ヤンさん(仮名)は中国の方です。台湾料理の店を切り盛りする店主です。店を出すには消防署の検査も受けなければなりません。日本語が分からないと、消防署の求めや日本の法律、制度がよく分かりません。そこで地域日本語教室に見えました。学ぶことにとても熱心で、店は昼食後に休み時間があり、17:00から夜の営業が始まるのですが、その合間を縫って日本語を学びに来るのです。子育てにも熱心で、中学二年になる息子さんを日本に呼び寄せました。地域の公立中学校に入って勉強しましたが、日本語が分からない状態で来たので、公文の塾に通わせたり、地域日本語教室にも通わせました。幸い週2回は中国語の通訳が中学校に派遣されていました。本人が英語と数学が得意だったことも幸いして、日本語が1年ほどで日常会話は上手になりました。英語クラブでも活動し、学校生活になれて行きました。しかし、国語教材の「走れメロス」は文意をとることがなかなかできませんでした。中3では私立高校の進学コースに進学しました。
家族で日本語講師との年1回の交流会に参加し、餃子を作ることになりました。小麦粉は中力粉を用います。具は、タケノコ、シイタケ、キャベツ、白菜、ニラ、きくらげ、豚挽き肉でした。全員で夢中で野菜をみじん切りにしました。いよいよ餃子の皮を作ります。こねて30分ほど寝かした小麦粉を、細長く棒状にして、包丁で一定のおおきさ、2cm程に切ります。小麦粉を敷いて、その上でのばしていきます。小さなのし棒でのばします。棒を使えない人は、手で不器用ながらのばして作ります。大きさも厚さもいろいろな形の皮ができました。そんな中、ヤンさんは流れるような速さで、おなじ大きさと厚さの皮を驚くような速さで作っていくのです。どうしてそんなに早いのかと思い見ていると、2枚ずつ皮ができてくるのです。「えっ、そんなばかな!」と思って見たのですが、2枚ずつ放って来るのです。よく見ると切った小麦粉を二枚ずつ重ねてのし棒でのばしていました。くっつかないように小麦粉を間に振って、素早く回しながら作っていきます。今まで、二枚いっぺんに作る技術を見たことがありませんでした。居合わせた日本人はプロのスキルに舌を巻くばかりでした。
閉じ方は、中央を先につまんで両方からしわを作りながら止めていきます。日本では片側から寄せていく方が多いですね。スリランカの方は、均等にしわを作らず閉じました。閉じ方にも、文化の特色が見られました。
食べ方は、3種類。焼く、蒸す、茹でるで、オスをたっぷり入れていただきました。
皆さんも是非作って、楽しんでみてはいかがでしょうか。
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刀水手帳さん、こんにちは😊
餃子の皮、手作りすると格段においしくなりますよね!我が家でもたま~に作りますが、形が不格好です😅
刀水手帳さんの周りでは、支援する-支援される関係が固定化されてなくて、その時々で、だれもが手伝う側、手伝ってもらう側になるというような関係性がいいなぁと思いました。
そして、ヤンさんの息子さんが志望校へ進学できますように。日本にとって、彼のような子どもたちは中国とのかけ橋になってくれる貴重な存在ですね。