その妨害されたのはおそらくTOWかなんかだろうけど、あれはミサイル尾部に赤外線マーカーがついてて、それを発射機側で検出してその情報を元に誘導指示を出してる。この形式のやつはT-90とか海兵隊M1なんかが積んでるIRCM装置に赤外線を放出されて目くらましされるとミサイルがどこにいるかわからなくなって誘導できなくなる。
一方でヘリが積んでるIRCM装置は2種類あって、一般的なのは全方位に一定周期で赤外線を放つパッシブ式。いわゆる赤外線誘導ミサイル、AIM-9やR-60などの短距離空対空ミサイルというのはコニカルスキャンという方式が多いんだけどこいつは変な周期で赤外線を検出しちゃうとどっちに相手がいるのか分からなくなて迷走する。この構造上ミサイルが相手のエンジンなんかの放出する赤外線を検出して飛んでいく赤外線誘導ミサイルにしか効果がない。
で、こいつのミサイルは指令誘導ミサイル、つまり最初に説明した対戦車ミサイルの方に近いシステムで、発射されたミサイルは車両側によってレーダーもしくは赤外線マーカーによって追尾されて、その情報と敵の情報を元に算出された誘導指示を無線で受け取って飛ぶので、ヘリのIRCMによって妨害される余地はない。
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