間合い管理については初動2:35くらいでブロック裏にデュアルが隠れていることが分かっていながらにして自ら近寄ったのが危なかったけれど、全体的にはむしろ慎重すぎる。間合い管理は「自分の最長射程で戦う」というよりも「相手の最長射程の外を維持する」と考えた方がいい。射程差で引かせたり、ミサイルで引かせた分、自分か味方が前に出ないと意味が無い。
試合中ほとんど潜伏せず、常時ヒト状態で塗っているプレイになっていますが、ジェットでこの立ち回りをすると塗り力、インク効率の面で他ブキに負けますし、常に居場所がバレているので敵も隙さえあれば横から攻撃してきます。この試合、中央からメイン牽制で周囲の塗りを死守しているように見えますが、塗り合いでは敵ボールドとモデラーに完敗なので実は不利な戦いに自ら挑んでいるようなものでした。エイムとキャラコンで敵に詰めてビシバシキルが取れればそれでも良いのですが、セオリーとしては味方ローラーとヒッセンを活かすためにも「味方の足場を作るための塗り」や「味方の攻撃チャンスを生むためのヘイト買い」を担ってあげた方が良かったと思います。
ムツゴのナワバリは個人的にはモンガラ以上のク〇ステだと思っていて、上下ではっきり戦場が分かれているし敵陣抜けも難しいしで味方運に左右される印象です。ナワバリの基本的な勝利条件は「キルして」(人数有利の隙に)「前線を上げて」「敵陣に塗りを残す」です。その点この方は射程差のある1vs1でも距離を詰めてキルを狙わなかったし、目前に誰もいなかったシーンですら下中央の広場から一度も敵陣側に踏み込もうとしなかったし、賽銭箱側に加勢にもいかなかったので、戦況と無関係なポジションで時間を浪費したというのが真の敗因だと思います。直接的には残り30秒くらいでデスしたヒッセン、ジェットの責任は重いように見えますが、目の前を横切って敵陣に向かったヒッセンの加勢ができていれば人数不利を人数同等まではカバーできたと思います。あの時点で自陣側に視線を向けちょっとした塗り潰しをする行為は、試合全体を通して見られた傾向の悪い集大成だと思います。また味方2落ちで囲まれたタイミングですぐにリスジャンを選択できれば、残り15秒ほど残してギリッギリ逆転の目もあったかなという感じです。