野球との関わり(小学4年)
クラス替え。よって平日放課後の草チームも再編されることになった。
通っていた小学校の同学年の中で、一番野球の上手いK君と同じクラスになった。
K君とは同じ正規チーム所属だったため、既に気心が知れていた。
彼とはその後、4・5・6年生の3年間、放課後の草チームでも、
週末の正規チームでも、常に一緒にプレーすることになる。
3年時の草チームではファーストを守っていた僕。
「捕球が上手い(内野手からの送球を後ろに逸らさない)」という単純な理由から。
しかし4年チームでは「やっぱりファーストはでかい奴だろ」という話になり、
クラスで一番背の高い子にファーストは任せ、僕はセカンドを担当するようになった。
この頃から自分の特性がハッキリし始めた。
スポーツは全般的に何でも得意なほうだったが、小柄でパワーがなかった。
そのぶん、すばしっこくて器用。
バスケならポイントガード?ラグビーならスクラムハーフ?バレーボールならセッター?
つまり野球だと「ザ・2番セカンド」タイプw
ちょうど時期を同じくして、週末の正規チームでも、
セカンドやショートの位置でノックを受けるよう指示されることが増えていった。
しかし打つほうはまだ、正規チームの6年生(一部5年生)に混じって公式戦に出場できるレベルにはなかった。
そんな中、どういう訳か4年生のときに一度だけ打席に立つ機会が訪れた。
40チームくらいが参加するトーナメント式大会の一回戦。
相手チームは超有名投手を擁するダントツの優勝候補。
当時の我が6年生チームは弱かったので、あえなくボロ負けした。
その試合の中で、なぜか僕にも1打席が与えられたのだ。
忘れもしない公式戦初打席。
放課後の同学年だけでやってる草野球とはレベルが違う。
ましてや相手は大会屈指の豪腕投手。
打席に立つ。
ビックリした!
デカイ!投手がデカすぎる!!
マウンドが異常に近く感じた。
「本当に小学生?どう見ても中学2~3年生だろ」と思った。
初球。見逃しストライク。
はやっ!ていうか怖っ!!
大げさではなく、ボールが唸りをあげていた。
またボールの大きさがソフトボールくらいに感じた。
キャッチャーミットに収まる音も、聞いたことないくらい「ズドン」と野太かった。
2球目。振ってみたがもちろん空振り。
当たってもないのに「重い!」と感じた。
3球目。もう怖くて振れなかった。
見逃しストライクであえなく三球三振。
大人になってからバッティングセンターで140kmの打席に立ったことがあるが、
そのとき思ったのが、「小4初打席のときの投手のほうが、絶対に速かったわ!」だった。