この続きはマジのマジで汚いです。本当に閲覧注意です!
一方で獅子雄を追う翔達だったが…
獅子雄が路地裏に入り込んだ時だった。
「出て来いよ、さっきから尾行(つけ)てんの気付いてねぇとでも思ってんのか!?ああ!?」
路地裏に入った獅子雄が突然一見誰もいない空間に向けて言い放つ。
「バレちゃしょうがねぇか…」
「お前に恨みを持つ人間がいてねぇ…悪いが身柄を拘束させて貰うわ」
物陰から既に翔と合流していた赤灯会の構成員達がゾロゾロと現れた。
「テメェ等…赤灯会だな!!上等じゃねぇか、かかって来い!」
「オラアアアアア!!!」
ドドドドドドドドド!!!
一斉に獅子雄に襲い掛かる赤灯会構成員達だったが…
「カスが効かねぇんだよ!!」「ボゲェッ!!」「ブベッ!!」
ドガッ!!バキッ!!
次々と赤灯会を空手技で返り討ちにする獅子雄。
「ウオオオオ兄貴達!!!!よくも!!よくも!!!!!
女を弄び、それどころか兄貴達ボボボリヤダッデ…!!!
デベーボゴガンビバゴンバボンイバベェ…!!!!
ヒドアジバビビギョベービデヤブウウウウウウウ!!!!!!!!!!」
怒り狂った翔は滑舌が悪くなり殺気全開で獅子雄に挑む翔だったが…
「これもう何言ってるか分かんねぇなぁ…必死な所悪いがテメーじゃ俺は倒せねぇよ!!」
バギャッ!!
「ギャッ!!」
翔の猛攻を軽くいなし逆に殴り飛ばす獅子雄。
その実力差は文字通り大人と子供だった…
「チクショオ…チクショオ…」
地に倒れ伏し他の構成員達共々獅子雄に足蹴にされる翔。
その時だった。
「ハァ…ハァ…お前達…よくここまで踏ん張ってくれた…」
数台の車がこの場に到着し、その中の1台から火纏が降りて来た。
「「「「火纏の兄貴!!!!」」」」
火纏の登場に歓喜する翔と一般構成員達。
「お前等…怪我人の搬送を…頼む…余計な…被害は…出したく…ねぇからな…!」
「「「「ヘイ!!」」」」
火纏が乗っていない車から次々と赤灯会構成員達が降りてきて翔含む負傷した構成員を搬送し始める。
それだけでなく火纏が乗ってきた車の運転手もこの場を離れ結果獅子雄と火纏だけが残された。
「ハァ…ハァ…依頼者の…心の傷と…可愛い舎弟の…体の傷の事を考えると…心苦しい…
お前を八つ裂きにすれば苦しくなくなる…そうだ…そうに違いない…!」
「復讐極道のお出ましか…面白ぇ!!
だけどよ、噂に聞く通り苦しそうだなぁ…月並みな台詞だが…今楽にしてやるぜ!!」
挑みかかる火纏を迎え撃とうとする獅子雄だったが…
「ゲェッ!!なんだこの速さは…!!?」
「ハァ…!ハァ…!」
火纏は息を乱しながらも、足元はふらつきながらも、その動きは実に速かった。
獅子雄が空手技を喰らわせようとするも火纏は攻撃が来る方向に合わせて
回避する為まるで手応えが無い。
常に火纏が至近距離にいながら攻撃を全く当てられない獅子雄は焦燥感に包まれていく。
しばらくして…
「ほら…お前の…大好きな…アイスティーの香りだぞ…!」
ググーッ!!
火纏は獅子雄の背後に回り込み強烈な睡眠薬を嗅がせ昏睡状態にした。
「捕縛…完了…」
獅子雄を気絶させた火纏は舎弟にそれを報告し、やってきた車に四肢を拘束した獅子雄を放り込み
その後車は目的の場所へと向かっていった。
その場所は自分達の縄張りの新宿区の内、一部の好き者が集まるエリア、二丁目だった…
そこに位置するクラブの地下室の前に辿り着くと火纏は獅子雄を蹴りで叩き起こす。
「起きろ…」
「ゲェッ!!」
「いつまで…寝ている…?」
「テメエエ!!何しやがるんだ!これは犯罪だぞ!!」
気が付いた獅子雄はわめき散らす。
「暴れるな…手足が無くなるぞ…」「!!」
絶句する獅子雄。獅子雄を拘束しているのは鋼線だったのだ。
「さて…お前は…何人もの…罪なき女性を…食い物にしてきたが…被害者に…申し訳ないと思わないのか…!?」
火纏の信条の一つとして捕らえた外道には罪の意識を確認するというものがある。
これに対する獅子雄の返答は唾棄すべきものだった。
「ハ!!何言ってやがる!!俺は嘘偽りないありのままの自分を貫き通しただけさ!!
俺の餌食になった女共も本当は気持ち良さそうにしていたぜ!!
これの何が申し訳ないだよ、ああ!?」
「そうか…入りますぜ、熊害(くまがい)の旦那…」
火纏は一言言うと地下室の扉に向けて言い放つ。
「入って、どうぞ」
中から部屋の主の野太い声が響き渡る。
ガチャン!ゴン!
勢いの良い扉の開閉音がする中獅子雄の前には部屋の主が立ちはだかる。
部屋の主は五里石程の巨体で顔は強面で右目には傷があり口髭と顎髭を生やし、体は固太りで毛むくじゃらで
やたら露出が多くピッチリとした服を着ている。
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彼の名は熊害熊吉(くまがいくまきち)。
表向きは運送会社「シシマル運送」の社長であり裏の顔は外道専門の人身売買を請け負っている。
今回の火纏の取引相手である。
獅子雄を見た熊害は笑みを浮かべて喜々として言う。
「これ程の上物がたったの114514円だなんて火纏の旦那も粋スギィ!!」
「そう…褒められると…恥ずかしくて…胸が…苦しい…」
談笑する熊害と火纏を余所に獅子雄は思わず問いかける。
「何、俺たったの114514円で売られちまうのか!?」
「まぁもっと高くてもいいと思ってたんだけどな…あとお前の手下は1人1919円で買ったぜ」
獅子雄の全身を舐めるように眺める熊害。
彼にもそっちの趣味があったのだ。
「自らが犯した罪が…どういうものか…身を以って思い知るがいい…」
冷酷に言い放つ火纏だったが…
「そうだいい事思いついた、獅子雄が俺に勝てたら自由にしてやるってのはどうだ?」
熊害が予想外の提案をする。
「…好きにして…下せえ…」
暫し考えた後火纏は笑みを浮かべ承諾した。
「お前の話は聞いてるからよ、どれだけ強いのか確かめたくってなぁコレ(鋼線)外していいか?」
「…どうぞ…」
更には熊害が獅子雄を拘束する鋼線を外す事を許可する火纏。
「バカな奴だぜ、自分からわざわざチャンスを与えるなんてなあ!!
火纏って奴には勝てねぇからまた逃げて行方を眩ませてやらあ!!」
ダッ!!
熊害に挑みかかる獅子雄だったが。
「ほらよっ!!」
バリッ!!!!
「ウギャアアアアアアアア!!!!!」
熊害の剛腕から繰り出される引っ掻き攻撃を受け、肉が深く抉れる獅子雄。
間髪入れず熊害は獅子雄にベアハッグを繰り出す。
ミシミシミシ…
「ガ…ハ…」
獅子雄の骨が悲鳴を上げる。
そんな中熊害は獅子雄に顔を近づけ耳元で囁く。
「ちょっとした自慢話だが、俺は昔沖藍竜太とまあまあの善戦をした事があってな…
この右目の傷もその時付けられたものでなあ、汰威超組組長と同じ言わば『直筆のサイン』って奴よ…」
「(沖藍竜太と戦って生き残ったとかこいつ人類か!?そんなの俺が勝てる訳ないだろ!!)」
獅子雄は絶望しながら気絶した。
「…堕ちたな…」
暫くすると今度は熊害が獅子雄を叩き起こす。
そして顔を近づけてニヤつきながら言う。
「約束は約束だ、お前はもう俺のものだ…」
「!!!!!!!!」
この瞬間、獅子雄は自分よりも大きくて強い存在から蹂躙される事への絶望を思い知ったが時既に遅し。
それ以降熊害は火纏と共に一般人ではまず思いつかない、そしてとても文に出来ないくらい酷さの
ありとあらゆる責め苦を獅子雄に与え続けた。
「こんな事して興奮するなんて…テメー等変態だぜ!!」
苦しみながらも最後の反抗心を火纏達にぶつける獅子雄だったが
それを熊害は笑い飛ばす。
「変態だあ?とんでもねぇ!仮に変態だとしてもよ、俺は変態という名の紳士だぜ!」
更に責め苦が続くと獅子雄の心も折れついに目に涙を浮かべ懇願する。
「もう…勘弁して…くらはい…いっそ…殺してくらはい…」
これに対し火纏と熊害は無慈悲に言い放つ。
「やれやれ…外道の…泣き言は…見苦しい…」
「お前が魅力的だからいけないんだよ!俺をエロい気分にさせたお前の魅力が…な!」
「ぬわああああああん!!!!!!」
そして獅子雄は…二度と女性を襲う事はなくなった…
火纏が依頼の完了を報告すると彼は心からの感謝を述べた。
今回の事で娘の精神状態も快方に向かいつつあると言う。
「復讐は無意味と…言う人も…いるだろう…だけど…
復讐でしか前に進めない人間がいるのも…また事実…」
一人呟く火纏。
丁度その時舎弟の一人が彼に一声。
「火纏の兄貴…次の依頼者様です…」
そして事務所の中へと案内された見るからに身も心もボロボロといった状態の依頼者が火纏の前に現れた。
火纏はいつものように苦しそうに依頼者に問いかける。
「それでは…要件を…どうぞ…」
続く