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第六 如来 広く説く分
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1.三疑を答える
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①一法門の名を答える
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経:仏の言わく。善男子、この一の法門をば名づけて無量義と為す。
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訳:仏は答えました。善男子、この一つの法門とは、名を無量義といいます。
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②一法門の行を答える-1
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経:菩薩、無量義を
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訳:菩薩が無量義を修学しようとするならば、一切の現象は、過去・現在・未来において、真理・現象ともに空であり寂であると、知ることが必要です。空とは、そのものに実体がないことをいい、寂とは、因縁のない境地です。よって、大きいとか小さいということはなく、生じるとか滅するということはなく、とどまるとか動くということはなく、進むとか退くということはありません。固定した観方や一方に偏った観方を否定します。虚空のように、すべてが一つであり、二つに分かれたものではないと観察してください。しかし、人々は真理に反して、これは迷いである、これは悟りである、これは得である、これは失であると、決めつけてこだわり、自分勝手に解釈をして、そのために善くない思いを起こし、多くの悪い業を造って、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天という迷いの世界を輪廻し、数々の苦を受けて、非常に長い期間、苦の世界から出ることができません。
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三疑を答える
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