みなさんは林檎(リンゴ)をどんなふうにして食べますか。
皮ごと食べる方
まるかじり。(ヨーロッパの映画でよく見かける食べ方です。)
両手で二つ割りにして、かじる。(若い男性が女性に見せる力技です。)
芯抜きで、芯を抜いて、それから小分けにして食べる。
皮を剥いて食べる方
果物ナイフで皮を剥いて食べる。
①まるごと剥いてから切って小分けにして食べる。
②四つに切り分けてから、皮を剥いて小分けにする。
③四つに切り分けてから、皮を剥いくときに兎の形に整えて、一部皮も食べる。
④四つに切り分けてから、皮を剥いて煮て食べる。(煮リンゴ)
⑤四つに切り分けてから、皮を剥いて焼いて食べる。(焼きリンゴ)
⑥芯の部分をとり、スライスし、煮る。アップルパイにして食べる。(アップルパイ)
⑦芯の部分をとり、スライスし、煮る。ジャムにして食べる。(リンゴジャム)
その他様々です。
取材したこと。
ベトナム女性がリンゴの皮を剥くときの「剥き方」に驚きました。
ドン・ティ・フオンさんはベトナムの女性です。ベトナムの「先生の日」に招待されて、ご自宅に家内と二人で伺いました。リンゴ好きの家内にリンゴを剥いてくれました。私も、皮剥きは得意で、途中で切れることなく、まるごと剥くことができます。それ以上に驚いくことが目の前で起きました。まるごとリンゴの皮を剥くときの、包丁の向きと回転の方向が、日本とは真逆なのです。皮を果物ナイフで剥く方は分かりますね。日本では刃は自分に向いていて、他人には向けません。それがマナーです。ところがベトナムでは逆です。自分の方には歯を向けないのです。それが安全上のマナーだそうです。日本ではリンゴは地球の自転の方向に回りますが、ベトナムでは地球の自転とは反対の方向に回します。世界の文化の違いを体験しました。
文章:宮本敏弥(地域日本語教育コーディネーター)
宮本さん、楽しいお話をありがとうございます。ご夫婦でベトナムの方のお宅に招待されるなんて、心あたたまりますね。良いご関係を作られていて、すばらしいと思いました。
さて、そのナイフを外に向ける剥き方、私はタイで経験しました。学生を連れてタイの協定大学へ行く「海外研修」で、協定大学が用意してくれた「カービング体験」の時です。「カービング」は野菜(人参、大根、きゅうりなど)を花や鳥の形に彫刻して、料理の飾りにする、というものです。大学の栄養学科のカービング専門の先生にご指導いただいたのですが、ナイフの使い方が、私たち日本人とは「真逆」で、外側に刃を向けて皮をむいたり、薄くそいだりされていました。その後、タイの学生と一緒にタイ料理の調理実習もしたのですが、やはり同じように、日本人とは「真逆」のやり方でした。宮本さんの書かれたのを読んで、東南アジアに共通する文化なのかな😳?と思いました。