仏教のお話

Rの会:譬諭品第三 / 28

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ダルマ太郎 2024/05/13 (月) 14:26:22

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%%{fg:red}等しく大車を賜う%%
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経:この時に長者、諸子等の安穏に出ずることを得て、皆四衢道(くどう)の中の露地に於て坐してまた障碍無く、その心泰然として歓喜踊躍するを見る。時に諸子等各父に白して言さく。父先に許す所の玩好の具の羊車・鹿車・牛車、願わくは時に賜与したまえ。舎利弗。その時に長者各諸子に等一の大車を賜う。その車高広にして衆宝荘校(しゅうぼうしょうこう)し、周匝して欄楯(らんじゅん)あり。四面に鈴を懸け、また、その上に於て憲蓋を張り設け、また珍奇の雑宝を以て之を厳飾し、宝縄絞絡(ほうじょうきょうらく)して諸の華瓔(けよう)を垂れ、蜿筵(おんねん)を重ね敷き丹枕(たんちん)を安置せり。()するに白牛を以てす。膚色充潔(ふしきじゅうけつ)形体朱好(ぎょうたいしゅこう)にして大筋力あり。行歩平正にして、その疾きこと風の如し。また僕従多くして之を侍衛せり。所以は何ん、この大長者財富無量にして、種々の庫蔵(こぞう)悉く皆充溢(じゅういつ)せり。
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太郎訳:この時に長者は、子供たちが無事に出てきて、四つ角の露地に坐って障りなく、元気に歓喜踊躍しているのを見ました。その時に子供たちは、それぞれに父に言いました。お父さん。先ほど言っていた珍しい羊の車・鹿の車・牛の車を、どうぞ、僕たちに下さいな。シャーリプトラよ。その時に長者は、子供たちみんなに等しく同じように立派な大車を与えました。その車は、高く広く、宝で美しく飾られまわりには手すりがあります。四方に鈴がかけられていて、上部には布が張ってあって屋根となり、それにも珍しい宝が飾られています。美しい縄が屋根の張り出しから垂れていて、床には柔らかい座布団が敷かれており、赤色の枕が置かれています。この大車を引くのは白い牛です。皮膚は美しく清潔で、身体の形もよくて筋力があり、歩く姿は穏やかで整っており、走れば風のように早く進むことができます。大車のまわりには、多くの召使がいて、これを護衛しました。なぜ長者は、このような立派な大車を子供たちに与えたのでしょう? なぜならば、この長者は非常に金持ちであり、たくさんの倉庫には、それぞれに財産が充満していました。
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等しく大車を賜う
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