仏教のお話

無量義経:徳行品第一 / 17

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ダルマ太郎 2024/05/29 (水) 17:08:48 修正

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第二 別序
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1.三業供養
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経:その時に大荘厳(だいしょうごん)菩薩摩訶薩、遍く衆の坐して各定意なるを観じおわって、衆中の八万の菩薩摩訶薩と倶に、座よりしかも起って仏所に来詣(らいけい)し、頭面に足を礼しめぐること百千匝して、天華、天香を焼散し、天衣(てんね)天瓔珞(てんようらく)、天無価宝珠、上空の中より旋転して来下し、四面に雲のごとく集って、しかも仏にたてまつる。天厨、天鉢器に天百味充満盈溢(よういつ)せる。色を見、香を()ぐに自然に飽足す。天幢(てんどう)天旛(てんばん)天軒蓋(てんこんがい)、天妙楽具処処に安置し、天の伎楽を作して 仏を娯楽せしめたてまつり、即ちすすんで 胡跪(こき)し合掌し、一心に共に声を同じうして、()を説いて讃めて言さく。
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訳:その時に、大荘厳菩薩は、会に参加しているすべての人々を見渡して、誰もが静かに坐り、心を定めているのを知ると、参列している八万の菩薩と共に立ち上がり、仏の近くへと進み、仏のみ足に額をつけて深く礼を捧げ、仏のまわりを何度も巡りながら、美しい花を散らし、芳しいお香をたきました。天上界からは、天の衣、首飾り、貴重な宝石が、ゆっくりと回転しながら、あたり一面に降りてきました。それらの天上界の宝物が、次第に雲のように集まってきたのを、まとめると、仏へと奉りました。また、天の調理場では、天の鉢や器に様々なご馳走を盛り付けました。その色彩を見、芳しき香りを嗅ぐだけで、満足できるような御膳も仏へと奉りました。また、天の幟や旗、天蓋、天の家具を仏のまわりに飾り、天の伎楽を演奏して奉りました。そうした後に、仏の前へと進み、膝を地につけて礼拝し、合掌して、心を一つにして声を合わせ、詩を説き、仏の徳を讃えました。
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用語の意味
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瓔珞(ようらく)
菩薩の装飾品。首飾りや胸飾り。

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(どう)
旗・吹き流し。

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(ばん)
高く掲げて装飾にする旗。

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軒蓋(けんがい)
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ガーター gāthā
仏の教えや仏・菩薩の徳をたたえるのに韻文の形式で述べたもの。

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三業供養
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