AN/M2があんな強いのに、似たような設計のはずのカスパノがなぜカスなのか? というのをマウザー・ANM2・イスパノMK2の内部データ見ながら考えてたんだけど、結論は「弾が悪い」だった。
まず榴弾の威力だけど、マウザーのHEIは19、AN・イスパノのHEF-Iは16の威力を持ってる。(explodeHitPowerを参照)
どうやらANとイスパノのHEF-Iは完全に同じものを使っている。
で、イスパノ限定で含まれるSAPIの威力が10。
このSAPI、徹甲とか言ってる割に貫通力がどうもあんまり高くないみたいで、100メートルで3ミリしか貫通力がない。"ArmorPower100m": [3.0,100.0]
fuseDelayDistが他の榴弾より3ー4倍長いから多分命中してからより深く貫入して爆発するんだろうけど、とりあえず爆発威力だけ考えるとSAPIは劣化HEFであり、HEFの0.6倍、HEIの半分の威力だと考えられる。
(ついでに信管のディレイが長いってそれ命中角度によっては機体突き抜けてから爆発してねーだろうなってちょっと疑ってる)
また、APの「威力」に関してはよくわからなかったんだけど、とりあえずANのAP-Tの着火率(onHitChanceMultFire)が10に対して、イスパノのAPの着火率は2.5しかない。
そのうえ貫通力もANのAPが100mで31に対してイスパノは23。それどころかイスパノにはTが含まれる。Tの着火率は3で、貫通力は100mで15。
つまるところ、おとなしくHEF-I積んどけばいいところを、劣化HEFのSAPIと劣化AP-TのAPをたくさん混ぜた上で、Tまであるせいでイスパノは威力が劣っている。
余談1
マウザーはANに対して榴弾が1.2倍強いけど、マウザー1門のBf109F-4に対してXP-55はAN二門積んでるので、ANM2が多少連射と威力で劣ってもそりゃーXP-55は高火力に感じるわな、と納得した。
(榴弾の比率はマウザーANどちらも2/3)
F4U-4BはM3を4門も積んでるので、マウザー4門積みFW190の0.85倍の火力があることになる。そりゃ強いわ。
余談2
マウザーは曳光弾と榴弾の弾速が大きく違うから中距離以降は曳光弾を参考にすると偏差射撃が当たらないのは有名な話。
実はANもHEFが853に対してAP-Tが765しかないので、曳光弾を参考にするとマウザーと同じくどうやらイマイチ当たらないっぽい。
でも汎用でもめっちゃ高火力に感じるのは……APーTの結局わからなかった「威力」が高い、のか?
ちなみにイスパノは全種820-850程度にまとまってるので中距離以降は全弾命中させられてANより高威力になれるのかもしれない?
XP-55でHEFを当てたいならM2のTのが弾速が近いから一緒に撃つと当てやすいかも。
余談3
イスパノの威力を追求するには「Tがより含まれない」「SAPIがより含まれない」の条件を満たすのがよいと思われる。
つまりAPの威力を信じるなら地上目標、APの威力を信じないならステルスが最善。
M2を併載する機体はM2のTの弾速が835と近いのでこれが曳光弾として使える。
また、7ミリブローニング併載の機体は、曳光弾ベルトのITは920と早すぎるが、汎用ベルトのTは835とこれも近いので曳光弾じゃなくて汎用ベルトにすればイスパノの曳光弾として使える。
(空気抵抗で減速するはずなので、遠距離ではズレると思われる)
最後に、全部俺が一人で「この文字って多分こういう意味だよな……」ってやりながら考えた奴なので、読み方間違ってたりしたら誰か指摘おねがい。というかAPの「威力」をあらわすものが何なのか教えてほしい。
引用される事が多いので11月26日追記
その後防護分析が実装され、他の銃との比較等でさらにパラメーターを分析できるようになった結果、炸薬量と種類も威力に関わっている可能性が高い事が判明。(実装当初は関わっていないとの分析結果でしたが、最近やっぱ関わってるっぽいとなりました)イスパノHEF-Iの炸薬量は99式2号の7割しかないので、救いのHEF-Iもゴミとかいうまさに救われない解析結果となりました。
(ANは炸薬の種類が違うのでおそらくこれにより高性能)
また、イスパノAPの威力はANのAP-Tより低い事も判明しました。もうどうしようもねえよコイツ……。他の弾もアレなんで推奨ベルトに変更は無くて地上目標かステルスですが、もうここまで来たらSAPIの着火率6にワンチャンかけて空中目標でいいかもしらんな……。君も空中目標ベルトでイギリス独自の弾を楽しもう!!
APが貫通23の着火2.5でTが貫通15の着火3?それ重装甲相手じゃなきゃAPどころかTでもなんとかなるのでは?解明されてないAPの威力いかんでは曳光弾ベルト(AP/T/HEF-I)すらワンチャンありそう
なるほど、そういう考え方もあるのか。APの威力に関して一応仮説はあって、口径が同じなら貫通力と威力が比例の関係にあるのでは? と思ってる。ANのAP-Tが威力高い気がしてるし。この仮説が正しいならば、だけどTは無し。
一応イスパノでLa-7の後部防弾ガラス撃つとこうなるそうだけどね…しかも推定SAPIでこの被害。
史実なら炸薬が少なめでも装甲抜いて中で爆発すればただじゃすまないだろうから活躍できたんだろなあ。だが惑星では……
弾のデータ見たことあるけど、マウザーのHEがexplodeRadius(爆発半径?)[0.15,0.75]に対し、カスパノとM2のHEが[0.058,0.58]に、カスパノのsapiが [0.033,0.33]になってる。explodeRadiusの効果が良く分からんけどやっぱり弾によって威力が違う?
explodeRadiusはexplodeHitPowerに比例して大きくなるし、そのまま爆発が被害を及ぼす範囲だと思うなあ。例えばだけどHEIなら尾翼にあたったら胴体まで黄色くできるけど、カスパノのHEFは尾翼までしかダメージが及ばない的な
さらに一号銃、二号銃、ホ5、ShVAKを見ながら気づいたことを羅列
・二号銃と比べて一号銃の規定ベルトはマシと言われてる(HEF-Iがあるから)。しかし、このHEF-Iはどうも内部的には二号銃のFIとほぼ同じもので、火薬はTNTだったし威力はHEFの下位互換だった。一号銃だからと後回しにせず早急なベルト改修が必要。
・一号銃、二号銃のHEF-TはHEFに比べて威力が劣るので曳光弾ベルトはよくないと言われるけど、まさにその通りでHEFーTは威力12、HEFは威力16でかなり違った。やはり曳光弾ベルトは使うべきではない。
・一号銃はゲーム内で貫通力表記がバグってて、AP-Iが無くてAPがあるベルトが貫通力2mmしかない。なんで? と思ってたけど、何故かAP弾に貫通力の記述が「無い」。貫通の処理どうしてんだ……。Ball扱いになってねえだろうな。
追記
ゲーム内は貫通力0で処理されていた。まさかのBall以下。現状1号はAPが含まれない規定または曳光弾ベルトがマシ。
・ShVAKのFI-TとHEFの違いに関して。FI-Tの爆発威力が13でHEFが15。しかし破片数量がFI-Tが15に対してHEFは13。破片飛散範囲、破片威力ともにFIのが若干高かった。爆発のHEF、破片のFI。どっちが実質強いのかは不明。
・てかShutterDamageとかShutterAmountのShutterってこれ多分Shatterの誤字だよな?
・機首装備のShVAKと隼のホ5ってちょっと威力とか似てるよな……って思って比べたけど、ShVAKのAP-Iはホ5のAP-Tより初速、貫通力、着火率等すべての数字で勝っており上位互換だった。HEFも同じくShVAKのが強い(爆発規模で同等、破片でShVAKが勝る)。ただしホ5は連射速度で勝っている。
・というかホ5のAP-Tがよく燃えるって見るけど、大抵のAP-Iが着火率10あるのに対してホ5のAP-Tは4しかないからデータ的にはあんまり燃えない。わかってたことだけど、ホ5は完全に低性能を連射力で補っていくスタイルだった。
データマイニングしてると色々見れて面白いよね。でも残念ながらデータ上は強くても公式が「なんかデータより弱く(強く)なってるっぽい」と言ってるような機関砲があるんで実際は数字だけじゃ判断できなかったりする。上で言われてるイスパノなんか好例で、半分どころかHEの挙動すら取れてないって致命的な不具合が起きてるようだしね。
↑マジかよSAPIってHEとして機能すらしてないんかあいつ
マイニングのお蔭でトンデモ事実発覚だねぇ…このデータをフォーラムの海外有志にぶちまけたらどうなるやら。
そもそもgaijinって今のカスパノ等々の事態をなんとかしたい的なことも言ってるから把握はしてるんじゃない?
フォーラムでイスパノmk2用のAP-Tがあるって資料出てた気がするのでT削るだけでも威力数割上がるだろうな