えません。
ソケット変更となりますと、既設取付穴の寸法と同じロクタルソケットの入手(お気に入りは英国製)の問題があります
事と、回路構成も変更されると現在の音とは違う展開になりますので(良い方向に変われば良いのですが)一考かと思います。
K村さま
博士のご説明ではソケットをロクタルに変えて抵抗を少しいじるくらいで大丈夫とのお話でしたが、K村さんの方で音質傾向が掴めましたらお願いさせていただくかもしれません。
ksusumu777様
その節はよろしくお願いします、整流管もRGN2004メッシュプレートに変更をお勧めです。
K村さま
整流管のRGN2004は超貴重球とのことでお値段が高そうですから今一歩思い切れません。
EF51への改造の方はTUBEもまだそれほどの価格でも無いようなので、もし当方好みの音質傾向になるのでしたら
お願いするかもしれません。
昨日は遠いところ我が家までお越しいただきありがとうございました。
早いもので前回から一年半も経ってしまったのですね。
コロナ禍ということで、引きこもりオーデイオ生活を送っている中、聴力に優れているKさんの来訪は私にとって大変ありがたいものとなりました。
三つのSPUマイスターのうち最初に最近針交換したばかりのものを聞いていただいたのですが、やはりまだ音がこなれていないのか、その点を見事に指摘したKさんの鋭い感覚には恐れ入りました。
幸い以前から使用していたカートリッジに付け替えてみたところ、Kさんから”OK"のサインが出て、その時はホッと胸をなでおろした時でもありました。
新しいSPUマイスターについては、私自身もそんな感じを持ち続けながら聞いていたのですが、楽器の音がはっきりくっきり聴こえる魅力に負けてしまっていたようです。食べ物に例えるならば”味付けの濃い料理”に舌が慣れてしまったというべきなのでしょうか。
高齢化による聴力の衰えはあるものの、「オーディオ」という趣味があるおかげで日々をそれなりに楽しく生活できていることに感謝するとともに、良きオーデイオ仲間の存在のありがたさを感じた一日でした。
ということで、これからもよろしくお願いします。
shigetaさま
こちらこそ大好きな音楽を魅力的な音色で楽しむことができ、幸福な時間を過ごさせていただきました。
昨日もshigetaさんがおっしゃっていた通り、聴き方も千差万別でどの部分の音色を持って良しとするのかは、
人それぞれの好みによってかなり違ったものとなるようですね。
また音質を微視的に楽しむのか、全体バランスで巨視的に楽しむのかでもかなり違ってくるものですね。
昨日は良い意味でTANNOYらしからぬ音質だったと感じており、shigetaさんのチューニングが功を奏した結果だと感じております。(TANNOY通を自認しておりますので、TANNOYらしさにも好感を持っておりますが・・・・・)
家に帰って同じアルバムに針を落としたところ、我が家のシステムでもスケールこそ若干小振りになるものの、同じように音楽とその演奏の魅力を感じさせてくれるもので、ホッと胸を撫で下ろしております。
やはり異なる耳(感覚)で定期的に試聴させていただくと、その違いや魅力が良くわかるものですね。
また我が家にお越しいただいて、音質の変化(後退?)を共有いただけるとありがたいです。
K 様
お久しぶりです。長い間ブログの更新がなかったものですからどうされたのかなと思っていましたが、心は遠く宇宙のかなたのほうに飛んでいたのですね。
今回は「同病相憐れむ」ということで、私も同様の事例に遭遇しこれほどまでに聴力の衰えが進行してしまった事例に遭遇したことをお話したいと思います。
バドミントンの指導中のことでした。私の手元にあるタイマーの電子音が私には聞こえず、しかし遠くにいる練習中の中学生にはちゃんと聞こえているようで、その電子音に従っててきぱきと彼らは練習を続けていくのです。
こんなに近くにいる私には聞こえないのに、遠くの彼らにははっきりと聞こえている、私もその時愕然としたわけです。
ひるがえって、このことがオーデイオにどうかかわってくるかということですが、私もしばらく悩んだ末、次のような結論に至りました。
「原音再生」とよく言われますが、それは絶対的なものではなく相対的なものなのではないかという考え方です。
生演奏を聴いて感動したその年齢の耳には、再生音も同じように聞こえていると思うのです。
猫は人間の可聴帯域をはるかに上回る聴力を有しているそうですが、その能力を人間が獲得したとしてもあまり意味がないのではないかとも思います。
自分のことで言えば、高域が聞こえなくなった分だけ楽音の中域成分に注意が行くようになりました。ヴァイオリンを決してないがしろにしているわけではないのですが、ヴィオラ、チェロ、そしていくつかの木管楽器などが以前に比べてより心の中に入ってくるようになりました。また、そのあたりの分解能に優れたオーデイオ再生を追求するのも楽しみとなってきています。
かのベートーヴェンも聴力をほとんど失ったのち、後期の幾多の名作を完成させたわけで、(あんな偉人と我々を同一に並べてよいものか悩むところではありますが)、それに比べれば我々はまだ道半ばということで、より一層の高みを目指してオーデイオ再生の道に邁進出来たらうれしいと思うものであります。
shigetaさま
うーん、流石に造詣の深いお言葉と感じました。
やはり当方と同様にタイマーの音が聞こえなかったのですか。
高齢になると当然のこととは言え、少し寂しく感じます。
なんか耳の方もスピーカーと同様で3wayからフルレンジになったという感じですが、フルレンジは一番バランスに優れていると考えることにしましょう。ありがとうございます。
ksusumu777 様
5Z4Gの音出し結果が良かったようで安心しました。
今回の刻印ベースは1930年代の末頃の製品と思います。
5Z4GはRCAが開発したメタル管の5Z4をSTタイプのガラス管に焼き直しした整流管です。
メタル管の5Z4は1934年に登場します。
私の手元には1934年製の5Z4が1本だけあります。
今年も残り1か月少々となりました。
コロナに振り回された1年でありましたが来年は良い年であって欲しいものです。
来年は久方ぶりに自分用のアンプを2~3台作りたいと構想を練っております。
1台目はステレオ構成でQQC04/15という出力管を使う予定です。
QQC04/15はロクタルベースの送信用直熱型ビーム管なのですが三極管接続にするとPP3/250に近い特性となります。
有名な古典管は高価でスペアを考えると自分用のアンプには採用しづらくなってきました。
完成しましたら新潟のK村氏とksusumu777様には是非試聴していただきたいと考えています。
博士さま
この度もお世話になりました。
前回のベースに『BRIMAR』と赤字で印字されたものと、今回の『OAKLAND』と刻印されたものは同一構造のようです。
OAKLANDと言うのは米カリフォルニアのローラ(セレションが一時合併した企業)のある場所ですが、BRIMARがローラ社に供給したものでしょうか?
昨年のものと同じく管壁のゲッタが燻んだ銀色をしているのが独特です。
直熱型整流管としてポピュラーな5U4GもRCAの開発かと思いますが、凝縮されたような濃厚な音色のMullardGZ32と比べると、直熱型5U4Gに似た喉腰の涼しい音色が持ち味のようです。
自分用のアンプを3台も作られるのですか?
ロクタルベースの送信用直熱型ビーム管は聴いたことがありませんが、完成しましたら是非お聞かせ下さい。
よろしくお願いいたします。
ksusumu 様
OAKLANDと刻印された5Z4Gはオーストラリアから入手しました。
色々と調べてみるとOAKLANDにはラジオセットメーカーが乱立していたようです。
一番有名なのがMaganavoxでしょうか。
でもOAKLANDというメーカーは無かったようです。
私の予想ではOAKLAND出身の人物がオーストラリアで故郷の地名を冠したラジオセットメーカーを起こしそれに使われたのではないかと思っています。
当時オーストラリアにはRCA系の真空管メーカーがあったようですが殆どの真空管は英国やオランダからのの輸入球だったようです。
製作予定のアンプはどれもコンパクトなものです。
OPTと電源トランスは既に入手済みです。
なるほどそうかも知れませんね。
気が早いですが、アンプの完成が楽しみですね。
ksusumu777 様
自分用のアンプに使用する真空管の集合写真です。
左からEF51、QCC04/15、AZ21
QCC04/15は三極管接続にするとPP3/250に近い特性となるので楽しみです。
デジタル音源にも対応できる高解像度の音と古典管が得意とする繊細な表現を両立できればと思います。
EL34と同じ大きさの球なので発熱に注意しながらできるだけコンパクトに仕上げたいですね!
球の番号が間違っていました。
正しくはQQC04/15です。
Qはビーム管Cは直熱型を意味しています。
Qが2個あるのでビーム管が2個入った直熱型の真空管ということになります。
この球はPP動作専用(1本でPPが可能)の送信管なのですがオーディオ用としては二つのユニットをパラレルとし更には三極管接続にすることによってオーディオ専用管に劣らない動作をさせることができます。
博士さま
私も『球球コレクション』で見つけました。写真の球はValvoですか。
グラマラスなST管やボリューミーなナス管にも独特の魅力がありますが、ストレート管もシンプルで美しいですね。
特性の方は三極管接続でPP3/250に近くなるそうですが、やはりガラスの形状も音質に影響するでしょうから、どんな音色になるのか楽しみですね。
ksusumu777 様
写真のQQC04/15はValvoブランドですが製造はPhilipsと思います。
PhilipsはMullardにも供給していたようです。
Mullardでは型番が異なりQQZ04/15となります。
EL34のメタルベースは古典管並みの価格で取引されていますが、この球であれば現実的な価格で入手できます。
博士さま
これまでEL34は度々使用してきましたが、PhilipisロゴのついたEL34がMullardのブラックバーン工場製というのは良く見かけますが、純正PhilipsのEL34はあまり見かけないような気がします。
そうですかPhilipsは提携企業でもないValvoにも供給していたのですね。
とにかく真空管は消耗品なので、音質の良い時代のものが低価格だと助かりますよね。
ksusumu777 様
Valvoは登録商標のようなもので正式な会社名はドイツフィリップスなのですよ!
元々Valvoは独立した真空管メーカーでしたが1927年にPhilipsが買収してドイツフィリップスの真空管製造部門となったようです。
博士さま
そうなんですか〜。
と言うことはテレフンケンとValvoは相互供給していたはずですが、フィリップスとテレフンケンが相互供給していた話はあまり聞きませんね。この辺りの関係は複雑ですね。
ksusumu777 様
当時世界の国々は自国の真空管産業保護のため真空管の輸入には高い関税を掛けていたようです。
そのため関税のかからないドイツ国内での相互供給が主体だったようです。
一部の例外としてValvoが製造していない球についてはPhilipsからTelefunkenに供給されたものがあります。
私の手元にPhilipsがTelefunken向けに製造したRE134という球があります。
また、RE614というTelefunkenの球は全てPhilipsが製造しています。
TelefunkenがPhilips向けに製造していた球は無いように思います。
博士さま
そうなんですね。いつもご教授ありがとうございます。
ご無沙汰しております。
復活ができそうなので、お試しで投稿してみます。
よろしくお願いいたします。
waku3さま
今ちょうどメール返信しようとしていたところです。
投稿できない原因がはっきりわからなかったので、安心いたしました。
これからもどうぞよろしくお願いします。
ksusumu777 様
AC/PEN 出だし好調のようで安心しました。
私の手元に1935年発行のMAZDA VALVE MANUALのオリジナルがあります。
この中から有名どころの球の価格を抜粋してみます。
PP5/400 25/-
PP3/250 16/6
AC/PEN 18/6
当時の英国における球の価格表示はシリングであったようです。
1ポンド=20シリング
今回のAC/PENは当時PP3/250よりも高価な球だったのです。
これは当時傍熱型5極管には特許料が多く含まれていたことと構造が複雑なため製造コストが高かったためです。
ヨーロッパにおける5極管の特許はフィリップスが持っていたようです。
そのためアメリカの真空管メーカーがヨーロッパに5極管を輸出するためには関税のほかにフィリップスに特許料を支払う必要がありました。
そのためシルバニアなどはフィリップスの5極管の特許に抵触しない特殊な構造の5極管をヨーロッパに輸出していたようです。
たとえば米系の有名な5極管の42は特殊構造の輸出バージョンはエクスポートの意味と思われるEの文字を追加して42Eと命名して輸出していました。
AC/PENは1930年に登場しますが、有名なPP3/250はその1年後の1931の登場です。
1927年にフィリップスの傘下に入ったMullardからは1930年にAC044が登場します。
そして英国の出力管の代名詞ともいえるPX4が1929年の登場です。
登場したばかりのPX4はRE604と全く同じ物理特性の球で私たちが良く知るPX4とは異なる規格の球でした。
PX4らしい規格になったのは1930年からでAC/PENの登場と機を一にしているのは面白い所です。
AC/PENが活躍した期間は意外に短く1935年には保守用管に指定されています。
これはヨーロッパにおいて多極管の高感度化が急速に進んだためと思われます。
1933年に後継球のAC2/PEN(AC/PENの3分の1の入力で足りる高感度管)が登場しますが規格を見る限り古典管の趣は無く6BQ5等の近代管に近い特性の球です。
設計の古いAC/PENは感度が低い分三極管接続にした時のリニアリティーが良く古典タイプの純三極管に負けない音質が可能と思います。
見た目もPP3/250と同じ大きさのバルブの中にゆったりと電極か納めらていますから古典管の雰囲気が味わえます。
エージングが進めばPX4やPP3/250にも引けを取らないブリティッシュサウンドが期待できそうですね!
今年もあと数日となりました皆さん良いお年を!
博士さま
またまたお世話になり、ありがとうございました。
そうですか、当時はPP3/250より高価だったのですね。
まだPOPS&ROCKの愛聴盤を聴いている段階ですが、直線的でクールな響きのTelefunken1374dに馴染んだ耳には、濃厚でシロップを掛けたような、甘くビビットな音色に感じさせてくれるTUBEです。
英国と独のTUBEはともに音質は甲乙付けがたいのですが、やはりお国柄で音色の方向性が少し異なるように感じさせられます。
このTUBEは同じ英国製PX4のST管と比べるとガラスサイズが一回り大きいことが影響しているのか低域が豊潤で、どちらかと言えばバリウムゲッタRE604の低域にプリッとした弾力感を加えたような音質傾向にあるようです。
少しエージングが進んでクラシックの弦楽器の音質を聴くのが楽しみになっております。
寒波の雪に負けず、良いお年をお迎えください。
管理人から新年のご挨拶 『寅』
オーディオ音楽愛好家の皆さま、あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
ksusumu777様はじめ音楽大好き真空管大好きな皆様、新年明けましておめでとうございます。
今年は年男なのでこれまで以上に素晴らしい真空管や人とのとの出会いがあれば良いと思っております。
ksusumu777 様
RS289 RENS1374d AC/PENはオーディオ用の真空管としての知名度は殆ど無いに等しい球です。
ところがこれら以外にもオーディオ適正に優れた球が多数埋もれているのです。
管名を挙げればきりがないほど私の頭の中には音が良くて安価な球が詰まっています。
K村氏製作のAL1などは良い例です。
AL1にも同規格の兄弟球が多数あり何れも安価です。
現在AL1のアンプは試聴の旅に出ていますがK村氏の元に帰ってくれば私のアイデアを元に小改造が施される予定です。
話は全く変わります、
年の初めに相応しい話を一つ!
頭にELの付く出力管は数多ありますが当然のごとくスタートはEL1です。
EL1は1934年にフィリップスが発表したようです。
ヨーロッパ管には珍しく米系のUZ41をサイドコンタクトベースに変更することによって誕生しました。
EL1はEbayに時折出品されますから入手は難しくないのですが、最も古いタイプはナス型に違いないと探し続けていました。
念願かなってフィリップス製の最初期型EL1が程なく手元に届く予定です。
これを機にブログを再開しますのでお楽しみに!
博士さま、愛好家の皆さま、新年あけましておめでとうございます。
昨年はウイルスの影響は受けませんでしたが、老化による聴覚の衰えが進んだことにより、オーディオへの取り組みがおざなりとなってしまいました。
そんな時に博士より英EDISWAN MAZDAのAC/PENという傍熱五極管をご紹介いただき、TUBE AUDIO LABOアンプに組み合わせたところ、再び音楽の素晴らしさ、楽しさに目覚める年末となりました。
今年は少しぐらいの聴覚の衰えにめげることなく、素晴らしい音楽を楽しむオーディオへの取り組みに、再始動しようと考えております。(あまりお金をかけずに・・・・・笑)
交流の輪も広げたいと願っておりますので、同好の士の皆様方のご投稿をお待ちしております。
ksusumu777 様
AC/PEN同等管が3種類ほど出てきました。
左からMS/PEN(A.C.Cossor)、MKT4(GEC)、APP4120(Tungsram)
次の画像をご覧ください。
左側2本のトップにはMAZDA AC/PENと印字されています。
Ediswan社では戦後AC/PENの自社製造をやめ他社製同等管を販売していたようです。
これら兄弟管のルーツはPhilipsが開発したE453ということになります。
ほぼヨーロッパの全管球メーカーが同等管を作っていましたから夥しい数が製造されています。
戦後製造されたST管タイプであればどのメーカー製も安価に入手できます。
もっと活用されてよい球の一つでしょう。
博士さま
ガラスのフォルムがEDISWAN MAZDAオリジナルの頭でっかちなナス管に魅力を感じています。
当時は五極管を三極管接続にして音楽を楽しむようなことも無かったのでしょうね。
まだまだ音質的に素晴らしいTUBEがありそうですが、有名で高価な直熱三極管より安価なのが嬉しいです。
遅ればせながら本年もよろしくお願いいたします。
前回のMCトランスの記事、そして今回のプレーヤーの記事、興味深く拝見しました。
こういう画像を見ると心が和むのは、私が根っからのアナログオーデイオ大好き人間だからかもしれませんが、何よりもKさんがオーデイオに戻ってこられたような気がして、それがホッとさせる原因かもしれません。
閑話休題。
MCトランスの優劣や特性を論ずるに当たっては、私は次のように考えています。
一次側のケーブルについては、カートリッジの出力インピーダンスが低いので、長さはそれほど問題にならないと思います。
問題は二次側のケーブルの長さで、線間容量を持ったケーブルを長く引き回すとどんな特性の良いMCトランスでも真価を発揮してくれないというのが私の経験上得た結論です。そんなことからここのケーブルだけは40㎝の短いものを使っています。
もっと短くするとよいのかもしれませんが、そうすると設置場所に苦労することになるので、その辺で妥協しています。
結論としてはインピーダンスの高い二次側には線間容量の少ない良質の短いケーブルを用いないと、本当のトランスの聞き比べは難しいのではということです。
次は、ちょっと恥ずかしい話です。
Kさんはアームの軸受けに注油をしたことがありますか? 私は不覚にもその点に考えが及ばず一度もアームに油を注したことがありませんでした。
先日、関西から友人がきたのですが、彼はオイルに大変詳しくて私の装置のためにピタリと合うオイルを持ってきてくれたのです。EMTプレーヤー用に二種類、それ以外にアームの軸受けベアリング用のものが用意されていました。アーム用のオイルはトランペット用のオイルで、驚いたことにトランペット用のオイルというのは15種類ほどもあって、私のアームにはその13番目のものを注油してくれたのです。そのおかげでトレーシング能力が一段と向上したことは言うまでもありません。
プレーヤーの回転系への注油は心掛けてはいたものの、アームへの注油は盲点でした。
Kさんにとっては当たり前のことかもしれませんが、もしまだのようでしたらチャレンジしてみるとよいかもしれません。
つまらないこと二点ほど申し上げましたが、こういうふうに手間暇かけるというのがアナログオーデイオの醍醐味なのではと思うのですが、いかがなものでしょうか。
Shigetaさま
ご挨拶が遅れまして申し訳ありません。
旧年中は大変お世話になりました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
やはり機械などの精密な構造物を見ると嬉しくなるのは男性特有の性質なのかもしれませんね。
MCトランスのケーブルは1mと1.5mのBELDEN8412とノイマンのケーブルを使用しております。
一時側もBELDENとノイマンのアームケーブルです。
やはりレイアウト上の取り回しの問題でその長さが必要となっております。
アーム軸受への注油についても全く必要と感じておりませんでした。
金属ベアリングにゴミが付着すると問題があるのは理解できるので磨くのは必要かもしれませんが、メーカーも出荷時に注油しているとは聞いたことがありません。やはり音質に影響するのでしょうか?
さて、年末に手に入れたMAZDAのAC/PENは素晴らしい古典球です。
是非一度Shigetaさんにはご試聴いただきたいと考えております。
ksusumu777 様
AC/PENエージングも終わり好調のようで安心しました。
1920年代中ごろに傍熱管が登場しますが当時のEdiswan社では傍熱型の真空管を作る技術は無かったようです。
AC/PENの製造を可能にしたのは1928年にEdiswan社へ合流したメトロポリタン・ヴィッカース社によるところが大きいと思われます。
合流直前のメトロポリタン・ヴィッカース社には既にAC/P1という傍熱型の出力管が存在していました。
AC/P1は出力1Wほどの純三極管で後に有名な電圧増幅管AC/HLの開発へもつながります。
なお、1927年には英GECから傍熱型出力管のKL1と傍熱型電圧増幅管のKH1が登場しています。
今回提供したAC/PENは最初期のニッケルプレートですが後期のブラックプレートになると音のニュアンスが異なるかもしれません。
今年も人知れず不遇の身を囲っている銘球を発掘できればと思っています。
博士さま
そうなんですね。
今回調達していただいた3本のTUBEの内、1本だけ内部構造が異なるものでした。
ガラスサイズが一回り大きい割に中のプレートが少し短いものでしたが、製造時期が異なるTUBEなのでしょうか?
本当に人知れず・・・・・の銘球だと感じております。
ksusumu777 様
当時は真空管の改良が頻繁に行われていた時代でした。
製造時期が3か月も違えば構造が変わっているのが普通なくらいなのです。
私はレイセオンの42が大好きで集めていますが刻印時代全てを集めようとすると10種類以上になります。
当時真空管は、電機メーカーの技術力を示す顔とも言えるものでしたから妥協を許さぬ改良が行われていたのでしょう。
博士さま
どんどん技術革新が進んでいた時代なのですね。
またこの異なるタイプのAC/PENとペアになるTUBEがあれば、よろしくお願いいたします。