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楽しいって何だろう?10回目 「日本語教室を考える」

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10回目
文化人類学者の上田紀行は、その著書「生きる意味」の中で、「私達は今まで(高度経済成長期には)『他の人が欲しがるような人生をあなたも欲しがりなさい』という人生観を植え付けられてはいませんか」と問うている。
 「みんないい大学に行くから私もいい大学に行きたい。」「みんないい企業に行くから私もいい企業に行きこう。」「成績がいいからほかの人が入りたがる大学に行く」。
車は下取り値がいい車種を買うので、自分の気に入った車を買ったことがない。マンションは他の人が入りたがるマンションを買って転売できる時に有利に売ろうと考えるので、自分が住みたい間取りのマンションを買ったことがない。ゴルフもいい企業に入れば、みんなやっているからやる。
自分の好きなこと、ややりたいことをやり、自分の生きる意味を考えることは、余計なことであり、必要なかった。そう訓練された。そうしなければ世の中に乗り遅れた。・・・
そして、今「生きる意味」を見出せない若い世代が増えている、と警鐘を鳴らしています。(以上、引用し、参照しました。)
この時代の「楽しい」って何だったのでしょうか。「みんなが楽しいと言っていることをすること」ではなかったでしょうか。学習者が本当に楽しいと思うことは何でしょうか。人権が十分尊重されない状況で、日本語教室で出会う日本人が親しくしてくれる、それはうれしいことでしょう。でも、人権が尊重されない境遇が変わらなければ、本当に「楽しい」とは喜べないのではないでしょうか。どこか、寂しい、どこか悲しい気持ちが残るのではないでしょうか。
皆さんはいかがお考えでしょうか。

守谷市国際交流協会(MIFA) 日本語講座委員会
作成: 2023/03/09 (木) 05:06:22
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