仏教のお話

無量義経:徳行品第一 / 31

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ダルマ太郎 2024/06/02 (日) 09:27:54

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用語の意味-1
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帰依(きえ)
サラナガマナ śaraṇagamana
「拠り所にする」という意味。サラナは「避難所」、ガマナは「行く」。

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梵音(ぼんのん)
仏陀の妙なる音声のこと。

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八音(はっとん)
如来の説法の音声に備わる八種のすぐれた特徴。極好音・柔輭(にゅうなん)音・和適(わちゃく)音・尊慧(そんえ)音・不女音・不誤音・深遠(じんのん)音・不竭(ふかつ)音。八種梵音声(はっしゅぼんのんじょう)

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四諦(したい)
チャトゥル・アーリヤ・サティヤ catur-ārya-satya
四聖諦。四つの聖なる真理。苦諦・集諦(じったい)・滅諦・道諦。苦集滅道(くじゅうめつどう)。苦諦とは、迷いの世界であるこの世は、一切が苦であるという真理。集諦とは、苦の原因は、煩悩だという真理。滅諦とは、煩悩を滅すれば苦を滅することが出来るという真理。道諦とは、煩悩を滅するには八正道という修行方法が有効だという真理。

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六度
六波羅蜜のこと。布施・持戒・忍辱・精進・禅定・般若。菩薩の修行方法。

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十二縁
十二因縁のこと。苦の原因と苦を滅する方法。

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生死(しょうじ)
輪廻(サンサーラ saṃsāra)のこと。漢訳では、輪廻と訳さず、生死と訳すことが多い。迷いという意味でも使われる。

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須陀洹(しゅだおん)
スローターパンナ srotāpanna
須陀洹は音写で、意訳は預流よる。「流れに入った者」のこと。覚りという流れに入ったということ。三結を断つことによって得られる境地。三結とは、三つの煩悩のことで、有身見・疑・戒禁取である。有身見とは、五蘊(身体と心)を自己だと思うこと、疑とは、教義への疑い、戒禁取とは、誤った戒律への執着のこと。あと最高でも七回、人間界・天上界を輪廻すれば覚りに達することができ、輪廻から解脱できる。

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斯陀含(しだごん)
サクリダーガーミン sakṛdāgāmin
斯陀含は音写で、意訳は一来いちらい。一度天上界に転生した後に人間界に生まれて、輪廻から解脱できる。預流の段階で既に三結が断たれており、さらに貪・瞋・癡の三毒が薄くなった境地。

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阿那含(あなごん)
アナーガーミン anāgāmin
阿那含は音写で、意訳は不還ふげん。この位に達すると、もう人間界に還ることはなく、梵天界に生まれ変わった後、死後は阿羅漢になる。五欲への執着(愛欲)、怒り(瞋恚)を断った境地。

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阿羅漢(あらかん)
アルハット arhat
阿羅漢は音写で、意訳は応供おうぐ。供養を受けるのに相応しい者のこと。この境地に達すると輪廻から解脱して、涅槃に入ることができる。もともとは、如来の別称だったが、声聞の聖者の最高位となった。この場合の阿羅漢は、如来の境地ではない。つまり、無上の覚りを得た状態ではない。

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用語の意味-1
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