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花火 / 767

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名前なし 2024/07/25 (木) 15:48:15 ad664@f1e2e

妄想:私は彼女のことが好きだ。「ほら〜、花火のことを落とすんでしょ?早く〜」人を煽るような発言も、「ん〜、えいっ どう?興奮した〜?」小さな体には似合わない柔らかさも、「んんぅ?なんか今日反応悪くない〜?どうかしたの〜?」そんなことないってわかっていても、どこか気遣いが感じられる仕草も、その艶やかな肉も、一つに縛れない言動も、人の精神を舐めるような甘ったるい声も、全てが愛おしい。だからもう、彼女に思いを捧げることができないのが悔しくてたまらない。〜〜〜〜〜〜空に煌めく灰が掛かる山の中で、一人の生涯を示す墓の側に訪れる者がいた。「君、急にいなくなったとおもったらもう死んじゃってたんだ〜」「ずっと花火に付き纏って。ちょっと鬱陶しかったな〜」「遊んでみたら面白い反応してくれてたのにな〜」彼女はそう長くない時間そこにいた。「そろそろやりたいこともあるし行くね。じゃあね〜」彼女の懐から一つ何かが落ちる。「あ」それは転がり墓の前でとまる。「やば── どかんッ 小さくない爆発音ともに墓が吹き飛んだ。「あー!もう!花火でもお墓を爆発させちゃうやつは悪い子だってわかるのに〜!」なぜか土埃を被っただけ済んでいる。「んん〜どうしよ〜……そうだいいこと考えた〜」「花火が〜君のためにお墓を作ってあげるよ〜。花火のこと好きなんでしょ〜?だから花火の人形もたくさん置いといてあげる」時は進む。「完成〜」空気が橙色に染まってきた頃、とても死者を弔う場に見えないほどに飾り付けられた墓がそこにはあった。「うん!いいかんじ〜」彼女は満足げにそう呟くと、墓に背を向けた。「じゃあもう行くね〜ばいばい〜」彼女は去った。二度とここを訪れる事はないだろう。「次はなにであそうぼうかな〜?」

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