ドリランド「予約したドリーと申しますが。」
老人「ああ、ドリーさん。ようこそいらっしゃいました。」
二人は古びた扉を開けるとロビーに向かった。
ドリランド「急な予約でも部屋が空いていてよかった。」
老人「いやあ、いつも空き部屋ばかりですよ。今、泊まられているのはあちらのご夫婦だけです。」
老人の視線の先には、ロビーのソファーに老人夫婦がくつろいでいた。
老人「ご主人が足を悪くなさっていて、旅行もたいへんなようです。」
ドリランド「...」
アクティブ「荷物はぼくが持つよ。」
そう言ってアクティブは、ドリランドの持っていた大きなカバンを背中に背負う。
老人「じゃあ頼んだよティブ。4545室だ。」
ドリランドとアクティブは階段を上がり部屋に入った。ドリランドは鋭い目つきのまま窓からの景色を眺める。
アクティブ「荷物、ここに置いておくね。」
ドリランド「私もごみには見えないね。」
小男は唐突につぶやいた。
アクティブ「え?」
ドリランド「なかなか立派な自転車だと思うよ。」
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