日銀政策決定会合に影響を及ぼす6月の消費者物価指数が金曜日に発表されました。
金土と仕事で忙しくてコメントする暇がなかったんですが
【前年同月比】
・総合:+3.3%(5月3.2%)
・生鮮食品を除く総合:+3.3%(5月3.2%)
・生鮮食品及びエネルギーを除く総合:+4.2%(5月4.3%)
こんな感じ。
インフレの圧力が弱まっていないような印象はありますが、前月比で見てみると
コアコアCPIで前月比0.2%と、ちょうどよい水準になってきた可能性があります。
前月比0.2%なら、1年続けば2.5%程度のインフレ率でほぼ理想的ですからね。
さて、さらに見てみます。欧米の中央銀行で言う「コア指数」である「食料とエネルギーを除く総合」だと
前月と変わらず前年比2.6%上昇。
この値もちょうどよい感じ。
細目を見てみると
財の方の上昇率は相変わらず4.9%と高いのですが、サービスの方は1.6%の上昇率と、5月の1.7%よりもむしろ減少しています。どちらかと言えば、サービスの方が賃金に直接効いてくるので、こちらが伸びてきてくれることが日銀としては嬉しいはずなのですが。
.......つらつらと眺めたところでの印象ですが、7月の日銀政策決定会合では政策の変更はないのではないかなと。
黒田前総裁も植田総裁も、今年の物価予想について「年央に下押し圧力がかかる」と繰り返し発言していたはずですが、確かに前月比で見ると一時期ほどの勢いはなくなってきそうです。
また、株価の上昇で日経を始めとするメディアが「悪い円安」を喧伝しなくなってきたこともあり、政府サイドからの圧力も大きくないのではないかと想像します。
前月までのところ、日銀の物価上昇率の見通しは以下のとおりです。
4-6月と1四半期が過ぎたところで、さすがにこの予想だけは変更を迫られるのではないかと思います。
ざっくりですが、0.3%程度上方修正されるのではないかと予想します。
そして、6,7月のボーナスシーズンの統計を見て、賃金の上昇がどうなってくるかを見極めたい.........YCC解除は賃金上昇の勢いを確認した後からってところかな、と