あんみつ
General
2017/10/15 (日) 20:49:56
同時刻 某駅
長身の青年は、通り過ぎた一車両を目で追っていた。
シータ「とりあえず、この列車は...この町で降りる者はなし、か。」
とぼとぼと駅の改札を通りかかったその時───
ドキュゥゥ!
どこからか、聞き慣れない音が耳を刺した。
シータ「銃声...?」
同時刻 某家
ぞってい「銃声なんて聞こえないわよ。」
小娘はふて腐れた顔で、携帯電話を片手にそう言った。
木偶の坊「いや、たしか...銃の音みたいに聞こえたぞ。」
ぞってい「この町で銃持ってる人間なんていやしないよ。もしいるとすれば、
木偶の坊「裏手で撃ったら、もっとでかい音がするだろ。それに、あのアル中じゃ、撃ったってなんにも当たりゃしないよ。」
ぞってい「当たらない...」
小娘は突然、新聞を右手で握りつぶし
ぞってい「あー、もう!てめぇが縁起でもないこと言うから、またハズレたじゃねぇか!」
と言い放つ。対する兄も
木偶の坊「俺のせいじゃねぇよ!いい加減宝くじなんてやめちまえよ!」
と怒鳴り返した。
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