仏教のお話

Rの会:譬諭品第三 / 22

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ダルマ太郎 2024/05/11 (土) 15:16:55

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第二 譬説周 正説段
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舎利弗請問
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経:その時に舎利弗、仏に白して言さく。世尊。我今また疑悔なし。親り仏前に於て阿耨多羅三藐三菩提の記を受くることを得たり。この諸の千二百の心自在なる者、昔学地に住せしに、仏常に教化して言わく。我が法はよく生・老・病・死を離れて涅槃を究竟す、と。この学・無学の人、また各自ら我見、及び有・無の見等を離れたるを以て、涅槃を得たりと謂えり。しかるに今世尊の前に於て、未だ聞かざる所を聞いて、皆疑惑に堕せり。善哉、世尊。願わくは四衆の為に其の因縁を説いて疑悔を離れしめたまえ。
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太郎訳:その時に尊者シャーリプトラは、釈尊に申し上げました。世尊。私は、今、疑いの心はありません。世尊より、最高の授記を頂きました。この会座に集う千二百の心が自在な者たちに、昔、学びたいという心を起こさしめ、世尊は、いつもこのように教化してくださいました。私の説く教えは、生・老・病・死の苦を超越し、涅槃の境地に導きます、と。この学ぶ者、学び尽くした者たちは、それぞれが自ら、自己にとらわれた見解や「ある」にこだわる見方、「ない」にこだわる見方を離れることによって、涅槃を得たと思い込んでいます。なのに、今、世尊からこれまで説かれていた涅槃は仮の涅槃だということを初めて聞いて、皆が疑惑を感じています。素晴らしき世尊よ。どうぞ、この人々に対して、仮の涅槃と真の涅槃についてお説き頂き、人々の疑いをお晴らしください。
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舎利弗請問
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