:
(3)仏徳歎
:
1)因行
:
①総じて因行を歎ず
:
経)
世尊 往昔の無量劫に 勤苦に衆の徳行を修習して
我人天龍神王の為にし 普く一切の諸の衆生に及ぼしたまえり
:
訳)
世尊は はるかなる昔より 非常に苦労をされ
数々の徳行を修められました
ご自分のためだけではなく 人や天の神々
様々な魔神たちのためにされ その功徳は広く人々に及ぼしました
:
:
②別して六度を歎ず
:
経)
よく一切の諸の捨て難き 財宝妻子及び国城を捨てて
法の内外に於いて悋む所なく 頭目髄脳悉く人に施せり
諸仏の清浄の禁を奉持して 乃至命を失えども毀傷したまわず
もし 人刀杖をもって来って害を加え 悪口罵辱すれども終に瞋りたまわず
劫を歴て身を挫けども惓惰したまわず 昼夜に心を摂めて常に禅にあり
遍く一切の衆の道法を学して 智慧深く衆生の根に入りたまえり
:
訳)
とても捨てがたい様々な 財宝 妻子国城を捨てて
それらの物質的な物 外面的なものだけではなく
内面的な執着も 惜しむことなく捨て去りました
その頭脳によって悟られたこと 目で正しくとらえられた世界は
すべて他者に施され 諸仏によって唱えられた
清浄なる戒律を大切に保たれて
命にかけても破られる事はありませんでした
もし人が刀や杖を持って現われて
振りまわし危害を加えようとしても
悪口を言い激しく罵っても
一度たりとも お怒りになることはありませんでした
非常に長い年月 修行を続けられても怠けることはなく
昼も夜も心を穏やかにして乱れる事がなく
この世の一切の修行の道 教えを学んでおり
智慧が深く人々の機根を見通されています
:
:
仏徳歎
:
:
通報 ...