えこ缶様
はい、GG-W-113は、ムーブメントは1種類ではありません、実は3種類あるみたいです。
649、685(すみません以前684と書きましたが685が正しいと思います)と、更に849(ETA2850)がごくわずかに存在するようです。
MILITARY TIMEPIECESの549ページには685が搭載されているGG-W-113の紹介があるのですが、The Military Watch Resourcesの議論で、これは684のタイプミスだという話題があって、自分の持っている本のページにも付箋で訂正して貼ってありました。今回、もう一度、ネットを色々見ていると、これはやはり685で合っているみたいです。ちなみにFAPD 5101 TYPE 1 Navigationは、684みたいです。
849が搭載されているものがあるというのは、以下の記事を参照してください。 Hamilton GG-W-113 with 849 Movement Calling GG-W-113 Experts -- High-Beat Movements?
849は、28,800振動です。
この、軍への供給モデルに関しても、市販品Khakiと共に整理していく予定です。
早速で申し訳ないのですが、皆様でご存知の方がいらっしゃいましたらご教授下さい…。
khakiの市販時計は1970年代、80年台頃の9219が最古?かと思うのですが、同じルックスで921980という型番をよく見かけるのと、本当に稀に9895という型番も見かけます。型番から考えると9219の方が921980や9895より古いのかな、と思うのですが、違いが分かる方いらっしゃいますか?(僕としてはダイヤルに違いが見られないのでムーブメントの違いなのかと思っています。)
ちゃんとした回答にはならないのですが、かなりマニアックな内容で、なかなかレスがつかないと思いますので、とりあえず私の知っている範囲のことを書いておきます。
HODINKEEの記事では、Khakiの市販時計としては、9219と9415ということになっています。
HODINKEEで紹介されている33mm手巻きハミルトンコレクターの記事を見ても、921980が、9219の一つとして扱われていて、9219より後のものなのかどうかまでは言及されていません。9219も921980もムーブメントはCal.649(ETA2750ベース)で同じです。ちなみに9415以降はETA2801-2です。
私の知っている限りでは、9219は、ベルト取り付け部は”はめ殺し”のタイプばかりですが、921980では、ばね棒タイプもあるので、初期が9219で、後期が921980のような気がします。(921980は、はめ殺しタイプと、ばね棒タイプの両方を私は持っているので確実だと思いますが、もしかしたら9219でもばね棒タイプが存在するかもしれません)
ただ、9219も、921980もラグの幅は11/16インチ(17.4mm)で、ばね棒の穴は貫通していないのは共通だと思います。
9415,9415Aはラグ幅は18mmで、ばね棒穴は貫通しています。この微妙なサイズ違いで、9219(80)には18mmのベルトは少し通しにくくなります。
標準タイプの文字盤のデザインは9219(80)、9415、9895は、ほぼ同じだと思います。上側にHのロゴと斜体のHAMILTONの文字、そして下側に大きなKhakiのロゴですね。
9415Aになると、HAMILTONの字体が何度か変わり、Khakiの文字も小さくなっています。
ただ、9895に関しては情報が少ないので、どのタイミングに販売されたものかは不明です。
凄くマニアックで面白い話ですね。私もハミルトン9415を購入するときにHODINKEEの記事は読んだのですが、最終的には実物を比較しなければ分からないことなので、大変勉強になりました。えこ缶さん・OptoEleMechさん ありがとうございます。
私は9415を一つしか実物を所有していないので、文字盤のディテールの差が気になります。9219(921980)でもフォントの太さ、丸ゴシック・角ゴシック・イカリの有無など、秒針のウエイトドットの大きさとか・・・細かいところが気になります。
セイコーやシチズンのようにシリアル番号から製造年月が分かると系統考察も比較的容易なんですけどね。
アカツメ様
文字盤のディテールの差となると、かなりたくさんありますね。
ネイビーブルーでイカリのマークのあるものはKhaki Mateです。デイトなしの手巻きの9219のものは、数が少ないと思います。クオーツのデイト付きはよく見かけます。
とりあえず手近にあったKhakiを並べてみました。一般的なのはブラックの文字盤のものだと思います。921980と9415の文字盤は非常に似ていますが、数字のフォントが少しだけ違います。9415の途中で(90年代中頃?)9415Aのグリーン文字盤のタイプでブラックのものに変わったみたいです。Hのマークがなくなり、HAMILTONのロゴが斜体から丸文字っぽいものになり、Khakiの文字が小さくなりました。あと3,6,9,12時の三角マークが大きくなりました。ただ、この文字盤が変わる少し前だと思うのですが、針の形状も少し変わりました。特に秒針の矢印の反対側の丸が大きいものがこのタイミングのものは多いみたいです。あと、裏蓋の真ん中に「HAMILTON WATCH CO LANCASTER, PA」の文字があることも多いです。
右から2番目のグリーンの文字盤のものはカーキネイチャーとも呼ばれていたみたいです。9415Aになって、右端の文字盤のようにインデックスの三角が丸になったものが多くあります。針は元に戻っていますね。
通常のモデルでも細かい違いが沢山あるので、L.L.Beanモデル等も入れたら大変になります。当然、デイト付きや、自動巻きも含めると、難解ですね。
あと9415Aで、2000年以降ぐらいにLimited Editionとして、Hマークと斜体ロゴで、Khakiの文字がないものが一時期発売されました。インデックスの三角が3,6,9,12時が大きくなっているもので、夜光も三角に光るタイプだと思います。(他の三角インデックスのタイプは、三角のペイント上に夜光が小さい丸いドットで光ります)
OptoEleMech様
詳細なご回答ありがとうございます。
大変勉強になりました。
今まで何となくこうかな?と思っていた部分が明確になった気がします。
9219(80)のムーブメントが6bbにも使われていた649というのは、近年のkhakiのデザインがgg-w-113ベースという所とも通じる物を感じて、楽しくなってしまいました。
gg-w-113がmil-w-46374、mil-w-3818bから生まれ、市販品のkhakiの初めてのムーブメントがw10で有名な649…
熱いです。
アカツメ様
時計ディティールの検証、本当に楽しいですよね。
現時点で僕が知っている限りでも、アワーマーカーの形(三角と丸)、ハミルトンロゴの新旧、書体の違い、khakiロゴなしの限定品等々…色々とありすぎて、先が見えないやら楽しいやらです笑
時代考証が難しいのも、良い意味でも悪い意味でも、外国企業の大雑把さと割り切って沼にハマっていこうと思います笑
えこ缶様
私が上の投稿を書いている間に、えこ缶様が投稿されていたみたいです。
649(ETA2750)は21,600振動で、ETA2801-2は28,800振動なので、良く見ると針の動きが違いますが、パッと見ただけでは差は分かりにくいと思います。ただ、音はかなり違います。
GG-W-113は、ムーブメントが649のものと、684(ETA2391)のものがあります。ご注意ください。
うはあ。お二人共、素晴らしい知識をお持ちですね。実際に複数の個体を所有しないと分からないことばかりで、大変興味深い話です。今の私はネット上の写真データをかき集めるくらいの知識しかありませんが、ディテールの差による全体の流れがなんとなく分かりました。ムーブメントの細かい違いも知りませんでした。後は当時のカタログなどが手に入ると、より詳しく知ることができるのかもしれませんね。
アカツメ様
個人的にも情報を整理しておきたいとずっと思っていたので、Khakiシリーズと、GG、MILのまとめを作成してみようかなと思います。コレクターは多いのですが、まとまっているページがあまり無いですね。
少しずつ備忘録のように自分のブログに記録してまとめていこうと思います。まだKhakiについては何も書いていませんが・・・。(宣伝みたいですみません)
セイコーやシチズンの人気オールド時計をまとめられている方はおられますね。トンボ本もありますし、セイコーブックなどの書籍・雑誌もあります。確かに人気な割にカーキのまとめは少ないですね。踊る大捜査線で青島がカーキを付けていたので、その関連記事が多い印象です。おそらくカーキを掘り下げてまとめてある日本語のサイトはほとんどないと思います。
博識な OptoEleMech さんがまとめを書いていただくと大変有益な記事になりますよ。読みたい人もたくさんいます。私もすごく楽しみにしていますよ。
ブログ宣伝、全く問題ありません。リンク張ってどんどんアピールして下さい。こんな過疎ブログ・掲示板ではあまり効果は期待できませんけど(笑)
アカツメ様
そうですね、カーキというと「踊る大捜査線」に関係する記事が多いのですが、私は当時、テレビシリーズも、映画も見ていなかったので、記事を読んでも、残念ながらいまひとつ良く分かりません・・・。
あくまでも軍用からの流れの正統派(?)カーキをメインにしています。
とりあえず、まずは書き始めないといけないと思ったので、さわり部分を書きました。
ブログ拝読しました。
大変興味深く一気に読んでしまいました。早く続きが読みたいです(笑)
OptoEleMechさんのような詳しい方は他にもおられるのでしょうけど、その知識をまとめるのは大変です。ブログを書いて発信することで、他のマニアとつながることもあると思います。新たな情報が手に入ることもあるでしょう。きっとマニアにとって有益な情報になります。無理しない投稿で頑張ってください。
OptoEleMech様
ご返信ありがとうございます。
そうでしたか、gg-w-113はムーブメント1種類ではないのですね…
まだまだ勉強不足でした
今のところ、
khakiはハミルトンのペンダントウォッチ用の865,863ムーブメントを使った初代に始まり、ww2ではA11、所謂ハックウォッチが生まれて進化が続きA17≒mil-w-3818A、mil-w-3818B、mil-w-46374、gg-w-113へとアップデートや簡素化を経て、市販品の9219に受け継がれた
くらいな概略しか掴めていないので、ムーブメント等の細やかな部分は全くと言って良いほど把握できていませんでした
まだまだ本当に奥が深いですね
非常に楽しいです
もしkhakiについてまとめられましたら、ぜひ拝読させて頂きたいです
えこ缶様
はい、GG-W-113は、ムーブメントは1種類ではありません、実は3種類あるみたいです。
649、685(すみません以前684と書きましたが685が正しいと思います)と、更に849(ETA2850)がごくわずかに存在するようです。
MILITARY TIMEPIECESの549ページには685が搭載されているGG-W-113の紹介があるのですが、The Military Watch Resourcesの議論で、これは684のタイプミスだという話題があって、自分の持っている本のページにも付箋で訂正して貼ってありました。今回、もう一度、ネットを色々見ていると、これはやはり685で合っているみたいです。ちなみにFAPD 5101 TYPE 1 Navigationは、684みたいです。
849が搭載されているものがあるというのは、以下の記事を参照してください。
Hamilton GG-W-113 with 849 Movement
Calling GG-W-113 Experts -- High-Beat Movements?
849は、28,800振動です。
この、軍への供給モデルに関しても、市販品Khakiと共に整理していく予定です。
アカツメ様
ご返信ありがとうございます
僕が初めに9219や9415aについて深追いしようとしたきっかけがアカツメ様の旧ブログの記事でした
9415aやgg-w-113、921980は所持しているのですが、特に変遷や型番は意識するでもなく集めていました
そうでしたか。ブログをきっかけにしていただきありがとうございます。
複数個購入しないと考えないこと理解できないこともありますよね。また色々と教えてください。
私は9415Aのグラデーション色を持っているのですが、インターネットに情報が一切ないので分かる方教えていただきたいです。
文字盤の色が、光に当たると茶色や緑、黒っぽく見え、三角形のインデックスの中に通常だと蛍光塗料(丸形)があると思うのですが、それがありません。手巻きの巻く方向も通常だと12時方向ですが、6時方向に巻上がります。
うーむ、見たことありませんね。巻き上がりが6時方向っていうのが引っかかります。お写真があると助かるのですが…
写真の添付の仕方が分からないので、お手数ですがYahoo知恵袋で「ハミルトン9415A」で調べてもらうと、「ハミルトン カーキ9415Aについての質問です。私が持っている9415Aが他の比べて多少違う所があります。……」がでてくるので、そちらでご確認よろしくお願いいたします。
手巻きに関しては、12時方向に3,4回巻くとリューズが固くなり負けない状態になります。6時方向にはカチカチと音がなりながら回ります。ただ、フルで巻いたときの感触や巻き止まりもないので、もしかすると故障の可能性もあると思います。
6時のインデックスの隣に小さく930と書いてあります。
あまり詳しくないのですが、サンレイ仕上げの文字盤で6時位置に「930」とある限定版ではないでしょうか?
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v1118764322
12時方向に巻くと固いのであれば、一度オーバーホールなり修理なりされた方が良いかと思います。
素人ですが参考になれば・・・
出品者が「リミテッド」と記載してましたが、ネイチャーの通常品なのかも?しれません。
https://aucview.com/yahoo/p1096750062/
他の個体も夜光の丸はありませんね。
615(ロクイチゴ)さんが、送ってくださった写真と全く一緒だと思います。limited edition の箱に入っていたのですが、その箱のロゴが旧ロゴだったので、箱と中身が違うのではないかと予想しています。
カーキネイチャーでこのような文字盤が一部生産されていた可能性もありますかね…
裏蓋をオープナーを購入したので、ムーブメントも見てみようと思います。
ムーブメントは故障の可能性が高いと思います。
一応12時方向に頑張って回してみて、少し硬いですが、17回ほど巻けました。
どこかミリタリーウォッチなどに詳しいお店でオーバホールしてくれる所知っていたら教えていただけますか?関東圏内でしたら、行こうと思うのですが…
あまり無理に扱うと必要以上に壊れる可能性もありますので、修理前提であればそのまま持ち込んだ方が良いですよ。
ミリタリー時計ですと「キュリオスキュリオ」というお店が有名ですが、9415Aの手巻き機械はETAの汎用ムーブだと思いますので割とどこでも修理できるかと思います。ご予算に合わせて・・・といったところでしょうか。
東京都青山にあるのですが、キュリオスキュリオは軍用時計好きだと欲しいモノが増えて危険です(笑)ちょっと分かりにくい場所にあります。場所柄なのか、お値段は高めですけどオススメなお店です。
公式でも見積もりできるので一度出してみるのは手かと。見積もりを見て公式で修理するかは考えてみてはどうですか。
ネットで受付しているところは玉石混交ですね。ハミルトン(ETA)を扱っている街の時計屋さんが近くにあると良いのですが。
皆さんありがとうございます。
ハミルトン公式に見積もりをだして、本物か偽物か分かると思いますか?リダンとかでしたら、修理はせずに飾っておこうと思うですが…
キュリオスキュリオにはいつか行ってみたいと思っていたので、その時に私の時計の事もきいてみようと思います。
裏蓋を開けてみたのですが、「SEVENTEEN (17) JEWELS SWISS HAMILTON」と書いてありました。裏蓋の裏には、HAMILTONのマークの下に CASE HONG KONG とありました。
ムーブメントは本物の可能性が高いと言えますか?
CASE HONG KONGは9415Aでは通常です。
久々にこちらの掲示板を拝見したら、Khakiの新しいやり取りがあったので驚きました。
おそらく先日私のブログに質問をしていただいたのがhappyさんなのかもしれませんが、質問の回答と関連する記事を投稿しておきましたので参照してください。
https://optoelemech.hatenablog.com/entry/2024/03/13/235953
先日、OptoEleMechさんに質問させていただいた者です。
付属品も全く同じものでした。モヤモヤが解決できて良かったです!
本当にありがとうございました。
少しでもお役に立てたのであれば、何よりです。
もう少し過去の記録を調べてみますが、おそらく限定750本だと思います。
とてもレアな物だったんですね!大切に使っていこうと思います。
そういう情報は、昔の雑誌とかに載っているのでしょうか?
当然、当時の雑誌やカタログには載っていましたしネットにも情報がありました。ただネットでも古い情報はサイトの消滅と共に消えていくので気になったものは常に自分のPCにキャプチャーしたりスキャンしたりして残してあります。
本当に欲しい情報って、意外とネットにはないものです。
そうなんですね…ありがとうございます。