ペナトピ・Deracine版

遠くの顕微鏡 近くの望遠鏡 (仮) / 88

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USA 2023/06/30 (金) 18:57:46 修正 >> 84

Chopinでは、ロールスロイスといわれるFazioli=ファツイオリも指定されているね。
会場に備え付けられていて、望めばそれも弾ける。
Tchaikovskyではどうなんだろうか?

Fazioliは、90年代に勃興した新興ピアノ製造社。たしかに、群を抜いた音響の質の高さ。
外見も超高級家具。
日本人の職人芸の塊のYamahaも真っ青。

Steinwayも完全手作り。そもそもピアノは基本手作りだが、会社によってかなり違う。Steinwayは、むしろYamahaよりも手作業の工程が多い。

フレイムを作るところは冶金。木材加工など様々な業種が交じり合っている。

New Yorkの工場は、見学させてくれるが(2か月予約待ち)、Steinwayを購入すると、製造過程の絵本をくれる。この本は、一般に販売もされていて、Amazonなどで買える。子供にピアノの説明をするのに一冊あるととても重宝する本だ。

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でも、世界には、SteinwayやYahamaなど名の知られた以外の会社もある。
Wienに居を置くBosendorfer=ベーゼンドルファー。最近はかなり衰えたが、低音に個性を持つ、渋いピアノ。Chopin Competitionの指定ピアノでもある。

ドイツのBechstein=ベヒシュタイン。SteinwayやYamahaほど輝かしくないが、バランスの良い音。
そして、面白いのがBlüthner=ブリュトナー。普通のピアノの弦は、鍵盤・ハンマー一個に対して3つ(低音部は2つ)だが、ブリュトナーのは、すべての鍵にもう一本余計な弦が張られている。これは、ハンマーによって打たれることが無いのだが、音が出た時共鳴する役割を持っている。そして、鍵盤を放しても、ハンマーの接触で振動が強制的に止められないから自然減衰する倍音が鈴のような音色を作り出す。とても個性的なアイディアだ。

チェコ製のPetrofも良い音がする。Bechsteinと似ていてバランスの良い音。何故か以前の職場のホールにあって、弾く機会があった。

ピアノの世界。
いいね。

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