きくくち

《尾羽毛》 / 2

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投稿ありがとう。
 
「尾羽毛」=鯨の尾の身、というのが
すっと落ちないとなんのことやらではあるけど、
少し歪んで動く意味付けの多重構造が綺麗。
こういう視点のずらし方を
ばっちり確信犯的態度でもって
遂行できるのはさすが、とおもいます。
 
個人的には「鮮魚売り場」と
哺乳類(鯨と「私」二重)のズレでもって
力押ししてもよさそうな気が。
 
矢ガモは世相含めたアイコンとしてかなり強いので
そこで回り道させると力点が持っていかれてしまって
もったいないようにも感じること。
鴨が介在することで「私」の立ち位置が
よくいえば複眼的になるかわり、
それなら鯨の話いらんくない?という節もあり。
(なにしろ燕、鷹、鴨と小面憎いまでに固めてくるのでそっちが目立ってしまう)
あとドブネズミのくだりはちょっと局面を複雑化させすぎかなともおもいました。
 
私、深海魚、鯨、鮮魚売り場、鳥類、哺乳類という
モチーフの総量とバランスが過剰といえば過剰で、
このあたりは好みがわかれる気がします。
 
とはいえ着地等、全体を貫く平熱の気持ち悪いテンションは鍛えが入ってるし、
なんていうんだろ、色気三割引きで書いてもいいんじゃないかな、などと
最終的におもったりしました。

 

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