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三井物産の事例をもとに、増配と自社株買いの目的と原資について【増補版】
(このテーマは、INPEXでも決算発表を受けてY板で議論が続いています)
結局は、増配と自社株買いの原資と目的、それと自社株買いの実施方法がポイントなのでは、と思います。
(以下は概略)
三井物産の配当は今期、年間120円予定です。(増配予定で下限値。会社発表)
以前に行われたオンラインでの投資家説明会で、会社側は以下のように述べています。
(1) 今後継続して得る事が見込める利益 → 配当金を増額
(2) 今期のみの一時的な利益 → 自社株買いの資金に
よって、為替差益や、今回の「想定以上の資源高」による利益は、自社株買いに回すのではないかと考えられます。(詳細はIRで要確認)
ただし、資源高といっても「今後も一定水準以上を見込める場合」は(1)になりえます。(想定価格を要確認)
(1)の場合は、事業そのものに中長期的な成長・拡大を見込めるので、自然と株価上昇要因になります。
他方、(2)の場合は「来期以降への不安感」が出てくると、株価下落要因になりうるので、自社株買いによって下値を支える(割安な時に買う)、という話が出てきやすくなります。(これは不景気での株価低迷時にコマツでもあった話です)
ちなみに、自社株買いの方法を大別すると、
(A) なるべく期間内に均等になるように買い付ける
(B) 期間内の最初の時期あるいは前半に、集中的に買い付ける(非常に割安な時)
(C) 最初は「何円以下になったら買う」、購入額・株数が少ない場合は後から買い値を上げる
と、いろいろあります。
いずれにしても、各企業が信託銀行に方針を伝え、細部は委託して実施するのが普通です。
(どの方法を採っているかは、期間内の中間報告で分かります。コマツでも過去に複数回、自社株買いを別々の方法で実施しました)
とにかく、自社株買いの結果、1株純利益が増えることになるので、中長期的に見れば将来的な増配要因となると思われます。
三井物産もINPEXも、増配と自社株買いをセットで発表しており(両社の零細株主あたしは)非常に好感を持てます💖