かい‐り【解離】
[名](スル)
1 解け離れること。また、解き離すこと。
2 一つの分子が可逆的に分解して、その成分原子や原子団、分子あるいはイオンに分かれること。イオンに分解する場合は特に電離という。
3 意識・記憶・同一性・知覚・感情などの心的機能の統合性が失われた状態。
かい‐り【解離】
[名](スル)
1 解け離れること。また、解き離すこと。
2 一つの分子が可逆的に分解して、その成分原子や原子団、分子あるいはイオンに分かれること。イオンに分解する場合は特に電離という。
3 意識・記憶・同一性・知覚・感情などの心的機能の統合性が失われた状態。
即ち我が輩の事を指す
某街 某市 某飲食店 午前10時0分
木偶の坊「だから俺、妹に言ってやったんだよ。宝くじなんか当たるわけねぇって。」
木偶の坊「そしたらあいつ、兄で外れくじを引いたんだから神様はおぼし召してくださるなんて言いやがった!」
水ピラ「ははは、一本取られたな」
二人の青年がのんびりと休日を満喫していた。
一人は愚痴を吐きつづけ、もう一人は笑い飛ばす。いつもと変わらない店の風景。
のはずであったが――――
ドリランド「失礼」
木偶の坊「え?あ、なんですか...?」
見かけない男が音も無く現れたのである。異常に低い、目つきの鋭い異相をしている。
ドリランド「ホテルキャスティングの場所を聞きたいのだが」
水ピラ「あ、ああ...そこならこの店を出てまっすぐ行けば着きますよ」
それを聞いた小男は無言で会釈すると、店を出て行った。
木偶の坊「...見かけない奴だな。話しかけられたときゾッとしたよ。」
水ピラ「こんな時期にこんな田舎に観光をしにきたわけでもねぇだろうな。」
水ピラ「なにかやばいことでもして逃げてきたんじゃないか。」
午前10時5分 ホテルキャスティング
古びた建物の前に、一人の老人と子供が話し込んでいた。
老人「また壊れたのか、その自転車。」
アクティブ「うん。どうしてもチェーンが外れちゃうんだ。やっぱり粗大ごみ置き場に置いてあった粗大ごみはダメだね。」
老人「私は粗大ごみには見えないがね。」
アクティブ「これに乗ってるとみんなが言うんだ。ごみがごみに乗ってるって...」
老人「そんなことはない。立派な三段変速のスーパーサイクルだ。」
アクティブは暗い表情を変えずにうつむいていた。
老人「どれ、もう一度調整してみようじゃないか。」
アクティブ「あ...」
そのとき、アクティブの視界は目つきの鋭い小男を捉えた。
アクティブ「お客さんかな。」
老人「ああ、予約があったんだ。」
アクティブナチュラルにいじめられててかわいそう( ◠‿◠; )
なんでお前のSSってまず最初に俺が死ぬんだよ^^;
ドリランド「予約したドリーと申しますが。」
老人「ああ、ドリーさん。ようこそいらっしゃいました。」
二人は古びた扉を開けるとロビーに向かった。
ドリランド「急な予約でも部屋が空いていてよかった。」
老人「いやあ、いつも空き部屋ばかりですよ。今、泊まられているのはあちらのご夫婦だけです。」
老人の視線の先には、ロビーのソファーに老人夫婦がくつろいでいた。
老人「ご主人が足を悪くなさっていて、旅行もたいへんなようです。」
ドリランド「...」
アクティブ「荷物はぼくが持つよ。」
そう言ってアクティブは、ドリランドの持っていた大きなカバンを背中に背負う。
老人「じゃあ頼んだよティブ。4545室だ。」
ドリランドとアクティブは階段を上がり部屋に入った。ドリランドは鋭い目つきのまま窓からの景色を眺める。
アクティブ「荷物、ここに置いておくね。」
ドリランド「私もごみには見えないね。」
小男は唐突につぶやいた。
アクティブ「え?」
ドリランド「なかなか立派な自転車だと思うよ。」
名前隠すのやめてて草
午前10時30分 某交番
アズマオウ「FBIのドリランド警部?FBIがなんでこんな田舎まで...」
ドリランド「ここでは応援の増援はだれくらい望めるのかね。」
アズマオウ「は?」
ドリランド「いざとなったら時、どれくらいの時間でどのくらいの警官が補充できるのだと聞いているんだ。」
この若い警察官は戸惑いながらも
アズマオウ「県庁に要請すれば小一時間でそれなりの増援は呼べますよ。」
アズマオウ「まあこんな田舎街で事件なんて起こったことはありませんがね。」
アズマオウは軽く笑ったがドリランドは固い表情を崩さなかった。
ドリランド「この街にはキャスティング以外の宿泊所はあるのか?」
アズマオウ「えっと、最南端にある湖の畔にザワッターというホテルがありますが...」
ドリランド「そこの宿泊者を調べた方がいい。大事になる前にな!」
午前10時30分 某通り
アクティブ「いいぞ!いい走りだ!」
古びた自転車が猛スピードで走っていた。
アクティブ「よし!ギアチェンジ....」
ガチャガチャ...ギィ
アクティブ「うわああ!」
チェーンから妙な音が発せられると同時に、アクティブは勢いよく地面に打ち付けられた。
アクティブ「いて~...」
膝を抱えて起き上がろうとしたその時────
わい「またゴミが走ってんのかよ。」
目の前に現れたのは、近所のいじめっ子三人組である。
馬場アデク「目障りなんだよゴミが!」
三人は一斉に自転車を蹴り始めた。
アクティブ「や...やめ...やめてよ!」
アクティブは必死にそう叫ぶも、ハギワラに顔面を蹴りとばされる。
ハギワラ「ゴミはゴミ捨て場に帰りな。」
アクティブ「...」
三人組はアクティブを嘲笑しながらその場を去った。
その背中を涙目で眺めていると
「大丈夫かい?」
背後から何者かに声をかけられた。
これはひどい
さていつ飽きるか賭けよう
自分はこれから一週間以内に1000ペリカ
同時刻 某駅
長身の青年は、通り過ぎた一車両を目で追っていた。
シータ「とりあえず、この列車は...この町で降りる者はなし、か。」
とぼとぼと駅の改札を通りかかったその時───
ドキュゥゥ!
どこからか、聞き慣れない音が耳を刺した。
シータ「銃声...?」
同時刻 某家
ぞってい「銃声なんて聞こえないわよ。」
小娘はふて腐れた顔で、携帯電話を片手にそう言った。
木偶の坊「いや、たしか...銃の音みたいに聞こえたぞ。」
ぞってい「この町で銃持ってる人間なんていやしないよ。もしいるとすれば、酒の飲んだくれ くらいだろ。」
木偶の坊「裏手で撃ったら、もっとでかい音がするだろ。それに、あのアル中じゃ、撃ったってなんにも当たりゃしないよ。」
ぞってい「当たらない...」
小娘は突然、新聞を右手で握りつぶし
ぞってい「あー、もう!てめぇが縁起でもないこと言うから、またハズレたじゃねぇか!」
と言い放つ。対する兄も
木偶の坊「俺のせいじゃねぇよ!いい加減宝くじなんてやめちまえよ!」
と怒鳴り返した。
午前10時45分 ホテルキャスティング前
青年が大声を上げなら走っていた。
水星人のピラミッド「ロロナー!」
老人「どうしたんだね、水ピラ。」
水星人のピラミッド「どうもこうもねぇ!俺の可愛いロロナがいなくなっちまったんだよ!」
興奮のあまり、水ピラは老人の襟元を掴み
水星人のピラミッド「さっき銃声みたいな音がしただろ!もしかしたら俺のロロナが...!」
老人「落ち着きなさい、水ピラ。銃声なんてしてませんよ。」
すると、その会話が聞こえたのかロビーに座っていた老夫婦が不安そうな顔で
モンスター「どうかなさったんですか?」
と尋ねた。
老人「あ、はあ。この子の犬が行方不明に...」
モンスター「まあ...」
キザン「それはご心配だ。」
老人は受付の受話器を手に取ると
老人「とにかく、警察に知らせて...」
水星人のピラミッド「警察なんてもう行きましたよ!でもあの警官は頼りにならねぇ。俺のロロナとすれ違う度に、避けて通るほど犬嫌いなんですよ。」
すると、ちょうどロビーに現れた青年が
シータ「ぼくが捜してきましょうか?」
と言った。
老人「え?いいんですか。」
シータ「どうせ町をぶらぶら散歩してるだけですから。どんな犬ですか?」