きくくち

《すいせいの夜》 / 2

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投稿ありがとう。口開け!
 
 
■総評
 
手触りのいいことばの組み立て方が上手。
反面、無料の服をアバターに着せている感もあり、
雰囲気以上の広がりに欠けるようにおもいます。
 
 
■気になった点
 
「世界」が終わる予兆、「流星雨」、「旅立」つ「君」。等々。
舞台立てとしてとてもきれいだし、
これはこれで一定の世界観として普遍的な強度があるのも間違いないです。
ただ、全体を通してあまりにもその既視感のある世界に寄りかかってしまっているような。
たとえば「ここから逃げ出さなきゃ~」も
あくまで定型的で、「君」と「僕」の輪郭をなぞるところまでいかないんですよね。
同様に「この世界」の描かれ方そのものがかぎりなく茫洋としているため、
雰囲気ジュヴナイルの枠に収まってしまっている。
その方向性で攻めるならぜんぜんありなのだけど、
そうなると(リフレイン別として)字面かぶりなど細かいテクスチュアが気になるところです。
 
リフレインありやなしや問題については、
現状だとどっちでもええやないか、という印象。
 
スノードームやボトルシップを眺めるように楽しむぶんには
おもしろいところが多い詩だとおもいます。
  
  

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